『ホークアイ』(Hawkeye)は、マーベル・スタジオが製作するアメリカ合衆国のインターネットテレビドラマシリーズ。2021年11月24日よりDisney+にて配信がスタートした[1]。
概要 Hawkeye ホークアイ, ジャンル ...
閉じる
サノスとの戦いの後、クリント・バートンは家族とニューヨークでアベンジャーズのミュージカルを観て楽しんでいた。そんな時かつて日本でローニンとして暴れ回った際に使い、現在は手放したローニンのスーツを何者かが使っていることを知るとそれを止めるべく行動をすることになり、その後ローニンのスーツを使っていた少女ケイト・ビショップを捕まえた。ケイトはアベンジャーズに参加することに憧れており、かつてニューヨークの戦いの際に助けてくれたクリントのようになりたいと思うようになり、弓術の練習をしていた。ところがケイトが手を出した相手であるトラックスーツ・マフィアが落とし前をつけるために二人に襲いかかってきてしまい二人の生き残りをかけたサバイバルが始まるのだった。
ツール・アイテム
- 2人のホークアイのツール
- “トリック・アロー”や、これを射出するリカーブボウ、ローニンのスーツに、格納式の刀剣などを駆使する。
- ※ クリントのものについてはこちらを、ケイトのものについてはこちらをそれぞれ参照のこと。
- エレーナ/ブラック・ウィドウのツール
- 万能リストバンドの“ウィドウズ・バイト”を中心に、近接戦用の武器やハンドガン、ナイトビジョンも愛用する。
- オイスター・パーペチュアル・デイトジャスト
- ローラが以前愛用していたとされるロレックスのヴィンテージものの腕時計。現代では何らかの理由で彼女の手元を離れ、闇オークションに出品される直前となっていたが、トラックスーツ・マフィアに強奪され、このことを知ったクリントは奪還を決意する。
地域・施設
本作の主な舞台となる、アメリカ・ニューヨーク州にある同国最大の都市。
- パーク・アベニュー
- ビショップ邸
- ビショップ家の実家であるペントハウス。ケイト曰く「ビショップ家の何代も前の先祖が建設したビル」で[注釈 3]、内装は上品さを感じられ、最上階にはケイトの子ども部屋が、その下の階にはリビングやキッチンなどがあり、エレベーターで繋がる1階のエントランスには家族持ちのドアマンまでいる高級住宅である。
- 2012年のニューヨーク決戦の時点で被災したが、崩壊を免れたことで現代においてもビショップ家の実家として機能しており、ケイトの子ども部屋には、ベッドのほか、はじめてエレノアから与えられた小さなリカーブボウや、「HERO WORSHIP」と手書きされたクリントの写真に絵画やテスト用紙などが貼られたコルクボードが壁に掲げられ、ケイトがこれまで獲得してきたトロフィーの数々も飾られており、エレノアがジャックと婚約したことからエレベーターのドア横の傘立てやリビングの壁には刀剣が複数と並べられるようになった。
- 2024年のクリスマスシーズンに、ケイトが実家帰りしたことで物語の舞台の一つとなり、エレノアやジャックだけでなく、ケイトに連れられたクリントも訪ねることになる。
- 68丁目のホテル
- クリスマス6日前の夜にチャリティー競売の会場となった高級ホテル。ビショップ母娘やジャック、アーマンド3世と7世が競売に出席したほか、ここの門前でケイトとピザ・ドッグがはじめて出会い、ワインセラーでは闇オークションが運営され、トラックスーツ・マフィアの襲撃を受けると、マフィアとケイトの初対決の場にもなる。
- パーシング・スクエア
- マンハッタンに位置する公共広場。
- アベンジャーズ記念碑(BATTLE OF NEW YORK MEMORIAL)
- パーシング・スクエアの一角に構えられたニューヨーク決戦の記念碑。ニューヨーク市章とアベンジャーズのロゴ、2012年にこの地でアベンジャーズが初めて集結した旨を示す英文、アベンジャーズ結成時の6人の名前が記されている。
- エレーナの奇襲後に、一旦ケイトを突き放したクリントは、この記念碑の前で亡きナターシャに向かって、家族を守るためにローニンとなってマヤとの一騎打ちに臨む決意を告げる。
- ステイン・タワー(Stane Tower)
