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原作の『天国の本屋』(松久淳と田中渉の共著)は、かまくら春秋社から2000年に刊行されたものの売れ行きは芳しくなく、在庫品となっていたものを岩手県盛岡市の「さわや書店」店長が偶然読んで感動し、独自に宣伝して評判を広めたことによりロングセラーとなった変り種。これに『恋火』のストーリーを加え、篠原哲雄と狗飼恭子が共同で脚本を担当して映画化したロマンティック・ファンタジー映画。 後半の設定と新井浩文と原田芳雄のシーンの脚本を、原田芳雄が「気に入らねぇ、これだ」と自ら書かれた脚本を監督に渡して、それがそのまま通った。
主演を務めた竹内結子は、一人二役に初挑戦。
舞台は天国。アロハシャツを着た怪しげな男・ヤマキが店長を務める「天国の本屋」で、ひょんなことから短期アルバイトをすることになったピアニストの健太は、憧れのピアニスト・翔子と出会う。しかし、翔子は生前の事故が原因で片耳の聴覚を失い、失意でピアノが弾けなくなっていた。翔子は、健太の協力を得て断念していた恋人の花火をモチーフにしたピアノ組曲の10曲目『永遠』を完成させようと試みる。
一方、地上では、翔子の姪・香夏子が長らく中止となっている地元の花火大会を復活させるべく奮闘中。暴発事故で翔子の聴覚を奪った責任を感じ、花火師を辞めてしまった翔子の恋人・瀧本に伝説の「恋する花火」を打ち上げるよう説得する香夏子。
天国で組曲を完成させ、地上から伝説の花火が打ち上げられたとき奇跡が起きる……。
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