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ベレッタ・モデル92(イタリア語: Beretta modello 92)は、イタリアのベレッタ社が設計した自動拳銃。メーカー公式の表記ではない[1]ものの、日本語圏では慣習的にベレッタM92と称されることがある[2][3]。M9拳銃の名称で制式採用したアメリカ軍を筆頭に、世界中の法執行機関や軍隊で幅広く使われている。
ベレッタM9 | |
概要 | |
---|---|
種類 | 自動拳銃 |
製造国 | イタリア |
設計・製造 | ベレッタ社 |
性能 | |
口径 | 9 mm |
銃身長 |
|
ライフリング | 6条右回り |
使用弾薬 | |
装弾数 |
|
作動方式 |
ダブルアクション プロップアップ式ショートリコイル |
全長 |
|
重量 |
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ベレッタ社は、1949年から1951年にかけてM1951を開発しており、これはイタリア軍で制式採用されていた。しかし1960年代後半になると性能の陳腐化が指摘されるようになっており、これに応えた同社は1970年から後継拳銃の開発に着手した。これによって開発されたのが本銃である[2]。
開発にあたっては、現代の軍用拳銃として求められる機能を組み込むと同時に、当時、銃器を使用した凶悪犯罪への対処や対テロ作戦がクローズアップされていたことを考慮して、警察用拳銃としての使用も想定して設計が進められた。1975年には試作試験を終え、最初の量産型が発表された[2][3]。
上記の経緯から全体的な構成は同社のM1951を踏襲しており、M1915以来となる、スライド上部を切り取ってバレルを露出させるという方式も同様である。ただし、軽量化のためにグリップ・フレーム(レシーバー)の素材は、スチールからアルミニウム合金に変更された(バレルとスライドはスチール製)。また、素材をステンレスに変更した "Inox" モデルもラインナップされている[2]。
なお、軽量化のために最初期のモデルではスライドの前半部が削られて段になっていたが、軽量化の恩恵が小さいわりに製造工程が複雑化することから、まもなくこれは廃止され、スライド側面はフラットになった[2][3]。また、のちには亀裂の入りやすいロッキングブロック付近を強化した「ブリガディア(ブリガデール)スライド」も開発されている[4]。
閉鎖方式も、M1951と同様の独立ロッキング・ラグ式が採用された[5]。これはワルサーP38を参考にしたもので[5]、バレルが水平にショートリコイルしてバレル下面の降下式ロッキング・ラグにより、スライドとバレルをロックする[6]。ただし、即応性を重視してトリガー・システムはダブルアクションを採用するよう、改められた。これはシングルアクションも可能なコンベンショナル型であり、ハンマーは露出式とされた[2][3]。
M1951からのもう1つの大きな改良点が装弾数の増加で、複列弾倉(ダブルカラム・マガジン)に15発の9x19mmパラベラム弾を装填できる[2]。また、口径のオプションとしては、9x19mmパラベラム弾を使用する92シリーズのほか、.40S&W弾を使用する96シリーズ、9x21mm IMI弾を使用する98シリーズ、7.65x21mmパラベラム弾を使用する99シリーズがある[3]。
M1911 | BHP | P220[注 1] | Cz75 | 92F | P226 | グロック17 | SFP9 | MP-443 | |
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画像 | |||||||||
口径 | .45 | 9mm | 9mm .45 等 |
9mm | |||||
装弾数[要出典] | 7発 | 13発 | 9発 | 15発 | 17発 | 15-20発 | 18発 | ||
銃身長[要出典] | 127 mm | 118 mm | 112 mm | 120 mm | 125 mm | 112 mm | 114 mm | 104 mm | 112.5 mm |
全長[要出典] | 216 mm | 200 mm | 198 mm | 206 mm | 217 mm | 196 mm | 186 mm | 187 mm | 198 mm |
重量[要出典] | 1,130 g | 810 g | 830 g | 1,000 g | 970 g | 964 g | 703 g | 753 g | 950 g |
作動方式[要出典] | 反動利用 シングルアクション |
反動利用 シングルアクションおよびダブルアクション |
反動利用 ダブルアクション |
反動利用 |
ベースモデルとして、下記のようなものがある。また、92FS以降のモデルには、上記のような口径別のオプションもある。
上記のベースモデルのいくつかには、下記のような派生型がラインナップされている。
92のライセンス生産品。
ベレッタ社の商標使用権は日本の遊戯銃メーカーウエスタンアームズによって独占されており、ウエスタンアームズ、および同社とライセンス契約を結んだメーカー(SIISや以前のマルシン工業など)以外は本体の刻印を忠実に再現した遊戯銃を販売できなかったが、玩具・模型での商標模倣はベレッタ社に損害を与えるものではないとして、KSCの製品は新規金型で刻印が復活している。また、軍用銃ゆえに商標登録されていないことから、92FS、92FSの軍用モデル(M9、92Fミリタリーモデル、PAMAS-G1など)を製品ラインナップに加えているメーカーが多い。
ウエスタンアームズ製の遊戯銃は、伊ベレッタ社のミュージアムルームに展示されている。
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