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アルミニウム合金(アルミニウムごうきん、英: aluminum alloy)は、アルミニウムを主成分とする合金である。アルミニウムは軽いという特徴がある一方軟らかい金属であるため、銅(Cu)、マンガン(Mn)、ケイ素(Si)、マグネシウム(Mg)、亜鉛(Zn)、ニッケル(Ni)などを添加して合金にすることで強度などの特性の向上が図る。アルミニウム合金を加工する場合は大きく分けて展伸法と鋳造法が採用される。
アルミニウム合金の軽さと強度を応用した例として、航空機材料としてのジュラルミンの利用が挙げられる。ジュラルミンはAl-Zn-Mg-Cu系のアルミニウム合金である。
アルミニウム合金は高い強度を持つ反面、溶接・溶断が難しく、アルミ合金製品の用途変更に応じた改造や、修繕での溶接・溶断作業は鋼などに比べて困難である。
一般に展伸法で利用されるアルミニウム合金には、4桁の数字からなる国際アルミニウム合金名が使用されている。日本工業規格(JIS H 4140)においても、国際アルミニウム合金名がアルミニウム合金名の一部に取り入れられ準用されている。名称としては、例えばA3003P-H12 のようにアルミをあらわすAの後に合金の種類を示す4桁の数字が続き、ハイフン以降は加工硬化や熱処理などの調質記号である。
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合金番号 | 化学成分(wt%) | |||||||||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
ケイ素 | 鉄 | 銅 | マンガン | マグネシウム | クロム | 亜鉛 | チタン | その他 | アルミ | |
1050 | 0.25以下 | 0.40以下 | 0.05以下 | 0.05以下 | 0.05以下 | - | 0.05以下 | 0.03以下 | V 0.05以下 | 99.50以上 |
1060 | 0.25以下 | 0.35以下 | 0.05以下 | 0.03以下 | 0.03以下 | - | 0.05以下 | 0.03以下 | V 0.05以下 | 99.60以上 |
1070 | 0.20以下 | 0.25以下 | 0.040以下 | 0.030以下 | 0.030以下 | - | 0.040以下 | 0.030以下 | V 0.050以下 その他 0.030以下 | 99.70以上 |
1080 | 0.15以下 | 0.15以下 | 0.03以下 | 0.02以下 | 0.02以下 | 0.03以下 | - | 0.03以下 | - | 99.80以上 |
1100 | Si+Fe 0.95以下 | 0.05-0.20 | 0.05以下 | - | 0.10以下 | - | - | - | 99.00以上 | |
1145 | Si+Fe 残り | 0.05 | 0.05 | 0.05 | - | 0.05 | 0.03 | - | 99.45 | |
1199 | 0.0060以下 | 0.0060以下 | 0.0060以下 | 0.0020以下 | 0.0060以下 | - | 0.0060以下 | 0.0020以下 | V 0.0050以下 Ga 0.0050以下 その他 0.0020以下 | 99.99以上 |
1200 | Si+Fe 1以下 | 0.050以下 | - | 0.0060以下 | - | 0.10以下 | 0.050以下 | その他 0.15以下 | 99.0以上 | |
2011 | 0.40以下 | 0.7以下 | 5.0-6.0 | - | - | - | 0.30以下 | - | Bi 0.20-0.6 Pb 0.20-0.6 | 残り |
2014 | 0.50-1.2 | 0.7以下 | 3.9-5.0 | 0.40-1.2 | 0.20-0.8 | 0.10以下 | 0.25以下 | 0.15以下 | - | 残り |
2017 | 0.20-0.8 | 0.7以下 | 3.5-4.5 | 0.40-1.0 | 0.40-0.8 | 0.10以下 | 0.25以下 | 0.15以下 | - | 残り |
2024 | 0.50以下 | 0.50以下 | 3.8-4.9 | 0.30-0.9 | 1.2-1.8 | 0.10以下 | 0.25以下 | 0.15以下 | - | 残り |
2117 | 0.20-0.8 | 0.7以下 | 2.5以下 | - | 0.3以下 | 0.10以下 | 0.25以下 | 0.15以下 | - | 残り |
2219 | 0.20以下 | 0.3以下 | 5.8-6.8 | 0.20-0.40 | 0.02以下 | - | 0.10以下 | 0.02-0.10 | V 0.05-0.15 Zr 0.10-0.25 | 残り |
3003 | - | - | - | 1.0~1.5 | - | - | - | - | - | 残り |
3004 | 0.30以下 | 0.7以下 | 0.25以下 | 1.0-1.5 | 0.8-1.3 | - | 0.25以下 | - | - | 残り |
5005 | 0.30以下 | 0.7以下 | 0.20以下 | 0.20以下 | 0.50-1.1 | 0.10以下 | 0.25以下 | - | - | 残り |
5052 | 0.25以下 | 0.40以下 | 0.10以下 | 0.10以下 | 2.5以下 | 0.25以下 | 0.10以下 | 0.03以下 | 0.05以下 (計0.15以下) | 残り |
5056 | - | - | - | - | 5.0以下 | 0.25以下 | - | - | - | 残り |
5086 | 0.40以下 | 0.50以下 | 0.10以下 | 0.20-0.7 | 3.5-4.5 | 0.05-0.25 | 0.25以下 | 0.15以下 | - | 残り |
5652 | 0.4以下 | 0.4以下 | 0.04以下 | 0.01以下 | 2.2-2.8 | 0.15-0.35 | 0.1以下 | - | 0.15以下 | 残り |
6063 | 0.20-0.6 | 0.35以下 | 0.10以下 | 0.10以下 | 0.45-0.9 | 0.10以下 | 0.10以下 | 0.10以下 | - | 残り |
7075 | 0.40以下 | 0.50以下 | 1.2-2.0 | 0.30以下 | 2.1-2.9 | 0.18-0.28 | 5.1-6.1 | 0.20以下 | - | 残り |
7204 | 0.30以下 | 0.35以下 | 0.20以下 | 0.20-0.7 | 1.0-2.0 | 0.30以下 | 4.0-5.0 | 0.20以下 | V 0.10以下 Zr 0.25以下 | 残り |
AC・・が鋳物用、ADC・・がダイカスト用、AJ・・が軸受鋳物用となる。
アルミニウム合金のろう材は、単体のほか、心材となる合金の片面もしくは両面に融点の低い合金を張り合わせたクラッド材としても供給される。
純アルミニウムは極めて柔らかく、完全焼きなまし状態での強度は約50N/mm2であるが、加工硬化、固溶硬化および析出硬化によって適当な硬さにすることができる。
日本工業規格(JIS)[3]によって、アルミニウム合金の展伸材及び鋳物の質別について規定されている。
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