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『三本の矢』(さんぼんのや)は、榊東行の小説。
日本の金融業界に関する政官財のトライアングル構造について大蔵省を舞台の中心として描いた作品。
時代設定は平成×年4月が中心になっている。作中で1997年(平成9年)末の金融危機(北海道拓殖銀行や山一證券の倒産など)が過去とされる一方で、2001年(平成13年)4月のペイオフ解禁を未来の予定としているため、時代設定は1998年(平成10年)以降から2000年(平成12年)以前と推測される。
経営難が噂される日本不動産金融銀行について経営悪化を認める大蔵大臣の失言により金融パニックが日本全土に波及。大蔵省は対応策を策定すべく、緊急チームを編成し、事態収拾にあたろうとする。その一方で、大蔵大臣の答弁書が何者かによって差し替えられており、大蔵大臣の問題発言は作為的な陰謀であることが判明する。大蔵省の金融対応策について金融自由化を進めたい銀行局を中心とする四階組と護送船団方式を維持したい主計局を中心とする二階組とで対立して中々まとまらない。そんな中で大蔵官僚の紀村は中立派による梅野官房長の指示で大臣答弁書を差し替えた犯人を探すという特命を受けることとなった。
ここ数年経営危機の噂が絶えず、数千億円の公的資金を受けている長期信用銀行。通称「動金」。
長期信用銀行最大手であり、日本を代表とする大銀行。通称「産金」。
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