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1999年の日本のホラー映画 ウィキペディアから
『リング2』は、1999年1月23日に公開されたホラー映画。
映画版『リング』の続編であり、映画版オリジナルのストーリーとなっている。『リング』には原作、映画版ともに正規の続編『らせん』が存在するが、本作は『らせん』とは異なる展開を見せる一種のパラレルワールド的な作品である。
脚本を一般公募で募集していたが、ふさわしい作品がなかったことから決定されず、脚本家の高橋洋が書き下ろした。同時上映は『死国』。
映画版『リング』、その続編『らせん』の大ヒットにより製作された、『リング』の「もしも」としての続編。順当に行けば次に映画化される予定だった、正規のシリーズ完結編である第3作『ループ』は映像化が難しく[注 1]、かつ内容が前2本のようなモダンホラーから大きく逸脱していること、スケール自体が大きく低予算で制作された前2本に比べて大規模な予算積みが必要となること、さらにはスケジュール的な問題もあり、結局は「最初の映画版『リング』の後、物語が『らせん』ではないもう一つの展開を辿ったとしたら」という平行世界的なアイデアにより、『らせん』の後の物語ではなく『リング』の後日談をもう1本制作することになった。
シナリオの一般公募を行い、結果、396通もの作品が集まったが、大賞は出ず、4通の佳作が選ばれるにとどまった(プロデューサーの一瀬隆重は、シナリオとして面白いものが出来ても、映像化に耐えうるものはないだろうとインタビューで語っている)。なお、この佳作は、後に『the Ring もっと怖い4つの話』として書籍化されている。当時の選考委員は、監督の中田秀夫、原作の鈴木光司、原正人、角川歴彦の4人。
結局、物語は前作『リング』の脚本を務めた高橋洋が書き下ろしたオリジナル展開で、主人公は本筋の『らせん』で死亡してしまう高野舞がヒロインとして配置され、怨霊・山村貞子から浅川玲子の遺児・陽一を守って奮闘する活躍を描いた、第1作『リング』のイメージに素直に沿った内容である[注 2]。貞子も相変わらず「化物」として扱われている。物語は中途半端に『らせん』の要素を取り込もうとはせず、完全な別ものとして割り切った構成であり、純粋にホラー映画としてのスタイルを保った作りである。なお高橋はインタビューにおいて、原作者の鈴木光司に「今回、『らせん』は忘れます」ということで承諾を得ていると発言している。
映画版『リング』の続編ということで、『リング』で高野を演じた中谷美紀が主演を務め、松嶋菜々子と真田広之も同じ配役で特別出演している。この3名は映画版『らせん』でも同じ役で登場しており、『リング』後の、内容が全く違う2タイプの続編を同じ配役で演じている。
角川書店より刊行
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