- かつてオバディア・ステインが慈善活動にあたったと見られる時計塔[5][注釈 4]。ケイトは鐘楼の中の古びた鐘の舌に、弓で放ったテニスボール付きの矢を当てると友達と賭け、2発目で見事に命中させたが、その衝撃で鐘楼を小破させてしまい、警備員にその場を押さえられる。
- ラント=フォンタン劇場
- ロジャース・ザ・ミュージカルが上演されているブロードウェイ劇場[6]。男性トイレには「サノスは正しかった(thanos was RIGht)」という落書きがあった。クリントはここで観劇中に複数の人から尊敬の眼差しを向けられるも、ミュージカルの内容に耐え切れず、子どもたちと途中退場する。
- ケイトの自宅
- ケイトが一人暮らししているアパート。マフィアの襲撃で火災に遭ってしまう。
- デュケイン邸
- アーマンド3世の邸宅。ビショップ邸と同様に上流階級の家屋で、室内の一角にはデュケインの名が書かれた包み紙に包まれたキャンディ[注釈 5]が複数乗る器が置かれている。アーマンド3世を疑い調べようとするケイトは、ビショップ警備のサービスを使ってここの住所を検索すると窓から侵入して、その直後にアーマンド3世の刺殺体を発見。だが、ローニンのスーツを着たまま邸宅付近を徘徊したため、ローニンにアーマンド3世殺害容疑をかけてしまう。
- チェンバーズ・ストリート駅
- ニューヨーク市地下鉄の駅の一つ。マフィアに焼かれた自宅から避難したケイトとクリントが、ここから列車に乗車してマフィアから一時逃げ去る。
- モイラ・ブランドンの部屋
- ケイトのおばの俳優モイラ・ブランドンが所有するやや古めかしいアパートの一室で、部屋番号は6D。室内は若干せせこましく、冷蔵庫やミキサー、ブラウン管テレビなどの家具が置かれたレトロさを感じさせるものとなっており、壁にはモイラが主演した映画『A Chance of Love』[注釈 6]と『Creature of the Dark Galaxy』のポスターが貼られている[注釈 7]。
- 所有者のモイラは冬の間にフロリダ州に出かけているとケイトは話しており、本作のクリスマスシーズンも例外でなかったことから、自宅を焼かれたケイトはここにクリントと避難した。以降はクリントにとって寝床や、フラッペを飲みながら行った一連の問題の対処のミーティング、クリスマスツリーの飾り付け、コイン飛ばしのレクチャー、映画マラソン[注釈 8]、トリック・アローの組み立てまで、ケイトやピザ・ドッグ、ラーパーズたちとの交流の場となる。
- ザ・ペニンシュラ・ニューヨーク
- ミッドタウンの5番街55丁目に構えられた高級ホテル。クリスマス6日前の夜にバートン父子が宿泊したが、その際にクリントがローニン出現のニュースを目にしたことがきっかけで、翌日バートン父子の旅行は中断となり、子どもたちは先に帰宅することになる。
- セントラル・パーク
- マンハッタンに位置する都市公園。ラーパーズがラープを嗜好する場として登場する。
- KB Toys Store
- トラックスーツ・マフィアの2024年のクリスマスシーズン頃の活動拠点である閉店した玩具店。
- ファットマン中古車
- トラックスーツ・マフィアの最初の活動拠点である中古車店。
- マンハッタン橋
- マンハッタンとブルックリンを結ぶ吊橋。マフィアとのカーチェイスの末に、クリントとケイトはここの渋滞に遭って足止めをくらい、マヤらに追い詰められるも、トリック・アローを駆使してマフィアを怯ませながら橋を跳び降り、真下を走っていた列車にしがみついて乗車し、マフィアをまくことに成功する。
- チャイナタウン
- 北アメリカ最大規模の中華街。ケイトの案内でクリントは、マヤに踏み壊された補聴器をこの町の医者に修理してもらう。
- Cranky Pete’s Deli
- 補聴器を修理されて間もないクリントとケイトがピザ・ドッグも連れて朝食をとったデリ。ここでクリントはケイトに、自分のあるべき姿に対する考えなどを話す。
- グリルスの自宅
- グリルスが住むアパートの一室で、部屋番号は4F。グリルスはラーパーズの仲間たちを招待しているほか、劇中では一時ケイトを突き放したクリントやピザ・ドッグも宿泊し、後日再びクリントと行動を共にし始めたケイトも招かれるなど、ここもクリントやケイトたちの交流の場の一つとなる。
- マヤの自宅
- “ゴッドフリー通り 3715”に構えられたマンションの一室。
- ロックフェラー・センター
