フローラ

フローラ（ラテン語：Flōra）は、ローマ神話に登場する花と春と豊穣を司る女神。日本語では長母音記号を省略してフロラとも表記される。

「フローラ」のその他の用法については「フローラ (曖昧さ回避)」をご覧ください。

フローラ Flora
春の女神 花の女神
ティツィアーノ・ヴェチェッリオの絵画『フローラ』（1515年頃）ウフィツィ美術館所蔵

サンドロ・ボッティチェッリの『プリマヴェーラ』におけるフローラ。

ヤン・ブリューゲル、ピーテル・パウル・ルーベンス『フローラとゼピュロス』1617年。モジクカウ城（ドイツ語版）所蔵。

ギリシア神話においてクローリス（Χλῶρις, Chlōris）という名のニュムペーが西風の神であるゼピュロスによってイタリアに連れて来られ、以後花の女神になったといわれており、これが後にフローラと同一視された。

また、フローラがマールスの誕生を助けたという説話も残されている。神々の女王ユーノーは、夫のユーピテルが自分でミネルウァを産んだために正妻としての面目を失った。そこでこれに対抗して、自分も一人で立派な子をもうけようと旅に出、フローラのもとを訪れたのだという。

そこでフローラは、触れた女が自然に子を身籠もる魔法の花を与えた。これによってユーノーは、ミネルウァに負けない戦士神マールスを産んだという。

ギャラリー

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  バルトロメオ・ヴェネト『フローラとしてのクルチザンヌの肖像』1520年頃 シュテーデル美術館所蔵
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  フランチェスコ・メルツィ『フローラ』1520年頃 エルミタージュ美術館所蔵
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  クロード・ヴィニョン『フローラ』1650年頃 ザルツブルク宮殿美術館（英語版）所蔵
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  レンブラント・ファン・レイン『フローラ』1634年 エルミタージュ美術館所蔵
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  レンブラント・ファン・レイン『フローラ』1654年 メトロポリタン美術館所蔵
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  セバスティアーノ・リッチ（英語版）『フローラ』1714年-1716年 ブラントン美術館所蔵
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  ジョヴァンニ・バッティスタ・ティエポロ『フローラの勝利』1743年頃 サンフランシスコ美術館（英語版）
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  アレクサンドル・ロスラン『フローラ』18世紀 ボルドー美術館所蔵
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  フェルディナント・ケラー『フローラ』1883年 個人蔵
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  モーゼ・ビアンキ『フローラ』1890年
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  イーヴリン・ド・モーガン『フローラ』1894年 キャノン・ホール所蔵
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  ルイズ・アベマ『フローラ』1913年 個人蔵

関連項目

• フローラ (小惑星)
• クロリス (小惑星)
• メーデー (曖昧さ回避)
• ヨーロッパの五月祭