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1976年に公開された韓国のアニメ映画 ウィキペディアから
テコンV(Taekwon V、태권V、태권브이)は、1976年に韓国で製作された、 日本のアニメである『マジンガーZ』や『グレートマジンガー』を模倣した劇場用巨大ロボットアニメ作品。
テコンVの『テコン』とは、戦闘スタイルのテコンドーから付けたものである。なお、当時の韓国は日本の大衆文化の流入が禁止されていた。
韓国では1960年代 - 70年代生まれの男性を中心に人気を誇る作品で、シリーズ作品が何本か製作された。監督の金青基はこの作品で不動の名声を手に入れた。
主人公のキム・フン(김훈)はテコンドーの世界チャンピオンで、テコンドーを主とした格闘技系の技で戦う。子ども向けアニメの定石どおり、悪と戦う正義のヒーローだが、赤い星をモチーフとした敵組織が登場するなど反共アニメとしての一面も持つ。単にロボット同士の戦いだけでなく敵パイロットや、人間型アンドロイドとの理解関係や友情も描かれた。
日本での公開例は少ないが、1976年公開の第1作は2009年9月21日第二回したまちコメディ映画祭[1]や、2009年11月7日シネマコリア[2]で上映されている。また、2010年6月3日には同作品のデジタルリマスター版が8月7日から日本全国で劇場公開されることが報じられた[3]。
全て日本公開時に公開された設定
韓国内でのテコンVの評価は「韓国ロボットアニメを動かした始発点」であり、それと同時に「日本アニメの盗作という点で反省すべき過去の象徴」でもあるという、複雑な心境をもたせる作品である[要出典]。
テコンVは韓国国内で最初に作られた本格ロボットアニメであり、当時少なかった劇場版アニメの一つということで高く評価されている。テコンVによって韓国のアニメ市場は活気を得ることができ、それから多くの劇場版アニメが作られることになった。だがアニメに対する技術と企画力が足りなかった当時の韓国アニメ業界では十分な独創性のある作品は生まれづらい状況であり、また韓国のアニメ会社は主に日本の下請けを担当しており、日本の作品から多く影響を受けていると思われる作品が見られるようになった。それゆえ、この時代の韓国作品は韓国内においても敬遠されている[要出典]。
現在「テコンV」は韓国アニメの国策的キャラクターになっている。2005年、韓国政府が制作した竹島のCMに、竹島の守護神として登場した。2006年7月24日、韓国政府は「第1号大韓民国ロボット登録証」を発行し、「テコンV」を正式に韓国国民として認めた。また2008年7月24日、「テコンV」は国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)の韓国親善使節に任命された[6][7]。
デザインや設定などに日本の作品からの強い影響が見受けられ、剽窃作品であると考えられている。例えば「1〜4作目のテコンV」はマジンガーZと酷似しており、敵方ロボットにおいても、機動戦士ガンダム、マジンガーZ、伝説巨神イデオンなどによく酷似している。さらに「スーパーテコンV」のテコンVのデザインは、戦闘メカ ザブングルに登場するザブングルと似たデザインが使われていることが指摘されている。(スーパーテコンVからの作品はデザインが作品毎に違い、徐々に盗作要素は薄れる。) 以下に挙げる比較画像が分かりやすい。
金監督は『日本のアニメからヒントを得て、どうすれば元のアニメに似ないか苦悩しました』と言い、『いくら努力しても日本のアニメの印象が強すぎてこのように似ているデザインがいくつかできてしまったのも事実、自分の限界を感じさせられた』と認める一方、それが故意的なものではなかったとして剽窃を否定している[9]。 2018年8月31日、ソウル中央地裁は株式会社ロボットテコンVとテコンVそっくりの玩具を製造した被告の著作権をめぐる問題で、「テコンVはマジンガーZの剽窃であり著作権の対象とならない」と主張する被告の反論を退け、「テコンVはマジンガーZと明らかな外見上の違いがあり、独立した著作物とみなされる」と判決を下した[10]。
1976年に公開された劇場長編アニメ第1作『ロボットテコンV』をデジタルリマスター復元されたアニメ映画。日本では2010年8月7日よりシアターN渋谷でレイトショー上映[18]。
キャッチコピーは「伝説のコリアンロボットアニメがついに日本公開!!」、「潰せ! 壊せ! ぶちのめせ! 世界の平和と愛のために!!」。
2003年4月にインターネガフィルムが発見された。しかし映写機にかけた瞬間に切れるほど破損が深刻であり、特に復旧不可能と判断された音楽と声優台詞は新たに録音された[19]。
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