ツブカラカサタケ

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ツブカラカサタケ

ツブカラカサタケ(粒唐傘茸[2]学名: Macropsalliota americana)は、ハラタケ科 Macropsalliota に属するキノコ菌類)である。肥沃なものから発生する白いキノコで、食べると消化器系の中毒を起こす。学名は、Leucocoprinus bresadolae(キヌカラカサタケ属)[2]Leucoagaricus americanus(シロカラカサタケ属) などとされてきたが、2024年に変更されている。

概要 ツブカラカサタケ, 分類 ...
ツブカラカサタケ
傘が最も大きい子実体がツブカラカサタケの成菌。その傘の下に生える2つの子実体は幼菌。
分類
: 菌界 Fungi
: 担子菌門 Basidiomycota
亜門 : ハラタケ亜門 Agaricomycotina
: ハラタケ綱 Agaricomycetes
亜綱 : ハラタケ亜綱 Agaricomycetidae
: ハラタケ目 Agaricales
: ハラタケ科 Agaricaceae
: (和名なし) Macropsalliota
: ツブカラカサタケ M. americana
学名
Macropsalliota americana (Peck) Kun L. Yang, Jia Y. Lin & Zhu L. Yang (2024)[1]
シノニム
和名
ツブカラカサタケ(粒唐傘茸)
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分布

日本ヨーロッパ北アメリカの、肥沃なものから発生する[3]

形態

Thumb
未成熟なツブカラカサタケ

径は5 - 15センチメートル (cm) [3]。最初卵形で、中高扁平型に開く[4]。幼菌は饅頭型[2]、やがて丸山形、さらにいびつな半球形になる[5]

傘の表側は白色地に褐色の鱗片を放射状につけ、傘の盛り上がった中央部は暗褐色[4][3][5]。中央部は密生するが、周辺はまばらになる[2]。周辺部には不明慮な溝線がある[2][3]

傘の裏側のひだは、白色ののち淡クリーム色で密生する[2][4]。隔生[4]胞子は広卵形で9 - 10.5 × 6.5 - 7.5マイクロメートル (μm) [3]

は長さ13 cm前後[5]。柄は下方が太く、中空。上部に脱落しやすい[4]。厚い膜質のつばがあり[3]、つばより上は粉状だが、つばより下は[2]、傘同様の粒状の鱗片におおわれる[3]が脱落しやすい[4]

は白色で無味無臭[4]。肉質は海綿状[5]。触れたり傷ついたりすると表皮や肉に赤変性があり、乾燥すると全体が帯紫褐色化する[4][4]

生態

夏から秋にかけて、切り株上、もみ殻、温室の中[3]おがくず[3][2]、堆肥[3][4]腐葉土、積みわら[2]、肥沃な地面[4]、木材チップを敷き詰め発酵し暖かくなっているような場所[3]などのような肥沃な所から群生や束生する[5]社寺庭園などの落ち葉の集積場では、しばしば大量の発生がみられ、時には3か月にもわたり続き、高く積み上げられた落ち葉の山が目に見えて低くなる[2]

図鑑によっては食用となっていたり、毒があると紹介されていたりする[5]。食用するときは、下処理して汁物などにすると紹介されている[5]消化器系中毒を起こすとされるが[4]、毒成分は不明[2]

脚注

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