アドベンチャーワールド
和歌山県西牟婁郡白浜町にあるテーマパーク ウィキペディアから
和歌山県西牟婁郡白浜町にあるテーマパーク ウィキペディアから
アドベンチャーワールド(英語: ADVENTURE WORLD)は、和歌山県西牟婁郡白浜町にある動物園、水族館、遊園地が一体になったテーマパークである。
アドベンチャーワールド | |
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アドベンチャーワールド正面入口 | |
施設情報 | |
前身 | 南紀白浜ワールドサファリ |
事業主体 | 株式会社アワーズ |
管理運営 | 株式会社アワーズ |
面積 | 約800,000平方キロメートル |
来園者数 | 943,100名(2021年度)[1] |
開園 | 1978年4月22日 |
所在地 |
〒649-2201 和歌山県西牟婁郡白浜町堅田2399 |
位置 | 北緯33度40分0.16秒 東経135度22分22.49秒 |
公式サイト | https://www.aws-s.com |
「人間(ひと)と動物と自然とのふれあい」をテーマに、日々新たなことに取り組み挑戦する。動物園・水族館・遊園地の3つを併せ持つテーマパークである。
園内には数々の施設があるが、ジャイアントパンダの飼育展示、広大な敷地に放し飼いにされた動物たちの中をケニア号が進むサファリツアー、イルカやアシカのショー、食事タイムなど、自然界を代表する動物が総覧できる。
ゴールデンウィークや夏休み期間中には夜間営業も行われており、昼間とは違う動物たちの姿を見ることができる。また、夜間営業中は夜間感動ののイルカショー「LOVESナイトマリンライブ」が開催され花火が打ち上げられるなど、昼間のショーとはまた違った趣向で楽しめる。
パーク内では動物をテーマにしたレストランやカフェがあり、園内の動物たちや白浜半島にちなんだ土産物も多数販売されている。子供たちだけでなく大人でも楽しめるイベントや学術的なツアーもあり、2〜3世代のファミリー・カップル・夫婦などが楽しむ姿の目立つ施設である。
広大なサファリゾーンでは、1周約1500m(約25分)の列車型牽引バス「ケニア号」・1人〜3人乗りの自転車・2階建てバス・ゴルフ用カートやジープなどの乗物を使って周遊する。ケニア号以外はすべてオプションであり、窓口で料金を支払う必要がある。徒歩でも1.5kmほどのコースを自由に散策することができる。ただしライオンやクマなどの猛獣ゾーンへはゲートがあり、徒歩・自転車・カートでの立ち入りができない。
事前予約すれば、キリンやサイなど様々な動物とふれあったり、ライオンなど肉食動物を見学するなど、様々なツアーに参加することができる。 また、ツアーに参加しなくても、サファリの草食動物ゾーンで自動販売機で有料のエサを購入すれば、キリン、ムフロン、ラクダ、エミュー、カンガルーなどにエサを与えることができる。また、指定時間に当該場所に行けば、予約なしでアフリカゾウ、サイ、ライオンへのエサやりイベント(有料)にも参加できる。
夜間営業期間中には「ナイトサファリツアー」もある。
ふれあい広場だけでも小規模な動物園と同程度規模があり、人間が歩く部分にマーラ、シカ、クジャク、アヒルなどが放されていて、エサを与えたり(有料)ふれあいを楽しむことが出来る。また、柵の中にいるケープペンギンやカピバラなどの動物も、非常に近い距離で見ることが出来る。
アドベンチャーワールドは、中国成都市の成都ジャイアントパンダ繁殖研究基地日本支部として活動している[3]。同基地との協力で進められているジャイアントパンダの繁殖研究事業(ブリーディングローン)では、2018年9月までに17頭の繁殖実績があり、2017年6月までに15頭育成している[4]。これは、出産頭数、成長した子供の数、ともに中国本土を除けば世界最多である。また、中国国内以外で、双子のジャイアントパンダを両方とも育てることに成功した初めての施設である(2010年9月7日に、アドベンチャーワールドと同じく、成都大熊猫繁育研究基地と提携しているスペインのマドリード動物園で双子のジャイアントパンダが生まれた。この2頭は2011年1月10日現在、無事に生育している)[5]。
日本では、2021年8月18日現在、東京都恩賜上野動物園の4頭、神戸市立王子動物園の1頭、アドベンチャーワールドの4頭を合わせて9頭のジャイアントパンダが飼育されていて、アドベンチャーワールドでは屋根の無い空間で自由に過ごすジャイアントパンダを見ることもできる。希少動物センターPANDA LOVEとブリーディングセンターに分かれて暮らしている。