- マンハッタンに位置する複合施設。クリスマス・イヴの夜には、コムキャスト・ビルで富裕層向けパーティーが開かれたと同時に、クライマックスの決戦の場となる。
その他の施設
- バートン家
- アイオワ州に位置するバートン一家の自宅農場。
- アンナの邸宅
- 雪が降り積もったとある山脈に建てられた、アンナの住居である豪邸。洗脳が解けてレッドルームを離脱したアンナは、ウィドウとしての技能を活かした暗殺業でこの豪邸を購入し、内装は2万ドルの絨毯などをインテリアとする優雅なものだった。2018年のサノスによる“デシメーション”の直前までに、アンナが未だに洗脳状態と思い込んでいたエレーナとソーニャは、ここに侵入して遭遇したアンナと対決した末に彼女の現状を知らされた直後、デシメーションの影響で消滅した。
- それから5年の間に、消滅を免れたアンナが男性と結婚し、養女も迎えて同居し始めたことで、邸宅の内装が家族向けのものにリニューアルされており、エレーナの消滅からの復活はここで描写され、再会した彼女とアンナは互いに驚いている。
開発
本作は、マーベル・スタジオが制作するマーベル・シネマティック・ユニバース(MCU)の5番目のテレビシリーズで、同フランチャイズの映画と連続性を共有し、映画『アベンジャーズ・エンドゲーム』(2019年)の後を描いている。イグラがヘッドライターを務め、リース・トーマスが監督チームを率いている。マット・フラクションとデヴィッド・アジャによる2012年のコミック「Hawkeye」が、本シリーズに大きな影響を与えており、本作には「hawkeye」に登場したトラックスーツ・マフィアやカジ/クラウン、クレブが登場する。
ジェレミー・レナーは映画シリーズのクリント・バートン役を再演している。新たなホークアイ、ケイト・ビショップ役としてヘイリー・スタインフェルドが加わっている。また、トニー・ダルトン、フラ・フィー、ブライアン・ダーシー・ジェームズ、アレクス・パウノヴィッチ、ピョートル・アダムチク、リンダ・カーデリーニ、サイモン・キャロウ、ヴェラ・ファーミガ、アラクア・コックスが出演している。
マーベル・スタジオは2019年4月までに開発。同年7月にシリーズが正式に発表された。9月にはイグラが参加したが、その時点でスタインフェルドが非公式に参加していたと伝えられている。2020年7月にトーマスとバート&バーティが監督として加わり、同年12月にニューヨークで撮影が開始された。スタインフェルドと追加キャストが決定し、2021年4月下旬に撮影が終了。追加の撮影はジョージア州アトランタで行われた。
本ドラマを2021年11月24日にDisney+にて初回を配信開始し、以降は毎週水曜日に最新話を追加することを2021年7月30日にマーベル・スタジオが発表した[1][7]。
2022年10月22日、ホークアイは2022年9月の74回エミー賞のリミテッドシリーズに選出された為2ndシーズンは無いと言われてたが、ケイト・ビショップ役を演じたヘイリー・スタインフェルドがTwitterに「ついに実現する。皆さんのおかげで……」と話し、同時にジェレミー・レナーがInstagramのストーリーにホークアイのパッチをつけたパンツを着て犬と遊ぶ動画を投稿した。ホークアイ関連作としてはホーク・アイに出ていたエコーのスピンオフ「エコー」が待機中。シーズン2が決定したのか他のMCUに出るのかは未発表だが何らかの進行中と言われている。[8]
注釈
日本語字幕では、”ライブRPG同好会”・”NY市ラーパーズ”とそれぞれ訳されている。
”ジャージ・マフィア”(字幕)、“スポーツジャージ・マフィア”(吹替)と日本語でそれぞれ訳されている。
この建物の門の看板には「米国最古の大学の鐘楼。1725年10月20日に礎石が置かれました。2006年7月19日、オバディア・ステインを記念して再奉納されました。」という意味の英文が書かれていた。
ジャックも複数個持っており、このことは後にケイトのジャックに対するアーマンド殺害容疑を強くする一端となった。
更にクリントは、猫を飼っている形跡を見つけたほか、この部屋の食器の一つである「サノスは正しかった(Thanos was right)」とデザインされたマグカップも使っている。
出典
引越し会社“TRUST A BRO”のロゴが車体に施されている。