實吉 純一(さねよし じゅんいち、1907年(明治40年)11月18日 - 2003年(平成15年)3月16日)は、日本の工学者。
電気工学、音響学を専門とした。音響学については、父祖の海軍経験を意識したものであり、戦前には海軍技術研究所音響研究員を大学教授と兼任していた[1]。戦後は、東京工業大学学長や千葉工業大学、玉川大学、東北帝国大学の教授、日本音響学会会長などを務めた。
水中での気泡の挙動と気泡群による水中超音波の減衰、などの研究を行なった。またキリスト教徒でもあった。
松本清張は『砂の器』の執筆に際し、實吉の著書『電気音響工学』(1957年)を参考にし、實吉が当時勤務していた東京工大を取材で訪問している[2]。
略歴
- 1931年(昭和6年) - 東北帝国大学工学部電気工学科を卒業、同大学の研究副手になる。
- 1932年(昭和7年) - 日本電気株式会社に入社。
- 1937年(昭和12年) - 日本電気株式会社を退社、東北帝国大学助教授となる。
- 1942年(昭和17年) - 東北帝国大学教授に就任。
- 1944年(昭和19年)5月18日 - 工学博士号(東北帝国大学)授与。
- 1949年(昭和24年) - 東京工業大学教授となる。
- 1966年(昭和41年) - 東京工業大学学長に就任。
- 1966年(昭和41年) - 日本音響学会会長になる。
- 1968年(昭和43年) - 東京工業大学の学長を辞職、千葉工業大学の教授に就任。
- 1973年(昭和48年) - 玉川大学教授となる。
- 2003年(平成15年) - 95歳で亡くなる。
受賞・栄典
親族
脚注
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