なお、前述の通り、アドベンチャーワールドは成都大熊猫繁育研究基地の日本支部を兼ねているので、現在飼育されているジャイアントパンダは、子供も含めてすべて中国の成都大熊猫繁育研究基地本部の所有である。
和歌山県警では、交通安全意識向上のため、2019年(令和元年)7月11日にジャイアントパンダの彩浜に「交通安全和歌山夢大使」を委嘱。彩浜は、ポスターやグッズに登場して交通安全を啓発した。2022年7月からは、「わかやま夏の交通安全運動」に合わせ、彩浜に変わって妹の楓浜が「交通安全和歌山夢大使」に就任した[6]。
また、白浜町では、このジャイアントパンダを最大の集客材料と位置づけており、白浜町役場には「パンダの町白浜」の掲示が行われている。
地元を走る特急くろしおに使用されていた381系にパンダシート(撮影用の席)が設置されていたり、2018年8月1日現在ジャイアントパンダのイラストが描かれた列車が運行されている[7]。また、路線バスを運行する明光バスでは、ジャイアントパンダのイラストが描かれたバスを運行している(2010年10月9日現在、1台運行)。
【 】内は、アドベンチャーワールドで誕生したパンダの誕生順で、名前は全て2文字目を「浜」に統一している。1番目の良浜と6番目の生後すぐ死去したパンダを除き、永明は14頭の父親。永明には梅梅の双子の姉(蜀蘭、シューラン)との間で人工授精により、2002年に中国・蘭州動物園で生まれた子(蘭宝、ランバオ、雄)もいたが、2012年8月30日死去している。
※1 良浜は梅梅が中国で妊娠し日本で出産した子なので、永明との血縁関係は無い。 ※2 彩浜はNHK総合テレビで放送された『ファミリーヒストリー』でパンダの家系が紹介された。
(死去もしくは移送とは関係なく誕生順に記載)
※幸浜の双子の弟は、2005年8月24日午前4時9分に誕生。出生時の体重が66gと非常に小さかったこともあり、翌8月25日午前2時27分に死去。わずか24時間にも満たない生涯であったが、AWでは愛浜と明浜をAW生まれの7頭目・8頭目と公式発表しており、名前はないもののこの亡き弟ジャイアントパンダは、AWで生まれた歴とした6頭目のジャイアントパンダである。
※2008年9月13日に生まれた双子の梅浜と永浜は、日本初の飼育下3世代目(梅梅-良浜-梅浜・永浜)のジャイアントパンダである。
※永明・良浜・梅梅の3頭には、2011年3月に和歌山県より「和歌山県勲功爵(くんこうしゃく=わかやまでナイト)」の称号が贈られている。和歌山電鐵貴志川線貴志駅のたま駅長に続いて2例目で、パンダの家族を増やしたことで和歌山県の魅力を全国に発信した功績をたたえてのものである[15]。
アドベンチャーワールド ADVENTURE WORLD | |
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施設情報 | |
専門分野 | 水族館 |
事業主体 | 民間 |
管理運営 | 株式会社アワーズ |
イルカと泳げるスペシャルアトラクションがある。
2009年10月20日、公式サイトにて、「10月13日にメスの赤ちゃんが誕生した」と発表され(生後2ヶ月の映像)、ミライと名付けられた[16]が、2014年5月16日に死亡したため、現在は見られない。2013年にはオスの赤ちゃんが誕生した。2014年にオスのアークティクが肝癌で死亡したため、2015年3月に大阪市天王寺動物園よりホッキョクグマのゴーゴ(雄)の借入が決定した。
ペンギンは海獣館、屋外展示場の二ヶ所に分けて8種類(エンペラーペンギン、キングペンギン、ジェンツーペンギン、アデリーペンギン、ヒゲペンギン、イワトビペンギン、ケープペンギン、フェアリーペンギン)・約470羽を飼育しており、世界有数の規模である。
特にエンペラーペンギンについては、日本国内で飼育している施設がアドベンチャーワールドと名古屋港水族館のみで、さらに国内で唯一繁殖に成功している(世界的に見ても、エンペラーペンギンの孵化に成功したのはアドベンチャーワールド、アメリカ合衆国サンディエゴのシーワールド、中国大連市の老虎灘海洋公園極地館[17]の3園館しかない)。
2019年10月1日、公式サイトにて、「10月1日にエンペラーペンギンのヒナが孵化した」と発表された(同園で13例目の孵化である)[18]。
