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ペルティエ効果を利用した熱電素子 ウィキペディアから
ペルティエ素子(ペルティエそし、英: Peltier device)とは、ペルティエ効果を応用した熱電素子(電子部品)である[2]。電力を消費して熱を移動させる機能を持ち、冷却装置に使用される。
サーモ・モジュール、ペルチエ素子、ペルチェ素子と表記することもある。名前の由来は、その原理を発見した物理学者、ジャン=シャルル・ペルティエにちなむ。
ヒートポンプと同様に、移動された熱は素子の放熱側にて、ヒートシンクや排熱ファンなど別の放熱機構を併用することで外気などへ熱を捨てる必要がある。
2種類の金属の接合部に電流を流すと、片方の金属からもう片方へ熱が移動するというペルティエ効果を利用した板状の半導体素子。直流電流を流すと、一方の面が吸熱し、反対面に発熱が起こる。電流の極性を逆転させるとその関係が反転する。
吸熱量Qcは次式で表される[3]:
ここで、πc = (αp-αn)Tcはペルティエ係数、αp, αnはゼーベック係数、Tcは素子の低温側温度、Rは抵抗、Iは電流、Kは熱コンダクタンス、ΔTは高温側と低温側の温度差である。
ペルティエ素子の性能は最大吸熱量Qmax、最大電流Amax、最大電圧Vmaxで表される。印加電圧が大きくなると発熱量が増えて冷却効率が悪くなるため、最大電圧の50-60%が最適電圧といわれる。
材料としてはp型およびn型のビスマステルル系半導体などが用いられる[3]。
複数重ねることで熱の移動量を増やせる。
電流で温度を制御することとは逆に、温度差を与えることで電圧を生じさせることもできる。これをゼーベック効果という。
コンピュータのCPU冷却、車などに乗せる小型冷温庫、医療用冷却装置などに使用されている。通常使われる素子の占有面積は0.1-100 mm2、吸熱量は0.5-1000 W程度である[3]。
家庭用の電気冷蔵庫やエアコンに使用される逆カルノーサイクルを使う冷却方法と比較して、以下の特長がある[3]。
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