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『汽車のえほん』および『きかんしゃトーマス』のキャラクター ウィキペディアから
トップハム・ハット卿(トップハム・ハットきょう、英: Sir Topham Hatt)は、絵本シリーズ『汽車のえほん』およびその映像化作品テレビシリーズ『きかんしゃトーマス』に登場する架空の人物。トーマスたちのいるソドー島の鉄道の重役・局長である。
原作『汽車のえほん』及びテレビシリーズ『きかんしゃトーマス』においてレギュラーの立ち位置にある人間キャラクターであり、ノース・ウェスタン鉄道(ソドー鉄道)の運営を仕事とするが、原作及びテレビシリーズで設定などの相違点がある。
若い頃に鉄道技師としてソドー島へやって来て、ノースウェスタン鉄道の局長となった。黒いシルクハットがトレードマーク。仕事と時間には厳しく、イタズラや怠慢、慢心が原因で事故や騒動を引き起こした機関車などには毅然とした態度で注意することは勿論、度が過ぎる場合には謹慎や左遷など厳罰を課す事も辞さないため、トーマス達は勿論、ディーゼルなど我の強い他の車両達にとっても頭が上がらない存在である。
しかし機関車達が任務を成し遂げたり、役に立つ行動を取った際は支線を提供したり客車をプレゼントしたりするなど功績を認めたり、粗相をした際も功を立てた際や罰則期間中の態度によっては期間を縮めるなど寛大な処置を取ることもある。これらは全て、ソドー島の機関車や自動車達に「他者の役に立つ存在になってほしい」という考えに基づいてのことである。
自分専用の青いセダンを所持している。
最初期の原作が考案・執筆されたのが4大私鉄時代だったので「ふとっちょのじゅうやく」(Fat Director)とされていた。3巻「赤い機関車ジェームズ」執筆・発行年の1948年に4大私鉄が国有化され、「ふとっちょのきょくちょう」(Fat Controller)に役職名が変わった。これについて同巻の日本語版には注記が付加されている。
原作6巻『みどりの機関車ヘンリー』の前書きで、初めて「サー・トッパム・ハット(新版ではテレビシリーズに則りトップハム・ハット卿)」(Sir Topham Hatt)の名前が登場している。本編では同巻の「パーシーとマフラー」の挿絵で局長のカバンに「Sir Topham Hatt」と書いてあるのが確認できる他、第13巻『ダックとディーゼル機関車』の「ディーゼル機関車のディーゼル」でダックが局長の正式名を口にしている。
テレビシリーズでの英国版では原作と同様、基本的に「Fat Controller」と呼ばれるが、作中の改まった場などで「Sir Topham Hatt」が使われる場合がある。一方、米国版では「Fat」(デブ、太っちょ)という単語が放送コードに引っ掛かる事を避けるため、「Fat Controller」の呼び方は全面的に差し替えられ、「Sir Topham Hatt」に統一されている[1]。これに合わせ、日本語版においては「トップハム・ハット卿」と訳された。第1シリーズでは「ハット卿」と略される場合もあったが、サー(Sir)の使い方的には「ハット卿」は誤りで、原語でも「Sir Hatt」とは呼ばれていない。詳しくは「サー」を参照。長編第10作『トーマスのはじめて物語』では、日本語版でもナレーターとジェームスが1度ずつ「ふとっちょ重役」と呼ぶ場面がある。
2023年に出版された原作第27巻の翻訳版では、原語版と異なり最初から「トップハム・ハット卿」と呼ばれている。
以下の設定はウィルバート・オードリー執筆の書籍「Island of Sodor: Its People, History and Railways」及び息子クリストファー・オードリー執筆「Sodor: Reading Between the Lines」に記述されたものである。原作においては3人のトップハム・ハット卿が存在し、3人は直系の親子である。
定時運行至上主義者で、「混乱と遅れが生じている」が口癖。日本語吹替え版では、フジテレビ放送の第1シリーズから第8シリーズまでは自身を「わし」、機関車達を「お前」「君」と両方呼んでいたが、放映局及び翻訳家が変更された第9シリーズからは一人称が「私」、二人称を「君」だけに統一した。
ソドー島の再開発を推し進め、多くの産業遺構を観光地とすることに成功する等、積極的で優秀な経営者として描かれている。若い頃は車の運転が下手で、蒸気トラックのエリザベスから車の運転を学んだ[7]。長編第7作以降はレール点検車のウィンストンの運転に四苦八苦している様子が見られる。
第1シリーズから第16シリーズまでは威厳のある人物としての面を描いていたが、ストーリーの執筆スタイル等が変更された第17シリーズ以降はおっちょこちょいな姿などコミカルな要素が強く描かれている。
基本は中に黄色いチョッキを着たタキシードにシルクハット姿で登場する。製作体制変更後の第8シリーズ以降はパジャマや水着で登場したり、ハロウィンのエピソードでは仮装した姿も見られる。整備士の制服を着用し、自ら機関室に乗り込み不調のヘンリーの状態を見たこともある。
第1シリーズから第5シリーズまでは眉毛があったが、第6シリーズの途中から第11シリーズでは眉毛がなくなり、CG化した第12シリーズからはまた眉毛が付け加えられた。
家族は妻のジェーン(劇中での呼称はハット卿夫人)、母(未亡人)、弟のローハム・ハット、孫のスティーブンとブリジットがシリーズで登場している。弟ローハム・ハットは第13シリーズでしか登場しない。第7シリーズではペットとしてネコを飼っていたが、そのシリーズ以外では登場しない。また、移動する際は2人の付き人を引き連れており、人形劇版では専属の執事も登場した。付き人は第22シリーズ以降登場しない。
高山鉄道の経営を、原作でのハンデル・ブラウン卿とピーター・サム(ほっそりじゅうやく)に代わり、第8シリーズまで担っていた。第9シリーズ以降はミスター・パーシバルに任せているが、時折彼と会ったり、仕事や観光でやってきたりと、鉄道との関係は続いている。
トップハム・ホール(Topham Hall)と呼ばれるウェルスワース付近に在る豪邸でハット卿夫人と暮らしている。52個のシルクハットを所持しており、機関車柄のパジャマで就寝している。
2021年以降のフルリニューアル(2Dアニメ)版でも、原作同様に世襲制という設定である。
原作5巻3話や12巻2話においては「きょくちょうしつ」(Controller's Office)と呼ばれるハット卿のオフィスの所在地は、原作ではティドマスのノースウェスタン鉄道本社内にあるが、テレビシリーズでは設定が変更され、ナップフォード駅にあるように描かれている。ただし、ナップフォード駅にオフィスが存在することが明確に描かれているのはテレビシリーズがCG化されて以降であり、第2シリーズではティドマス機関庫の様子をオフィスから窺う様子や、第4シリーズではカラン駅に位置するような言及が見られた。
先述の通り、ハット卿は定時運行主義者で仕事には厳しい反面、普段は穏和で優しい人柄だが、事故や失態を起こした機関車に対していい加減な解釈をしたり、話の前後で理論が矛盾している場面や、時に強引ともいえる方法で解決しようとする場面が作中ではしばしば見受けられる。時として乗務員のミスや信号手の職務怠慢(居眠り、ポイント転換ミス)、保線区の整備不良、天災、貨車たちの悪戯が原因でも、人員ミスや貨車の悪行は棚上げして機関車を叱ることも多い。
ただし先述のように、原作での初代と2代目をテレビ版では同一人物として扱っていることも考慮したうえで以下を参照していただきたい。
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