コンチネンタル O-300
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コンチネンタル O-300及びC-145は、かつてテレダイン・コンチネンタル・モータースが、製造した航空用空冷水平対向6気筒エンジンのファミリーである[1]。
1947年に最初の一基が製造されてから2004年まで製造が行われていた。1960年代にはロールス・ロイスがイギリスでライセンス生産を行っていたこともある。
開発
当初、このエンジンはC-145の名で製造されていた。C-145はC-125エンジン(125 hp/93 kW)を基に開発された。両者は共通のクランクケースを使っているが、C-145はピストンストロークを延長し圧縮比を高めて出力を20 hp/15 kW増強している[1]。
O-300はC-145を近代化させたもので、重量、外寸法、ボア、ストローク、圧縮比、排気量、出力を同一としている[1]。
GO-300
O-300の派生型のうち、減速ギアボックスを付加したものがGO-300である。これによりクランク軸回転数3,200 rpmが減速ギアを経てプロペラ軸回転数2,400 rpmと減速されている。GO-300の出力は175 hp/130 kWとなり、O-300の出力145 hp/108 kWから大幅に強化されている[1]。 ただしGO-300はオーバーホール間隔(TBO)が1,200時間であり、O-300の1,800時間に対して周期が短くなっている。GO-300は、パイロットが取り扱いを間違えたり、低すぎる回転数で運用したりしたため、信頼性が低かった。これが原因で、このエンジンを搭載したセスナ175は、不評であった。今日でも多くのセスナ175が飛行しているが、プロペラを直接駆動する大きなエンジンに積み替えられている[2]。
派生型
- C-145系列:6気筒、145hp(108kW)、プロペラ直結エンジン[1]。
- C-145-2
- C-145-2H
- C-142-2HP
- O-300系列:C-145の近代化型、145hp(108kW)、プロペラ直結エンジン[1]。
- O-300-A
- O-300-B
- O-300-C
- O-300-D
- O-300-E
- GO-300系列:O-300に減速ギアボックスを付けたエンジン、175hp(130kW)/3200rpmクランク軸・2400rpmプロペラ軸[1]。
- GO-300-A
- GO-300-B
- GO-300-C
- GO-300-D
- GO-300-E
- GO-300-F
- ボイジャー300:O-300のシリンダーとシリンダーヘッドをウォータージャケット付のものと交換しを液冷化させ、加えて燃料噴射式にしたもの、170hp(127kW)/2700rpm
- ロールスロイスO-300:イギリスにおけるライセンス生産品
搭載機
O-300
- アエランカ・セダン
- バウマン・ブリゲイディア
- セスナ 160(未成機)[3]
- セスナ 170
- セスナ 172
- T-41A メスカレロ
- マウレ M-4
- マイヤーズ MAC-145
- テイラークラフト 15
- テムコ T-35A バッカルー
- グロープ スイフト
GO-300
- セスナ 175
- セスナ 172D パワーマチック
- グッドイヤー GZ-19/A
ボイジャー300
- アレクセーエフ・ストリージ
要目(O-300)
- 諸元
- 形式:空冷水平対向6気筒
- ボア:4.0625 in (103.2 mm)
- ストローク:3.875 in (98.4 mm)
- 排気量:301.4 in³ (4.94 L)
- 長さ:39.75 in (101.0 cm)
- 幅:31.5 in (80.0 cm)
- 高さ:23.25 in (59.0 cm)
- 乾燥重量:268 lbs (121.5 kg)dry、但しスターター及び発電機除く
- 性能
- 出力:145 hp(108 kW)/2,700 rpm
- 排気量対出力比:0.58 hp/in³ (26.5 kW/L)
- 圧縮比:7.0:1
- 単位重量当たり最高出力:0.54 hp/lb (0.89 kW/kg)
参照
関連項目
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