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主として不動産の売買、交換、賃貸、管理及び、売買・交換・賃貸の代理もしくは仲介を行う会社 ウィキペディアから
不動産会社(ふどうさんがいしゃ)とは、主として不動産の売買、交換、賃貸、管理及び、売買・交換・賃貸の代理もしくは仲介を行う会社のことである。その中で開発、分譲を行うものは不動産ディベロッパーと呼ばれる。
購入者が不動産会社に先払いするお金を守りなおかつ取引事故による損害補償が含まれる制度があり、それを「一般保証制度」と呼ぶ。公益社団法人不動産保証協会がその制度全体を担っている。
不動産会社が行う業務は幅広く多岐にわたることから、全体を明確に定義する法律は存在しない。
不動産会社を規制する法律のひとつに宅地建物取引業法があり、その第2条2項において宅地建物取引業のことを「宅地若しくは建物(建物の一部を含む。以下同じ。)の売買若しくは交換又は宅地若しくは建物の売買、交換若しくは貸借の代理若しくは媒介をする行為で業として行なうものをいう。」と定義しており、不動産賃貸業や不動産管理業のみを営む会社については宅地建物取引業者にあたらない。
また、分譲マンションの管理について近年関心が高まっているが、不動産管理業の中でも分譲マンションの管理を業として行う場合には、2000年(平成12年)12月8日に施行されたマンションの管理の適正化の推進に関する法律(通称:マンション管理適正化法)によって規制される。ただし、賃貸マンションやオフィスビル、商業ビルなどの管理を業として行う場合には、規制の対象とはならない。
名称 | 事業を規制する法律 | 法制度に固有業務がある専門家 | |
---|---|---|---|
不動産取引業 | 建物売買業・土地売買業 | 宅地建物取引業法 | 宅地建物取引士 |
不動産代理業・仲介業 | 宅地建物取引業法 | 宅地建物取引士 | |
不動産賃貸業 | 不動産賃貸業 | 賃貸住宅の管理業務等の適正化に関する法律 | 賃貸不動産経営管理士 宅地建物取引士 |
貸家業・貸間業 | 賃貸住宅の管理業務等の適正化に関する法律 | 賃貸不動産経営管理士 宅地建物取引士 | |
駐車場業 | - | - | |
不動産管理業 | 分譲マンション | マンションの管理の適正化の推進に関する法律 | 管理業務主任者 |
賃貸住宅 | 賃貸住宅の管理業務等の適正化に関する法律 | 賃貸不動産経営管理士 宅地建物取引士 | |
オフィスビル等 | - | - |
業務に付随して、上記以外の各種法律の規制を受ける場合がある。
不動産業界は飲食店などと同じく参入が比較的容易であることから、中小の個人経営の会社まで含めると非常に裾野の広い業界である。また、不動産専業ではなく建設会社・工務店など施工業者がそのままマンションや建売住宅の分譲を行っているケースや、鉄道事業者や鉄鋼メーカーなど他業種の企業の一部門及び子会社が不動産事業を行っているケースも多く見られる。大学不動産連盟(University Real Estate League = UREL)正会員校等の大学を卒業した者が不動産事業に関わる場合、自校の校友会にとどまらない幅広い不動産取引等の交流がなされている。
不動産業全体の売上高は約34兆円(平成19年)で、全産業に占める割合は2.3%。自動車製造業や運輸業、娯楽業などよりも市場規模は小さいが、鉄鋼業や飲食業、印刷業などよりも市場規模は大きい。
市場規模 (一部の産業を抜粋)
※資料 : 財務省「法人企業統計調査」(平成19年)より
小規模の会社が多く、一事業所当りの平均従業者数は、全産業の平均9.7人と比べると非常に少ない。また、事業別の構成比は不動産賃貸業が最も多く、事業所数で約7割、従業員数で約5割を占める。
一事業所当たり 平均従業者数 | 事業所数 | 構成比 | 従業員数 | 構成比 | ||||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
不動産取引業 | 建物売買業・土地売買業 | 7.5人 | 18,018 | 5.6% | 20.3% | 135,408人 | 13.2% | 32.6% |
不動産代理業・仲介業 | 4.3人 | 46,987 | 14.7% | 200,580人 | 19.5% | |||
不動産賃貸業 | 不動産賃貸業 | 4.1人 | 48,726 | 13.6% | 70.9% | 178,734人 | 17.4% | 49.4% |
貸家業・貸間業 | 1.7人 | 147,331 | 46.0% | 254,340人 | 24.7% | |||
駐車場業 | 2.1人 | 36,099 | 11.3% | 74,940人 | 7.3% | |||
不動産管理業 | 6.6人 | 28,313 | 8.8% | 185,465人 | 18.0% | |||
不動産業全体 | 3.2人 | 320,474 | 100.0% | 1,029,467人 | 100.0% |
※資料 : 総務省「事業所・企業統計調査報告」(平成18年)より。国・地方公共団体を除く。
以下、デベロッパーとして業を営むもの。これらとは別に不動産流通業(物件の売買・賃借の媒介)やビルメンテナンス・マンション管理業を営むものは多数存在する(以下デベロッパーの関連会社として置かれている場合もある)。
2002年(平成14年)からの好景気(いざなみ景気)の長期化により、大都市圏のオフィスビルの空室率や失業者率が低下し、個人では団塊の世代の大量退職・住宅ローンの貸出金利が低く推移したこと、不動産(オフィス・商業施設・住宅・リゾート)に対する需要が増加した事に加え、J-REIT(証券化)や特定目的会社という新たな資金調達手段が登場したことにより不動産投資マネーが飛び交うようになり、大型物件の開発や既存不動産の売買が相次ぐなど不動産関連企業の収益や新規参入が増加するといった活況を呈し、「不動産バブル」と言える状態となっていった。
しかし、2007年(平成19年)8月にサブプライム問題が発生。2008年(平成20年)9月の世界金融危機が追い打ちをかけ、金融機関や投資家がデベロッパー向け投融資を急激に縮小させたことから上場会社・地域の有力会社を問わず倒産する企業が相次ぎ、不動産会社に連鎖して中小ゼネコンの倒産も発生している[1]。2010年(平成22年)に入っても不動産不況は終わりを見せず、上場企業や地域の有力デベロッパーの経営破綻が相次いだ。
サブプライム問題発生以降に倒産した上場不動産会社および主な非上場不動産会社は以下の通り。下記各社の負債総額は帝国データバンクおよび東京商工リサーチ調べによる。
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