三俣蓮華岳
長野県・岐阜県・富山県の山 ウィキペディアから
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三俣蓮華岳(みつまたれんげだけ)は、飛騨山脈にある標高2,841mの山。長野県、岐阜県、富山県の三県境に位置する[3]。古くは立山七十二峰の1つに数えられてきた。山域は中部山岳国立公園に指定されている[注釈 1]。日本三百名山に選定されている[4]。
三俣蓮華岳はほぼ飛騨山脈の中央部に位置する。比較的なだらかな山容で東側に圏谷地形(カール)があり、高山植物が咲き乱れるお花畑の豊富な山として知られる。とりわけ双六岳との間の巻き道は花が豊富である。中生代の花崗閃緑岩から成る山である[5]。ハイマツ帯は豊富な地下水を蓄えており三俣山荘は湧水でも知られる[3]。
南側の三俣蓮華岳山頂(三俣山荘)と巻き道(助六小屋巻道)との分岐点に三俣峠がある[3]。
現在の三俣蓮華岳は明治の登山黎明期までは鷲羽岳であり[6]、現在の鷲羽岳 (2,924m) は東鷲羽岳あるいは龍池ヶ岳と呼ばれていた。戦国時代末期以後の加賀藩政時代より飛騨山脈の大半は加賀藩の奥山廻りによって調査され、山名や地形が詳細な絵図に記録されていた。特にこの現在の三俣蓮華岳付近は加賀藩政時代は三国境としての重要地点で詳細に調査されていた。
ところが1910年(明治43年)に日本山岳会の小島烏水と高頭仁兵衛が上高地の上條嘉門次を案内人として信州方面から登山したとき、彼らにとってこの山域は処女地であった。このとき三俣蓮華岳について越中側での呼び名を知らなかった案内人の嘉門次に「飛騨の猟師が、この山で熊を射止めた。そうして熊の膽(キモ)のつもりで俗称蓮華膽(肝臓)を腹から引き出して喰ったので、信州の猟師達が嘲笑って蓮華喰みの岳と言ったのを略して蓮華と呼んでいる」と説明された。
当時の参謀本部陸地測量部の5万分の1地形図では、従来の越中側の山名を踏襲して鷲羽岳と記されていた。そこで日本山岳会の面々は、陸地測量部に調査不十分であると地形図の訂正を強く求めた。その結果1930年(昭和5年)の修正版で改訂されて現在に至っている。
折立の登山口から槍ヶ岳への西銀座ダイヤモンドコースルート上にある。
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