マーチ・731

ウィキペディアから

マーチ・731

マーチ・731 (March 731) は、マーチ・エンジニアリングが開発したフォーミュラ1カー1973年から1974年F1世界選手権に投入された。

概要

731はマーチ・721Gを改修した物である。主な改修点はノーズをスポーツカーノーズに改め、その中にラジエターを移設、モノコックの側面に構造物が取り付けられたことである。

Thumb
燃え尽きたウィリアムソンの731の残骸、デビッド・パーレイが横で立ち尽くし、ニキ・ラウダBRMが通過する

マーチは1973年、体制を縮小しジャン=ピエール・ジャリエの1台体制でシーズンに望んだ。ジャリエは序盤3戦をマーチ・721Gで戦う。731は第4戦のスペイングランプリから投入されたが、このときはジャリエに代わってアンリ・ペスカロロがドライブ、8位で完走した。次戦ベルギーからジャリエは731で連続4戦リタイアとなる。第9戦イギリスからロジャー・ウィリアムソンが起用されたが、ウィリアムソンは第10戦オランダで事故死する。その後ジャリエがオーストリアから復帰、最終戦まで走ったが、ワークスチームでは結局ペスカロロの8位が最高位となった。

731はクラーク・モーダウント・ガスリー・デュルラッシャー・レーシング、チーム・ピエール・ロベール、レック・リフリジレーション・レーシングヘスケス・レーシングでも使用された。ヘスケス以外の3チームはポイントを獲得することができなかった。ヘスケスは731の開発に関わったハーベイ・ポスルスウェイトをマーチから引き抜き、自チームの731の改良に当たらせた。ジェームズ・ハントのドライビングにより、ワークスチームよりも好成績を挙げオランダでは3位、最終戦アメリカでも2位と2度の表彰台を獲得した。

1974年、ヘスケスは序盤2戦で731を使用した。ヘスケスの731はデンプスター・インターナショナルに売却され、第10戦イギリスマイク・ワイルズが使用したが、予選落ちとなった。

F1における全成績

要約
視点

(key) (太字ポールポジション

さらに見る 年, チーム ...
チーム エンジン ドライバー 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 ポイント 順位
1973年 STP マーチ・レーシングチーム フォード ARG
アルゼンチンの旗
BRA
ブラジルの旗
RSA
南アフリカの旗
ESP
スペインの旗
BEL
ベルギーの旗
MON
モナコの旗
SWE
スウェーデンの旗
FRA
フランスの旗
GBR
イギリスの旗
NED
オランダの旗
GER
ドイツの旗
AUT
オーストリアの旗
ITA
イタリアの旗
CAN
カナダの旗
USA
アメリカ合衆国の旗
14 5
フランスの旗 アンリ・ペスカロロ 8
フランスの旗 ジャン=ピエール・ジャリエ Ret Ret Ret Ret Ret NS 11
イギリスの旗 ロジャー・ウィリアムソン Ret Ret
クラーク・モーダウント・ガスリー・デュルラッシャー・レーシング イギリスの旗 マイク・ビュートラー 7 11 Ret 8 11 Ret 16 Ret Ret Ret 10
スウェーデンの旗 レイネ・ウィセル Ret
チーム・ピエール・ロベール
レック・リフリジレーション・レーシング イギリスの旗 デビッド・パーレイ Ret Ret 15 9
ヘスケス・レーシング イギリスの旗 ジェームズ・ハント 9 6 4 3 Ret 7 2
ARG
アルゼンチンの旗
BRA
ブラジルの旗
RSA
南アフリカの旗
ESP
スペインの旗
BEL
ベルギーの旗
MON
モナコの旗
SWE
スウェーデンの旗
NED
オランダの旗
FRA
フランスの旗
GBR
イギリスの旗
GER
ドイツの旗
AUT
オーストリアの旗
ITA
イタリアの旗
CAN
カナダの旗
USA
アメリカ合衆国の旗
0 (6) 9
1974年 ヘスケス・レーシング フォード イギリスの旗 ジェームズ・ハント Ret 9
デンプスター・インターナショナル・レーシングチーム イギリスの旗 マイク・ワイルズ DNQ
閉じる

参照

外部リンク

Wikiwand - on

Seamless Wikipedia browsing. On steroids.