スズドリ

カザリドリ科の鳥の一種 ウィキペディアから

スズドリ

スズドリProcnias albus )は、スズメ目カザリドリ科に属する鳥類の一種。種小名は「alba」と表記されることが多いが、属名の「Procnias」が男性名詞であることから「albus」が正しい。主な分布地は南米ギアナ地方の森林。ブラジルパラー州ベネズエラトリニダード・トバゴにも分布する[1]

概要 スズドリ, 保全状況評価 ...
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説明

スズドリは体長28cmほどに成長する。オスは純白で、黒いには肉厚の黒い肉垂[2]がある。これはProcnias属の他の2種と同様である。上部からは、まばらな白い羽毛が横に垂れ下がっている。

メスは全体的にオリーブ色をしており、黄色がかった体下面にはオリーブ色の筋模様が入っていて、スズドリ属の他の種に似ている。オスを他の鳥と間違えることはまずないが、メスはアゴヒゲスズドリ (Procnias averano)にやや似ている[3]

本種のオスは非常に大きな声で求愛することで知られる。2019年マサチューセッツ大学が発表した研究によると、スズドリの鳴き声は125 dBに達し、これは鳥類の鳴き声としては最も大きなものである[4][5]。なお、 それまでの記録はムジカザリドリの116 dBである[6]

その大声は彼らの食性が関係している。果実を丸ごとついばんで食べ約1日で消化して種を吐く習性を持つが、果実を丸ごとのみ込めるよう、くちばしを90度を超す角度で開くことができる。これが金管楽器の広がった先端のような役割を果たし、音を増幅させる。ただし研究チームによると、メスはこのさえずりを聴いて近付いては来るものの、大音響を喜んでいるようには見えなかったという[7]

保全状況

スズドリは珍しい鳥であるが、その総個体数は多いと推定されている。森林伐採焼畑農業により個体数はやや減少しているものの、絶滅の危機に瀕しているとは言えない。IUCN(国際自然保護連合)はその保護状況を「LC(低危険種)」と評価している。

脚注

参考文献

外部リンク

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