フミーリャ(スペイン語: Jumilla)は、スペイン・ムルシア州のムニシピオ(基礎自治体)。2016年の人口は25,362人。スペインワインの産地として知られる。フミージャとも。
地理
中心市街地の標高は510メートルであり、1372メートルのカルチェ山を筆頭とした800メートル以上の山に囲まれている。フミーリャの面積は972m2であり、スペインで10番目に面積の大きな自治体である。
- サンティアゴ教会
- フミーリャ城
- ビコ劇場
面積
順位 | 基礎自治体 | 自治州 | 県 | 面積(km2) |
---|---|---|---|---|
1 | カセレス | エストレマドゥーラ州 | カセレス県 | 1,752.61 |
2 | ロルカ | ムルシア州 | 1,674.70 | |
3 | バダホス | エストレマドゥーラ州 | バダホス県 | 1,473.20 |
4 | コルドバ | アンダルシア州 | コルドバ県 | 1,254.25 |
5 | アルモドーバル・デル・カンポ | カスティーリャ=ラ・マンチャ州 | シウダ・レアル県 | 1,207.64 |
6 | ヘレス・デ・ラ・フロンテーラ | アンダルシア州 | カディス県 | 1,188.14 |
7 | アルバセテ | カスティーリャ=ラ・マンチャ州 | アルバセテ県 | 1,125.91 |
8 | サラゴサ | アラゴン州 | サラゴサ県 | 1,062.64 |
9 | エシハ | アンダルシア州 | セビリア県 | 978.78 |
10 | フミーリャ | ムルシア州 | 971.74 |
人口
フミーリャの人口推移 1877-2010 |
出典:INE(スペイン国立統計局)1900年 - 1991年[1]、1996年 - [2] |
経済
フミーリャには20メガワットの電力容量(ピーク時)を持つ大規模な太陽光発電所がある。12万枚のソーラーパネルからなるこの太陽光発電所は100ヘクタールの土地に設置されており、2万戸が使用するエネルギーに相当する年間発電量を持つ。この太陽光発電所の存在によって二酸化炭素の排出量が年間42,000トン削減される[5]。
フミーリャの経済は農業に基づいており、ブドウ畑、オリーブ畑、その他の果樹園などが広がっている。フミーリャや近隣のジェクラでは、ムルシアではヤギのムルシアーナ種やグラナディーナ種が飼育されている[6]。
ワイン生産
ワイン生産の特徴
スペインワインの原産地呼称制度であるデノミナシオン・デ・オリヘン(DO)の産地としてフミーリャ (DO)があり、フミーリャの自治体域を超えて広がっている。フミーリャ (DO)には32,000ヘクタールのブドウ畑があり、うち45%がムルシア州内に、55%がアルバセテ県内にある。ムルシア (DO)には3,000人のブドウ生産者が登録されている。フミーリャ (DO)では主にモナストレル種のブドウを使用している。土壌は石灰質である。夏季の最高気温は摂氏40度に達するが、冬季には氷点下になることもある大陸性気候の産地である[7]。年間日照時間は約3,000時間と長く、年間降水量は約300ミリメートルと乾燥している[7]。2014年に生産されたワインのうち、42%はスペイン国内に、58%はスペイン国外に出荷された[8]。
ワイン生産の歴史
特有の気候条件によってアルコール度数が高くなり、伝統的に他産地のワインのブレンド用バルクワインとして、また日常消費用のワインとして販売された[7]。1966年には原産地呼称のデノミナシオン・デ・オリヘンに指定された[3]。他産地から約100年も遅れて、1980年代末にはフミーリャでフィロキセラ(ブドウネアブラムシ)が蔓延[7]。これを機に多くのブドウが改植され、ワインの品質向上が図られるようになった[7]。
指定自治体
ムルシア州のフミーリャに加えてカスティーリャ=ラ・マンチャ州アルバセテ県南東部の6自治体、計7自治体がフミーリャ (DO)に含まれている。
- ムルシア州 : フミーリャ
- カスティーリャ=ラ・マンチャ州アルバセテ県 : モンテアレグレ・デル・カスティーリョ、フエンテ=アラーモ、オントゥール、エリン、アルバターナ、トバーラ
ブドウ品種
赤ワインまたはロゼワインにはモナストレル種を50%以上使用しなければならない[8]。
- 黒ブドウ品種 : モナストレル種、センシベル種、カベルネ・ソーヴィニヨン種、ガルナッチャ・ティンタ種
- 白ブドウ品種 : マカベオ種、ペドロ・ヒメネス種
文化
文化財
12世紀から15世紀に建設されたフミーリャ城、15世紀から17世紀に建設されたサンティアゴ教会、16世紀竣工のオンダ邸、18世紀竣工のエル・サルバドール教会、1883年竣工のビコ劇場、リコ塔などは、それぞれスペインの重要文化財に指定されている。
スポーツ
フットサルクラブとして1997年にCFSフミーリャが設立され、2013-14シーズンからプリメーラ・ディビシオン(全国1部)に属している。サッカークラブとしてはFCフミーリャがあり、主にテルセーラ・ディビシオン(全国4部)に属している。2017年には鹿島アントラーズユースに所属していた松浦航洋がFCフミーリャに加入した[9]。
政治
任期 | 首長名 | 政党 |
---|---|---|
1979–1983 | José Yagüe Ortuño | スペイン社会労働党(PSOE) |
1983–1987 | José Sánchez Guardiola (1983) Dionisio González Otazo |
スペイン社会労働党(PSOE) スペイン社会労働党(PSOE) |
1987–1991 | Dionisio González Otazo | スペイン社会労働党(PSOE) |
1991–1995 | José Luis Cruz Gil | スペイン社会労働党(PSOE) |
1995–1999 | Marcos Nogueroles Pérez | 国民党(PP) |
1999–2003 | Francisco Abellán Martínez | スペイン社会労働党(PSOE) |
2003–2007 | Francisco Abellán Martínez | スペイン社会労働党(PSOE) |
2007–2011 | Francisco Abellán Martínez | スペイン社会労働党(PSOE) |
2011–2015 | Enrique Jiménez Sánchez | 国民党(PP) |
2015–2019 | Juana Guardiola Verdú | スペイン社会労働党(PSOE) |
2019–2023 | n/d | n/d |
2023– | n/d | n/d |
出身者
脚注
外部リンク
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