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1981年に公開された日本のアニメ映画 ウィキペディアから
『世界名作童話 白鳥の湖』(せかいめいさくどうわ はくちょうのみずうみ英文タイトル:Swan Lake[1])は、日本のアニメ映画作品。
キャッチコピーは「愛は魔法に勝つか」、「オデット姫を救うため 王子は駆ける、駆ける悪魔の森を 心うつ美しい旋律、胸おどる物語 いま感動の伝説が雄大なスケールでよみがえる」[2]
バレエで名高いチャイコフスキーの『白鳥の湖』を題材としたアニメ作品で、東映動画(現:東映アニメーション)創立25周年を記念して製作された。そして映画冒頭では「東映動画創立25周年記念映画」がクレジット(創立記念映画初)され、また同クレジットには初めて東映動画のシンボルマーク「『長靴猫シリーズ』のペロ」が添えられた。公開は、1981年3月14日。「東映まんがまつり」内の一本として上映された。
文部省(現:文部科学省)推薦作品ともなった。配給収入は7.1億円[3]。
上映時間は「75分」だが、「まんがまつり」新作長編アニメで「70分」を超えたのは1979年3月公開の『龍の子太郎』以来2年振りにして事実上最後。
なお『世界名作童話 白鳥の湖』は正式タイトルだが、オープニングタイトル部では『世界名作童話』は省かれている(シリーズ初)。これはシリーズ次作にして最終作『世界名作童話 アラジンと魔法のランプ』も同じ。
王子ジークフリードは、花嫁選びの舞踏式の前日、湖で金色の冠を被った気高い白鳥を見つけ、その白鳥の後を付け、白鳥が美しい女性に変身するところを目撃する。
その娘オデットは、元はある国の王女だったが、邪悪な魔法使いのロードバルドに結婚を迫られ、それを断ったことにより国と肉親を滅ぼされ、昼は白鳥に変えられる呪いをかけられていた。その呪いを解くには、心からオデットを愛する人が現れることが必要なのだという。
オデットに惹かれたジークフリードは明日の舞踏会に来て欲しいと頼み、そこで愛の告白をするとしオデットもそれを心から了承するが、そのことを娘のオディールから聞きつけたロードバルドはオデットを館に幽閉し、代わりにオディールを花嫁選びに差し向ける。
基本的に原作と同じ恋愛作品となっているが、悲劇的な結末がハッピーエンドに改変されており、原作から改変された場面も多い。またオデットの他にロードバルドに呪いをかけられ、白鳥に変えられた娘達は登場しない。また、主題歌はチャイコフスキーのバレエ音楽「白鳥の湖」のアレンジ。
本作は当時としてはまだ珍しかったPCM録音で音楽を取り入れ、劇中にオリジナルのクラシックミュージックを取り入れることに成功した。挿入歌以外はほとんど、原曲が使われている。尚、発売されたサントラ盤(LP)は、日本コロムビアの1レーベルであった「DENON(当時の発音はデンオン。現在はデノンと発音する)」で、アニメ音楽としては当時、唯一無二の『PCM(「PCM」は日本コロムビアの登録商標)録音』を売りにしていた。
当時の人気女優である竹下景子の主役起用でも話題を呼び、『長靴をはいた猫』の矢吹公郎を監督に据えたことで、小池朝雄演じる魔法使いのロッドバルドのキャラクターを、『長靴をはいた猫』の悪役である魔王ルシファーへのオマージュという形で見る人もいる。
製作にはアクシデントもあり、公開前に製作した3000枚の動画が盗まれたという事件も起こり、現在でもアニメ界を揺るがした事件の一つ(同時期、東京ムービーでも、『あしたのジョー』の原画が盗まれた)として知られている。
全て劇場用新作。
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