外套と短剣
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外套と短剣(がいとうとたんけん、クローク&ダガー、Cloak and dagger)とは、スパイ・ミステリー・暗殺といった要素を内包するシチュエーションを言及する言葉。
概略
「外套と短剣」という言葉が使われ出したのは19世紀初期のことである。フランス語のde cape et d'epeeおよびスペイン語のComedia de capa y espada(マントと剣の喜劇)からの英訳で、元々は、主要登場人物が外套を着て、剣を携帯している演劇のジャンルを意味した。1840年に、ロングフェローはこう書いている。「午後、カルデロンの『淑女「ドゥエンテ」』を読む……"外套と短剣"のすばらしい喜劇だ」。チャールズ・ディケンズも翌年にこの言葉を使った[1]。
さまざまな「外套と短剣」
音楽
- アップセッターズのアルバム『Cloak and Dagger』(1973年)
- キャメルの楽曲『Cloak and Dagger Man』(1984年。アルバム『Stationary Traveller』収録)
- ニック・カーショウ(Nik Kershaw)の楽曲『クローク・アンド・ダガー』(1984年。アルバム『ヒューマン・レーシング(Human Racing)』収録)
- ブラック・サバスの楽曲『Cloak and Dagger』(1989年。アルバム『ヘッドレス・クロス(Headless Cross)』のピクチャー・ディスク版にのみ収録)
- スウェーデンのレゲエ・バンド、Kalle Baahの楽曲『Cloak and Dagger』(1992年。アルバム『Natural』収録)
- Gaijin EntertainmentのゲームであるWarThunderのサウンドトラックアルバム『WarThender(Original Game Soundtrack)において「Cloak and dagger」という名前で収録
映画
- 外套と短剣(Cloak and Dagger、1946年) - スパイ映画。監督:フリッツ・ラング。主演:ゲイリー・クーパー。
- ビデオゲームを探せ!(原題:Cloak & Dagger、1984年)
テレビ
- クローク&ダガー (テレビドラマ) - マーベル・コミックを原作とするアメリカ合衆国のテレビドラマ。マーベル・シネマティック・ユニバース作品。
ラジオ
- Cloak and Dagger(1950年) - コリー・フォード(Corey Ford)とAlastair MacBainの本『Cloak and Dagger』の翻案。
小説
漫画
- クローク&ダガー(Cloak and Dagger) - マーベル・コミックのスーパーヒーロー・デュオ。
ビデオゲーム
- Cloak & Dagger - 映画『ビデオゲームを探せ!』とのタイアップで発表されたアタリ社のアーケードゲーム。
格闘技の「外套と短剣」
歴史的なヨーロッパの格闘技(Historical European martial arts)において、「外套と短剣」という言葉は文字通りの意味、つまり、片手で短剣を、片手で外套を巧みに使うことを指す。外套の目的は、短剣の存在または動きを見えなくするため、剣を振り回すことから少しでも身を守るため、敵の武器の動きを制限するため、相手の気を散らすためである [2](要は、盾の一種である)。外套と短剣の使用は、隠すことが不可能な剣やレイピアと対照的に、フェアとは見なされなかった。
ただし、護身術や暗殺術としては有用である事から、「外套と短剣」はパレア・ヒターナといったヨーロッパのナイフ術に見られるほか、南米のガウチョの武術にも見られる。ガウチョの場合はコートではなくポンチョを用いる。現代の護身術でも上着を防御に使うのは有用な方法とされている。
脚注
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