ランク (アルバム)
ザ・スミスのライブ・アルバム ウィキペディアから
ザ・スミスのライブ・アルバム ウィキペディアから
『ランク』(Rank)は、イングランドのロック・バンド、ザ・スミスのライブ・アルバム。1986年に録音され、バンド解散後の1988年にリリースされた。
1986年、バンドはアンディ・ルークを一時的に解雇し、クレイグ・ギャノンを後任のベーシストに起用するが、最終的にルークは復帰し、ギャノンもセカンド・ギタリストとしてバンドに残留した[10]。そして、ギャノンを加えた編成で「パニック」、「アスク」といったシングル曲を録音した後、バンドはアルバム『ザ・クイーン・イズ・デッド』(1986年)リリースに伴うツアーを行い[10]、本作には10月23日のキルバーン公演が収録された[2]。しかし、同年12月12日のロンドン公演はギャノン不在で行われ、翌1987年1月にはギャノンの脱退が公表された[10]。
「マリーは恋人/ラショーム・ラフィアンズ」は、エルヴィス・プレスリーのカヴァーとバンドのオリジナル曲のメドレーで、そもそも「ラショーム・ラフィアンズ」自体、「マリーは恋人」のジャムから発展して生まれた曲である[11]。
実際のコンサートでは21曲が演奏されたが、本作にはそのうち14曲が収録され、選曲はモリッシーにより行われた[12]。なお、「BBC Transcription Services」が制作した非売品のアルバム『In Concert-399』(1987年)は、本作と同日のライブ音源を収録しており、本作に未収録の「ゼア・イズ・ア・ライト」、「フランクリー、ミスター・シャンクリー」、「ハウ・スーン・イズ・ナウ?」が含まれている一方、「マリーは恋人/ラショーム・ラフィアンズ」、「セメタリー・ゲイツ」、「スティル・イル」は外されている[13]。
本作のジャケットには、テレビドラマ『電撃スパイ作戦』等で知られる女優アレクサンドラ・バステードの写真が使用された[14]。
全英アルバムチャートでは7週トップ100入りして最高2位を記録し、バンドにとって7作目の全英トップ10アルバムとなった[3]。日本のオリコンLPチャートでは5週トップ100入りし、ザ・スミスのアルバムとしては過去最高の30位を記録した[1]。
Tim DiGravinaはオールミュージックにおいて5点満点中3.5点を付け「グラント・ショウビズのプロダクション及びエンジニアリングは、バンドの他のメンバーよりもモリッシーの歌声の音量を一貫して上げ過ぎているきらいもあるが、演奏は適度に仰々しく、ヒット曲がたっぷり詰まっており、そして魅惑的だ」と評している[15]。また、ジム・ファーバーは1988年11月17日付の『ローリング・ストーン』誌のレビューで5点満点中3点を付け「収録された曲は、スタジオ・ヴァージョンよりも大幅にスピードが上がっており、より逞しくなっている」「このアルバムは、ザ・スミスが他の場所には残してこなかった一つの要素、すなわち彼らの憤怒を取り込んでいる」と評している[16]。
特記なき楽曲はモリッシーとジョニー・マーの共作。なお、コンサートのオープニングでは「ロメオとジュリエット」(作曲:セルゲイ・プロコフィエフ/演奏:フィラデルフィア管弦楽団)、エンディングでは「ユール・ネヴァー・ウォーク・アローン」(作詞・作曲:リチャード・ロジャース&オスカー・ハマースタイン2世/歌唱:シャーリー・バッシー)が流された[2]。
Seamless Wikipedia browsing. On steroids.
Every time you click a link to Wikipedia, Wiktionary or Wikiquote in your browser's search results, it will show the modern Wikiwand interface.
Wikiwand extension is a five stars, simple, with minimum permission required to keep your browsing private, safe and transparent.