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フェイス・ノー・モアのアルバム ウィキペディアから
『ザ・リアル・シング』(The Real Thing)は、アメリカ合衆国のオルタナティヴ・メタル・バンド、フェイス・ノー・モアが1989年に発表した3作目のスタジオ・アルバム。LPは9曲入りだが[2]、同時期に発売されたCDは、「ウォー・ピッグス」と「エッジ・オブ・ザ・ワールド」が追加されて11曲入りとなった[10]。
『ザ・リアル・シング』 | ||||
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フェイス・ノー・モア の スタジオ・アルバム | ||||
リリース | ||||
録音 | 1988年12月 サウサリート スタジオD[2] | |||
ジャンル | オルタナティヴ・メタル、ファンク・メタル | |||
時間 | ||||
レーベル | スラッシュ・レコード | |||
プロデュース | マット・ウォレス、フェイス・ノー・モア | |||
専門評論家によるレビュー | ||||
チャート最高順位 | ||||
フェイス・ノー・モア アルバム 年表 | ||||
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1988年、バンドはデビュー当時からのボーカリストであったチャック・モズレーを解雇し、本作のレコーディング中にマイク・パットンを後任として迎えた[11]。バンドのデビュー当時から共同作業をしてきたプロデューサーのマット・ウォレスは、2015年のインタビューで当時の状況に関して「彼(モズレー)は技術的に優れたシンガーではなかったけど、本当に良いフロントマンで、彼は良い仕事をしていたと思うし、彼を含むバンドが好きだった」「私は彼らがシンガー不在だった時に、最終的には『ザ・リアル・シング』として結実する新曲の作業を彼らと共に進めて、それからパットンを迎えるという一大転機に至った」と説明している[12]。
「ウォー・ピッグス」はブラック・サバスのカヴァーで、オリジナル・ヴァージョンにおいてボーカルを担当したオジー・オズボーンも、このカヴァーに感銘を受け、後にマイク・ボーディンを自分のバンドに迎え入れた[13]。
バンドは本作で初めて、アメリカの総合アルバム・チャートBillboard 200入りを果たし、1990年10月13日付のチャートで最高11位を記録した[5]。Billboard 200による1990年の年間アルバム・チャートでは、41位となった[14]。また、Billboard Hot 100では、本作からのシングル「エピック」が9位、「フォーリング・トゥ・ピーシズ」が92位に達した[15]。
イギリスでは1990年2月17日付の全英アルバムチャートで初登場を果たし、合計35週トップ100入りして最高30位を記録した[6]。オーストラリアでは1990年7月8日付のアルバム・チャートで初登場33位となり、22週連続でトップ50入り(うち9週にわたりトップ10入り)して、最高2位を記録した[3]。
なお、レッド・ホット・チリ・ペッパーズのアンソニー・キーディスは、「エピック」のミュージック・ビデオを見て「俺達のコピー」と不快感を抱いており、書籍『By the Way: The Biography』によれば、キーディスは「奴(パットン)が飛び跳ねてラップをがなり立てているのを見た時は、まるで鏡を見ているように感じた」という[16]。
本作は第32回グラミー賞において最優秀メタル・パフォーマンス賞にノミネートされた[17]。また、第33回グラミー賞では、本作からのシングル「エピック」が最優秀ハード・ロック・パフォーマンス賞にノミネートされた[17]。
Ned Raggettはオールミュージックにおいて5点満点中4.5点を付け「彼(マイク・パットン)の非常識なまでに幅広い音楽への興味が、バンドにしっかり溶け込むのは、次のアルバムを待たねばならなかったが、バンドは本作で既に、十分魅力的なコンビネーションを成し遂げてみせた」と評している[18]。また、Eduardo Rivadaviaは2014年、「『ザ・リアル・シング』は、ジェーンズ・アディクションの『ナッシングス・ショッキング』等、当時の冒険的なハードロック・アルバムと並び、一種の前兆と言える作品だった。オルタナティヴの革命は間近に迫っていた」と位置付けている[1]。
特記なき楽曲はフェイス・ノー・モア作。
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