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外套と短剣(がいとうとたんけん、クローク&ダガー、Cloak and dagger)とは、スパイ・ミステリー・暗殺といった要素を内包するシチュエーションを言及する言葉。
「外套と短剣」という言葉が使われ出したのは19世紀初期のことである。フランス語のde cape et d'epeeおよびスペイン語のComedia de capa y espada(マントと剣の喜劇)からの英訳で、元々は、主要登場人物が外套を着て、剣を携帯している演劇のジャンルを意味した。1840年に、ロングフェローはこう書いている。「午後、カルデロンの『淑女「ドゥエンテ」』を読む……"外套と短剣"のすばらしい喜劇だ」。チャールズ・ディケンズも翌年にこの言葉を使った[1]。
歴史的なヨーロッパの格闘技(Historical European martial arts)において、「外套と短剣」という言葉は文字通りの意味、つまり、片手で短剣を、片手で外套を巧みに使うことを指す。外套の目的は、短剣の存在または動きを見えなくするため、剣を振り回すことから少しでも身を守るため、敵の武器の動きを制限するため、相手の気を散らすためである [2](要は、盾の一種である)。外套と短剣の使用は、隠すことが不可能な剣やレイピアと対照的に、フェアとは見なされなかった。
ただし、護身術や暗殺術としては有用である事から、「外套と短剣」はパレア・ヒターナといったヨーロッパのナイフ術に見られるほか、南米のガウチョの武術にも見られる。ガウチョの場合はコートではなくポンチョを用いる。現代の護身術でも上着を防御に使うのは有用な方法とされている。
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