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ルナー・リコネサンス・オービター

アメリカ合衆国の月周回無人衛星 ウィキペディアから

ルナー・リコネサンス・オービター
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ルナー・リコネサンス・オービター Lunar Reconnaissance Orbiter, LRO) は、アメリカ合衆国周回無人衛星[8] である。

概要 月周回衛星「ルナー・リコネサンス・オービター (Lunar Reconnaissance Orbiter, LRO)」, 所属 ...
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アメリカは2004年に、いわゆる新宇宙政策(VSE:en:Vision for Space Exploration)を発表し、2020年頃の有人月探査実施、その先の有人火星探査の検討に着手すると宣言した。LROはその政策に沿ったアメリカの月への動きの具体的な第一歩となる。

LROは、月面に衝突させるエルクロスLCROSS(Lunar Crater Observation and Sensing Satellite)衛星と同時に打上げられた。

LROは月面からの高度50kmの極軌道を周回。搭載されたカメラ(LROC)は最高で50センチという驚異的な解像度を誇り、科学的探査よりは、有人月探査に向けた着陸点選定のための基礎資料収集といった、将来的な探査に向けた情報収集を狙っている。

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LCROSS

LCROSSは別の衛星のため、詳細はエルクロスを参照。

  • 探査機エルクロス(LCROSSLunar CRater Observation and Sensing Satellite )は月の南極付近へ2009年10月9日に衝突。衝突するまで観測を続けた[9]
  • 衝突地点は当初はカベウスAを予定していたが、他の観測機による観測の結果、より衝突による噴出物が見えやすいと判断されてカベウスクレーターに変更された。

観測結果

要約
視点

2009年7月11~15日にかけて、アポロ計画の着陸地点を撮影し、アポロ11号14号15号16号17号の着陸船や足跡などの写真を撮影することに成功した[10][11]。この写真はまだ軌道修正中の時期に撮影したため、解像度は1メートルとなっている。

9月30日にはサーベイヤー1号の着陸地点を撮影し、探査機の撮影に成功した。

10月9日、LCROSSから分離した衝突体(LRO/LCROSSを打ち上げたセントールロケット)が午後8時31分(アメリカ東部標準時)に秒速2.5kmの速度でカベウスクレーターに衝突、その様子を観測したLCROSS本体も5分後に衝突した[12]11月13日、NASAはLCROSSの観測結果から月にまとまった量の水が存在すると発表した[13]

2010年9月7日、月面において初となる「天然の橋」の確認・撮影に成功[14]。公開された画像は、一方のくぼみから入って橋の下を通過した光が、他方のくぼみの底に映っているものである[14]。クレーターを形成した隕石の衝突熱で岩が溶解して形成されたものと考えられている[14]

2011年9月6日NASAはLROのLROC(LRO Camera)で撮影したアポロ12号14号17号の着陸地点の写真を公開[15]。高度を50kmから21kmにまで下げて撮影した[15]ため、2009年7月に撮影した写真よりも解像度が高い写真が得られた。この写真には、宇宙飛行士が月面探査の際に残した足跡や、ムーンバギー(月面探査車)が残した平行な2本線の轍の軌跡、月面に残してきた観測装置ALSEP(Apollo Lunar Surface Experiments Package)が写っていた[15]

2014年1月29日、NASAはLROのLROCを使って、1月15日にLROの9km下の軌道を通過したNASAのLunar Atmosphere and Dust Environment Explorer (LADEE)探査衛星を撮影した画像を公開した[16]。また、2014年10月にはLADEEが落下して生じた小さなクレーターの跡を撮影する事に成功した[17]

2023年4月、日本のHAKUTO-R ミッション1の月着陸船が月面への軟着陸に失敗して落下。ルナー・リコネサンス・オービターが着陸予定地付近を撮影して4つの影を見出した[18]

画像

NASAが公開した写真はリンク先も参照されたい

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関連項目

参照

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外部リンク

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