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ヤマイグチ(Leccinum scabrum)は、イグチ科の食用キノコである。ヨーロッパには広く分布し、アジアのヒマラヤ山脈、その他北半球に分布する。カバノキの菌根にのみ生じ、6月から10月に子実体をつける[1][2]。恐らく持ち込まれたものが帰化したオーストラリアやニュージーランドでも増え始めている。
傘の幅は、5-15cmである。形は、当初は半球型であるが、後に扁平型になる。傘の表面は茶色で、通常、縁の色は薄い[3]。傘は平滑・無毛で、乾燥しており、粘着性がある[3]。
孔口は若いうちは白く[3]、年を経ると灰色になる。古いものでは、傘の孔口は膨らんでおり、柄の周りのものは強くくぼんでいる。孔口の覆いは容易に外れる。
柄は長さ5-15cm、幅1-3.5cm、白色で、上に向かって細くなっている[3]。菌糸体は白い。
肉は白く、日光にさらすと黒くなることがある[3]。若い個体では比較的柔らかいが、特に雨季には、すぐにスポンジ状になり、水を貯える。調理すると、肉は黒くなる。
ヨーロッパ原産であるが、世界中の様々な場所で帰化し、主に都市部で見られる[3]。ニュージーランドでは、ヨーロッパシラカンバだけで見られる[5]。
日本国内では食用としての価値をあまり高く評価しない文献が多いが、大型になり、雑木林の人目につく場所に生えるためキノコ狩りの初心者におすすめである。 幼菌・老菌ともにスポンジ状の管孔部分は食感が悪いので取り除いてから調理するとよい。傘・柄も食べられ、汁物・揚げ物などに向いている [6]。 フィンランドやロシアでは、食用としてよく収穫される[7]。
2009年以降にアメリカ合衆国で出されたいくつかの報告によると、摂取する際に注意を要するとされている[8][9]。 調理の際はしっかり火を通さないと中毒症状を引き起こすといわれている。
ヤマイグチ属の他のいくつかの種もカバノキの菌根で見られ、真菌学者でも混同することがある。アオネノヤマイグチは青い柄を持つ。L. oxydabileは柔らかく桃色の肉で、傘の風合いも異なる。L. melaneumはより暗い色で、傘や柄の表皮の下の色は黄色っぽい。L. holopusは全ての部分がより淡い白っぽい色である。
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