かつてはシャチのショーも有名であったが、2005年に最後の個体が死亡したため現在は行われていない。現在は鴨川シーワールド、名古屋港水族館、神戸須磨シーワールドの3館である。
1978年にワールドサファリとして開業する5日前には、アメリカ・カリフォルニア州のマリンワールド・アフリカUSA(現シックス・フラッグス・ディスカバリー・キングダム)より「キアヌ」(メス・体長6m・体重3t)を搬入。当時のワールドサファリにはイルカをようやく調教できる程度の新人トレーナーしかおらず、同伴して来日したアメリカ人トレーナーが担当して開業初日からショーに出演した。キアヌが習得していた種目はまだ少なかったが、当時はイルカでさえも実物を見たことがない観客がほとんどであったため、キアヌの巨体とその一挙一動に歓声が上がった[19]。
ショー(マリンライブ)のほか、尾びれで客席に大量の水を飛ばす「海水のプレゼント」、ライブ終了後にシャチをライブプールに残し自由に観察できる「オルカウォッチング」、シャチをプールサイドに呼び寄せて解説する「オルカ教室」、プールサイドに上がってシャチに触ることができる「オルカ・ファーストコンタクト」などのコーナーがあった[19]。
2003年5月にはマリンライブの主力として活躍していた「ラン[20]」(1990年にアイスランドより搬入)の妊娠が確認された。ランは2004年8月26日に出産したが、初産だったためか産まれた子を見るなり驚いて拒絶してしまい、さらに父親の「キュウ」(1997年に太地町より搬入)も興奮して攻撃を加えてしまったことで子は頭蓋骨骨折の重傷を負い、治療の甲斐なく2日後の8月28日午後1時20分に死亡した。また、ランも後を追うように同日の深夜に死亡し、キュウも9月18日に死亡した。2頭の死因は急性細菌感染症であった[19]。
その後は「ゴロー」(1985年に太地町より搬入したオス)の1頭だけが残っていたが、2005年1月18日に体調不良に陥り、1月21日午後9時20分に死亡した[19]。この他、断続的に「ベンケイ」「ウシワカ」「ルカ」「アイ」という個体も飼育されていた。末期に飼育されていたルカ・ゴロー・ラン・キュウの4頭の精子・卵子は将来的な人工授精に備えて死後も保存されている[19]。
イルカ・クジラのショーは『マリンライブ』と呼ばれる。BGM主体でMCを使わないのが特徴である。ライブ映像をステージ中央の大型モニターに映し出しながら進行し、トレーナーと海獣たちの息の合ったスピーディな演出が見もの。このBGMを収録したオリジナルのCDが園内・ECサイトで販売されている[21][22]。入場チケットのみで見れる通常定期公演「Smiles」、年末年始・GW・夏休み等ナイトアドベンチャー期のみ行われる有料ナイトマリンライブ「Loves」がある。
以前、『アシカライブ』と呼ばれ、寸劇仕立てで行われていたアシカのショーは、現在『アニマルアクション』というショーの一部になっている。このライブには他の種類の動物も多く出演し、色々な動きを見せるライブである。こちらもBGM主体でMCを使わず、トレーナーのジェスチャーパフォーマンスで進める形となっている。
アドベンチャーワールドのゴールデンウィークと夏休み期間の見どころは、夜間営業時間帯に行なわれるこのイベントである。前座を含めて約1時間弱のこのライブは2006年ゴールデンウィークにはオープン以来の観客で賑わい、新聞などで報道された。イルカ・クジラ・アシカ・その他の海獣たちがフル登場し最大10名以上のトレーナーが出演する。そこでは、トレーナーと動物たちが日ごろからコミュニケーションを取りあい練習を積んできた成果を存分に見ることができる。
2年制の野生動物管理学科と1年制の野生動物短期科がある。 アドベンチャーワールド敷地内にあり、直接飼育員から毎日のようにパーク内で動物の専門実習を受けられる日本唯一の施設である。
現場での実習の他教室では、基礎獣医学、基礎畜産学、生物学、動物園学等を学ぶ。
動物の専門知識の他、英会話、ビジネスマナー、実務コンピュータ、接遇話法、ズーマネジメント等の授業が受けられる。 卒業年には選んだパーク内の動物についてそれぞれのテーマで卒業研究を行なうことができる。
年に一度はアメリカやオーストラリアでのAWS動物学院海外研修旅行があり、現地の動物飼育現場や野生動物について学ぶ。
その他、各分野から専門家を国内外から招き、特別講演などもある。
卒業生はアドベンチャーワールドを始め、日本全国の動物飼育現場などで活躍している。
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