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日本の北海道の未供用の道路 ウィキペディアから
北海道道1086号増毛当別線(ほっかいどうどう1086ごう ましけとうべつせん)は、北海道増毛町から北竜町・雨竜町・新十津川町を経由して当別町を結ぶ計画であった一般道道(北海道道)である。全線未開通で建設も中止されている(後述)。
増毛町と雨竜郡北竜町の境界に近い地点を起点とし、増毛山地の東側を縦断する。当別町と樺戸郡新十津川町の境界に近い地点を終点とする。「暑寒道路」とも呼ばれる前半部分は暑寒別天売焼尻国定公園の区域内を通り、途中の雨竜郡雨竜町国領では道道暑寒別雨竜停車場線と接続する。道路幅は8m(車線幅は5.5m)の2車線道路で、曲線半径は100m以上に設計されている。除雪によって冬季の通行を確保する。恵岱別大橋(全長333m)など12の橋と徳富トンネル(延長2,294m)など4本のトンネルが計画された。
増毛当別線を建設する主な目的として、次の点が挙げられる。
沿線周辺の自治体からは1987年(昭和62年)より建設の要望があり、1988年度(昭和63年度)に開発道路(北海道開発局所管)に指定され、1989年(平成元年)1月12日には道道の認定を受けた。その後1993年度(平成5年度)に環境影響評価を実施した。動植物への影響を懸念する自然保護団体の声があったものの、特に問題はないとの答申を受けて1994年度(平成6年度)から用地買収を始め、1995年(平成7年)に増毛側から着工した。しかし、予定ルート付近でクマゲラの生息が確認され、調査や環境保全の問題があるとして、1997年(平成9年)より工事は休止した。
公共事業への批判や財政難の中で、増毛当別線は公共事業見直しの対象になった。北海道開発局事業審議委員会による審議を経て、2004年(平成16年)3月30日に国土交通省から建設中止が発表されている。
建設中止を決めた理由として、次の点が挙げられる。
北海道建設部道路整備課監修の「北海道道路図」(2004年12月現在の版)からは増毛当別線が削除されており、実質廃止に近い状態である。今後、建設中止の決定が覆る可能性は無いといってよく、沿線自治体の要望も2002年度(平成14年度)以降は途絶えている。部分開通もしていないため、まさに幻の道道となった。道道増毛稲田線から、恵岱別大橋の4基の橋台と橋脚が見られる(2005年現在)。
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