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ヴェイグランシー (Vagrancy、1939年 - 1964年) は、アメリカの競走馬。主な勝ち鞍は1942年のベルデイムハンデキャップ、レディーズハンデキャップ、CCAオークス、アラバマステークス、テストステークス、ガゼルステークス、ピムリコオークス、デラウェアオークス。
繁殖牝馬としても英セントレジャー勝ち馬のブラックターキンなどを輩出し、近親のマートルウッドとともにフリゼット牝系の発展に大きく貢献した。
3歳時は21レースに出走。CCAオークス、ピムリコオークス、デラウェアオークス、アラバマステークス、ガゼルステークス、テストステークスを含む9つのステークスレースで優勝。全21レース中では優勝10勝、2着4回、3着1回の成績を残し、この年のDaily Racing Form and Turf & Sport Digest Awards (現エクリプス賞)の最優秀3歳牝馬と最優秀古牝馬の2部門を受賞した。
ヴェイグランシーの全レースのうち、最も有名なレースはベルデイムハンデキャップである。このレースでは、レース序盤から逃げをうって先頭を走る本馬を、バランコサがゴール直前でとらえ2頭同時にゴールイン。写真判定の末、このレースは同着と宣言さた。この時、優勝トロフィーは1つしか用意されていなかったため、ヴェイグランシーのオーナーとバランコサのオーナー(歌手、俳優のビング・クロスビー)がコイントスを行い、勝ったバランコサのオーナーが優勝トロフィーを得た[4]。
1945年に出生したブラックターキンは1948年のセントレジャーステークスなど、イギリスで複数のステークス競走を優勝。
ヴァルカニアとナターシャは繁殖牝馬として共に優秀な成績を収め、ヴァルカニアのラインからはサクラチトセオー・サクラキャンドル兄妹やファーディナンド、タイセイレジェンドが、ナターシャのラインからはヘヴンリーロマンスやシルクプリマドンナ、アウォーディーなどのGI級競走勝ち馬が出ている。
その功績を記念して、1948年からベルモントパーク競馬場で本馬の名を冠するヴェイグランシーハンデキャップが施行されている。
牝系図の主要な部分(太字はG1級競走優勝馬)は以下の通り。*は日本に輸入された馬。
牝系図の出典:Galopp-Sieger
ヴェイグランシー(Vagrancy)の血統 | (血統表の出典)[§ 1] | |||
父系 | テディ系 |
|||
父 Sir Gallahad 1920 鹿毛 |
父の父 Teddy1913 鹿毛 |
Ajax | Flying Fox | |
Amie | ||||
Rondeau | Bay Ronald | |||
Doremi | ||||
父の母 Plucky Liege1912 鹿毛 |
Spearmint | Carbine | ||
Maid of the Mint | ||||
Concertina | St. Simon | |||
Comic Song | ||||
母 Valkyr 1925 栗毛 |
Man o' War 1917 栗毛 |
Fair Play | Hastings | |
Fairy Gold | ||||
Mahubah | Rock Sand | |||
Merry Token | ||||
母の母 Princess Palatine1919 鹿毛 |
Prince Palatine | Persimmon | ||
Lady Lightfoot | ||||
Frizette | Hamburg | |||
Ondulee | ||||
母系(F-No.) | (FN:13-c) | [§ 2] | ||
5代内の近親交配 | St. Simon 4×5.5、Bend Or 5×5 | [§ 3] | ||
出典 |
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