U2のアルバム ウィキペディアから
『ソングス・オブ・イノセンス』 (Songs of Innocence) は、アイルランドのロックバンド、U2のスタジオ・アルバム。
『ソングス・オブ・イノセンス』 | ||||
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U2 の スタジオ・アルバム | ||||
リリース | ||||
録音 |
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ジャンル | ロック | |||
時間 | ||||
レーベル |
アイランド・レコード[1] ユニバーサルミュージック | |||
プロデュース | デンジャー・マウス、ポール・エプワース、ライアン・テダー、ディクラン・ギャフニー、フラッド | |||
専門評論家によるレビュー | ||||
チャート最高順位 | ||||
ゴールドディスク | ||||
全英:シルバー、ドイツ:ゴールド | ||||
U2 アルバム 年表 | ||||
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2009年の『ノー・ライン・オン・ザ・ホライゾン』以来5年7ヶ月ぶりのアルバム。プロデューサーにデンジャー・マウス、ポール・エプワース、ライアン・テダーらを迎え、レコーディングを行った。
タイトルはウィリアム・ブレイクの詩集『Songs of Innocence and of Experience(無垢と経験の歌)』にちなんで命名された。2017年発表のアルバム『ソングス・オブ・エクスペリエンス』とは連作の関係にある。
アルバム・ジャケットはグレン・ラッチフォードが担当し、ラリー・マレン・ジュニアとその息子が写っている。初期の『ボーイ』『WAR(闘)』のような作風になっている。
2014年9月10日、iTunesでアルバムが先行配信され、10月13日まで無料でダウンロード可能となった。ユーザーの設定によるがアップルのデバイスに自動でダウンロードされ、iCloudにログインしているユーザーには、自動で購入済みに無償で追加される。購入済みに追加されたユーザーから、アルバムを勝手に購入されたなどの苦情が相次いだ。
苦情を受けたアップルは、16日までにU2のアルバムをiTunesのアカウントから消去するためのウェブサイトを設けている[2][注釈 1]。
これに対し、ボノは「削除したいって人達もいる。でも、この5年間でU2以上にU2の曲を削除した人はいないよ。これだけ多くの人達が曲を聴いてくれた。それには本当にワクワクする。僕が言えるのは、このジャンク・メールの中には血と涙と汗が詰まってるってことだけだ」とコメント[3]。しかし後日、ファンとのQ&Aに応える形で「素晴らしいアイデアに思えて、舞い上がってしまった。自分たちの楽曲が聴かれないかもしれないという恐怖感があった。どうやら私達がうるさくやりすぎてしまったのかもしれない」と謝罪の旨を表明した[4]。
シャロン・オズボーンはU2に対しTwitterで「中年の政治グルーピーの集まりに過ぎないわね」などと綴り、U2やiTunes、ジミー・アイオヴィンを強く批判していた[5]が、後に撤回している[6]。オジー・オズボーンは「U2はフリーでアルバムを配る余裕はある。しかし他のバンドはそんなことはできない。だから新人バンドには難しくなるんだ。ありえないくらい自分勝手だ」と、イギー・ポップも「『俺たちに強制しないでくれ』と言おうとしていた彼らの意見は正しい」と発言し、それぞれ批判した[7]。
逆にメタリカのラーズ・ウルリッヒは、「俺にとってはこの試みは成功するかどうかが問題なんじゃないんだ。これだけ過激なことを俺たちに投げつけてみるだけの根性がU2には備わっていたこと、それとそれだけ先を見ていたという事実が俺には重要なんだよ」と賞賛するコメントをした[8]。またノエル・ギャラガーは、「音楽をタダで配ったりするのには、同意できないね。アルバムというのは、作るのにかなりのコストがかかるものなんだからさ。まあ、当然U2はこれ以上、金はいらないのかもしれないし、それは良かったですね、という感じだけど、俺はこの先も、絶対に無料配信とかはないね」としつつも、「1つ確実に言えるのは、U2はファンを2人増やした。アルバムが無料配信されてから、俺の息子2人とも、今じゃU2の大ファンだからね」と発言した[9]。メガデスのデイヴィッド・エレフソン[10]、トレント・レズナーも肯定のコメントをしている[要出典]。
アルバムリリース後のツアーは「Innocence + Experience Tour」(オフィシャルポスターはiNNOCENCE + eXPERIENCE)というタイトルで、2015年5月14日のバンクーバー公演からスタート。前回の「360°Tour」とは異なり、マディソン・スクエア・ガーデンやO2アリーナといったアリーナがメインとなった。上述のような問題とは裏腹にアメリカ、カナダ公演のチケットはソールドアウトするなど、成功を収めている。ツアーでは初日にエッジがステージから落ちたり[11]、ツアー中にマネジメントが心臓発作で他界[12]するなどのトラブルも起きた一方、マディソン公演ではレディー・ガガやポール・サイモン、ブルース・スプリングスティーンなどがゲストで参加するなど大きな話題を呼んだ。
同年9月からはイタリアのパラスポーツ・オリンピコ公演からヨーロッパツアーがスタートした。10月26日にはノエルが、29日にはパティ・スミスがゲストで参加した。
全作詞: ボノ, ジ・エッジ、全作曲: U2。 | |||
# | タイトル | プロデューサー | 時間 |
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1. | 「ザ・ミラクル (オブ・ジョーイ・ラモーン) - The Miracle (of Joey Ramone)」 | デンジャー・マウス, ポール・エプワース, ライアン・テダー | |
2. | 「エヴリー・ブレイキング・ウェィヴ - Every Breaking Wave」 | マウス, デダー デクラン・ギャフニー[注釈 2] | |
3. | 「カリフォルニア(ゼア・イズ・ノー・エンド・トゥ・ラヴ) - California (There Is No End to Love)」 | ギャフニー, エプワース, マウス | |
4. | 「ソングス・フォー・サムワン - Song for Someone」 | デダー, フラッド | |
5. | 「アイリス(ホールド・ミー・クローズ) - Iris (Hold Me Close)」 | エプワース, テダー, マウス[注釈 2] | |
6. | 「ヴォルケーノ - Volcano」 | ギャフニー, エプワース[注釈 2] | |
7. | 「ライズド・バイ・ウルヴス - Raised by Wolves」 | ギャフニー, マウス | |
8. | 「シダーウッド・ロード - Cedarwood Road」 | マウス, エプワース | |
9. | 「スリープ・ライク・ア・ベイビー・トゥナイト - Sleep Like a Baby Tonight」 | マウス | |
10. | 「ディス・イズ・ホエア・ユー・キャン・リーチ・ミー・ナウ - This Is Where You Can Reach Me Now」 | デンジャー・マウス | |
11. | 「ザ・トラブルズ - The Troubles」 | マウス, ギャフニー[注釈 2] | |
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