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『ハート・ロッカー』(The Hurt Locker)は、キャスリン・ビグロー監督による2008年のアメリカ映画。イラクを舞台としたアメリカ軍爆弾処理班を描いた戦争アクション。
ハート・ロッカー | |
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The Hurt Locker | |
監督 | キャスリン・ビグロー |
脚本 | マーク・ボール |
製作 |
キャスリン・ビグロー マーク・ボール ニコラ・シャルティエ グレッグ・シャピロ マルコ・ベルトラミ バック・サンダース |
製作総指揮 | トニー・マーク |
出演者 |
ジェレミー・レナー アンソニー・マッキー ブライアン・ジェラティ |
音楽 |
マルコ・ベルトラミ バック・サンダース |
撮影 | バリー・アクロイド |
編集 |
ボブ・ムラウスキー クリス・イニス |
配給 |
サミット・エンターテインメント ブロードメディア・スタジオ |
公開 |
2009年6月26日 2010年3月6日 |
上映時間 | 131分 |
製作国 | アメリカ合衆国 |
言語 | 英語 |
製作費 | $15,000,000[1] |
興行収入 | $49,230,772[1] |
2008年のヴェネツィア国際映画祭、トロント国際映画祭で上映。第82回アカデミー賞では9部門にノミネートされ、作品賞、監督賞、オリジナル脚本賞、編集賞、音響効果賞、録音賞の6部門で受賞した。
イラク戦争中の2004年、バグダッド郊外。アメリカ軍の危険物処理班は、路上に仕掛けられた「即席爆発装置(IED)」と呼ばれる爆弾の解体、爆破の作業を進めていた。だが、準備が完了し彼らが退避しようとしたその時、突如爆発を起こす。
罠にかかり殉職した隊員に代わり、新たな「命知らず」のウィリアム・ジェームズ軍曹が送り込まれてきた。安全対策も行わず、まるで死を恐れないかのように振る舞う彼を補佐するサンボーン軍曹とエルドリッジ技術兵は徐々に不安を募らせていく。虚勢を張るただの命知らずなのか、勇敢なプロフェッショナルなのか。彼らの不安とは関わりなく、地獄の炎天下で処理班と姿なき爆弾魔との壮絶な死闘が続く。
※括弧内は日本語吹替
テレビ東京版:初回放送2024年6月25日『午後のロードショー』(13:40-15:40)
低予算のためカメラは、スーパー16ミリカメラが使用され、同時に4台以上のカメラで撮影するスタイルを取り、その結果、撮影されたフィルムは200時間に及んだという。俳優達は、実際にアメリカ軍の軍事訓練を受けて撮影に臨んでいる。また、通常のハリウッドの撮影条件とは違い、誰一人個人用のバスルームや空調の整ったトレーラーは与えられなかったという。製作費は約16億円。
撮影は2007年、クウェートとヨルダンのアンマンで行われた。治安面から当初はモロッコで撮影する段取りもされていたが、監督の判断で物語の舞台に近い中東で撮影された。
撮影場所によっては、イラク国境からわずか3マイルの場所だった時もある。
音楽に、反ブッシュで知られるインダストリアル・ロックバンド、ミニストリーが3曲提供している。
製作者の一人・ニコラ・シャルティエが、アカデミー賞の投票権を持つ映画芸術科学アカデミーの会員に電子メールで投票を呼び掛けるなどの不正行為を行い同氏のアカデミー賞授賞式への出席は禁止された[3]。
アカデミー賞授賞式直前にはイラク戦争でアメリカ陸軍の爆破物処理班に所属していた曹長がモデルは自分であるとして訴えを起こした。弁護士によれば作中で主人公が使うコールサイン、「ブラスター・ワン」や映画のタイトルは曹長が考えた言葉だと主張している[4]。
ポール・リークホフ(全米イラク・アフガニスタン帰還兵協会会長)は、「戦争を分かりやすく伝えようとしているが、経験者の私たちはあまりの不正確さにうんざりしてしまう。調査不足というだけでなく、端的に言えば米軍への敬意に欠けている」と、この映画に対して不満を述べている[5]。
ゲイツ元国防長官は好評したが、2010年時点で現役のEODチーム兵士の意見は異なる。また、国防総省は当初、撮影に協力し現場にトッド・ブレスシール中佐(Todd Breasseale)を送ることになっていたが問題が発覚したため中止になったという[6]。
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