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ニクズク科の常緑高木 ウィキペディアから
ニクズク(肉荳蔲、学名:Myristica fragrans)は、インドネシアのモルッカ諸島(別名、香料諸島)原産のニクズク科の常緑高木の一種である。香辛料のナツメグおよびメースの主要な源として重要である[3]。中国の広東省や雲南省、台湾、インドネシア、マレーシア、カリブ海のグレナダ、インドのケーララ州、スリランカ、南米を含む熱帯地方各地で広く栽培されている[3][4]。陶穀の清異録には「脾家瑞気」の別名がある[5]。
ニクズク(クロンキスト体系) | ||||||||||||||||||||||||
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分類 | ||||||||||||||||||||||||
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学名 | ||||||||||||||||||||||||
Myristica fragrans Houtt. (1774)[1] | ||||||||||||||||||||||||
シノニム | ||||||||||||||||||||||||
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和名 | ||||||||||||||||||||||||
ニクズク | ||||||||||||||||||||||||
英名 | ||||||||||||||||||||||||
Nutmeg |
ニクズクは常緑樹であり、樹高は通常5–15 mであるが、ティドレでは20 mや30 mに達することもある。互生葉の色は濃い緑色で、長さは5–15 cm、幅は2–7 cm、葉柄はおよそ1 cmである。ニクズクは雌雄異体性である、すなわち「雄」または雄花と「雌」または雌花が別の植物体上に出てくる。しかし、まれに両方の種類の花をつける固体もある。花序は釣鐘形、薄黄色でいくぶん蝋分が多く、肉厚である。雄花は1つから10の群として配置され、それぞれが長さ5–7 mmである。雌花は1つから3つとより小さな群であり、長さは最大10 mmと雄花よりいくぶん長い[7]。
雌株は滑らかな黄色の卵形またはナシ形の果実を付ける。果実の長さは6–9 cm、直径は3.5–5 cmである。果実は肉厚の殻を持つ。熟すと、殻は果実の全長にわたる隆線に沿って半分に割れる。中には紫色–茶色の艶のある種子がある。種子の長さは2–3 cm、幅はおよそ2 cmで、赤色または深紅色の仮種皮で覆われている。種子は香辛料のナツメグの、仮種皮はメースの基源である[3][7]。
ニクズクは、1774年にオランダの植物学者マールテン・ホッタインによって二名法 による学名が与えられた。それより以前にもゲオルク・ルンフィウスらによって記載されていた[8]。種小名の fregrans は「良い香りの」という意味である[9]。
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