ケニー・ギャレット (Kenny Garrett 、1960年 10月9日 - )は、アメリカ のポスト・バップ ・ジャズ ・サックス奏者にしてフルート奏者であり、若い頃にデューク・エリントン ・オーケストラとマイルス・デイヴィス ・バンドのメンバーとして認められた。それ以降は、ソロ・キャリアを追求してきた。
概要 ケニー・ギャレットKenny Garrett, 基本情報 ...
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ケニー・ギャレットは、1960年10月9日にミシガン州 デトロイト で生まれた[1] 。父親は趣味でテナーサックスを演奏する大工であった[1] 。1978年にマーサー・エリントンの指揮の下、デューク・エリントン・オーケストラに加わったとき、サックス奏者としてのギャレット自身のキャリアが始まった[1] 。ギャレットはまた、リーダーとしてのキャリアを築く前に、アート・ブレイキー 、マイルス・デイヴィス 、フレディ・ハバード 、ウディ・ショウ と共演および録音した[1] 。
1984年、ギャレットはクインテットのバンドリーダーとしてファースト・アルバム『Introducing Kenny Garrett』を、Criss Crossレーベルにてレコーディングした[2] 。その年、彼はブルーノート・レコード がプロデュースしたアウト・オブ・ザ・ブルー の創設メンバーとなった[3] 。1986年、ギャレットはアート・ブレイキーのザ・ジャズ・メッセンジャーズのメンバーになった。
彼はワーナー・ブラザーズ・レコード とレーベル契約し、1992年のアルバム『ブラック・ホープ』[1] を皮切りに8枚のアルバムを録音した[2] 。ギャレットの音楽は時々アジアの影響を示しており、2006年のグラミー賞 にノミネートされたアルバム『ビヨンド・ザ・ウォール』ではその側面がとりわけ顕著である[2] 。
クリスチャン・マクブライド、ジョン・マクラフリン、ヴィニー・カリウタ、ギャレット(2008年)
ギャレットは、2008年頃にチック・コリア 、ジョン・マクラフリン 、クリスチャン・マクブライド 、ブライアン・ブレイド /ヴィニー・カリウタ による「ファイヴ・ピース・バンド」に参加した[1] 。アルバム『ファイヴ・ピース・バンド・ライヴ 』は2010年にグラミー賞を受賞した[4] 。
2011年、ギャレットはマサチューセッツ州 ボストン のバークリー音楽大学 から名誉音楽博士号を授与された[5] 。ギャレットは卒業生のために卒業式のスピーチも行った[5] 。
2012年、ギャレットは2012年のスタジオ・アルバム『Seeds from the Underground』で、最優秀トラディショナル・ジャズ・アーティスト/グループのカテゴリにてソウルトレイン・アワードにノミネートされた[6] 。また、2012年には、グラミー賞の最優秀ジャズ・インストゥルメンタル・アルバム部門と最優秀インプロヴァイズド・ジャズ・ソロ部門でグラミー賞にノミネートされ[4] 、最優秀ジャズ・アルバム部門にて、NAACPイメージ・アワード にノミネートされた[7] 。2013年、ギャレットはサックス奏者・オブ・ザ・イヤー部門にてエコー賞 を受賞した[8] 。
ギャレットのアルバム『プッシング・ザ・ワールド・アウェイ』は、2013年に最優秀ジャズ・インストゥルメンタル・アルバム部門でグラミー賞にノミネートされた[9] 。
ギャレットはニュージャージー州 グレン・リッジの居住者となっている[10] 。
2011年:バークリー音楽大学の名誉音楽博士、卒業式のスピーチ担当[5] 。
ギャレットは、「ワシントン・シティ・ペーパー」紙では「彼の世代で最も重要なアルトサックス奏者」[11] と、「ニューヨーク・タイムズ 」紙では「チャーリー・パーカーに次ぐ、ジャズで最も称賛されているアルトサックス奏者の1人」と評された[12] 。
リーダー・アルバム
Introducing Kenny Garrett (1985年、Criss Cross) ※1984年録音
『ギャレット・ファイブ』 - Garrett 5 (1989年、Paddle Wheel) ※1988年録音
『プリズナー・オブ・ラヴ』 - Prisoner of Love (1989年、Atlantic)
『アフリカン・エクスチェンジ・スチューデント』 - African Exchange Student (1990年、Atlantic)
『ブラック・ホープ』 - Black Hope (1992年、Warner Bros.)
Stars & Stripes Live (1994年、Jazz Door) ※1993年ライブ録音
『トリオロジー』 - Triology (1995年、Warner Bros.)
『追求〜コルトレーンに捧ぐ』 - Pursuance: The Music of John Coltrane (1996年、Warner Bros.)
『ソングブック』 - Songbook (1997年、Warner Bros.)
『シンプリー・セッド』 - Simply Said (1999年、Warner Bros.)
Old Folks (1999年、West Wind) ※with ジョン・スコフィールド 、マイケル・ブレッカー 、デヴィッド・フリーゼン
Casino Lights '99 (2000年、Warner Bros.) ※オムニバス・アルバム。モントルー・ジャズ・フェスティバル でのライブ
『ハッピー・ピープル』 - Happy People (2002年、Warner Bros.)
『スタンダード・オブ・ランゲージ』 - Standard of Language (2003年、Warner Bros.)
『ビヨンド・ザ・ウォール』 - Beyond the Wall (2006年、Nonesuch)
『スケッチズ・オブ・MD』 - Sketches of MD: Live at the Iridium (2008年、Mack Avenue)
Seeds from the Underground (2012年、Mack Avenue)
『プッシング・ザ・ワールド・アウェイ』 - Pushing the World Away (2013年、Mack Avenue)
『ドゥ・ユア・ダンス!』 - Do Your Dance! (2016年、Mack Avenue)
『アウト・オブ・ザ・ブルー』 - O.T.B. (1985年、Blue Note) ※with マイケル・フィリップ・モスマン 、ラルフ・ボーエン、ハリー・ピケンズ、ロバート・ハースト、ラルフ・ピーターソン
『インサイド・トラック』 - Inside Track (1986年、Blue Note)
『ライヴ・アット・マウント・フジ』 - Live at Mt. Fuji (1987年、Blue Note) ※with ミハエル・フィリップ・モスマン、ラルフ・ボーエン、ハリー・ピケンズ、ラルフ・ピーターソン、ケニー・デイヴィス
参加アルバム
ドナルド・バード
『ハーレム・ブルース』 - Harlem Blues (1988年、Landmark)
『ゲッティング・ダウン・トゥ・ビジネス』 - Getting Down to Business (1990年、Landmark)
チック・コリア
マイルス・デイヴィス
『アマンドラ』 - Amandla (1989年、Warner Bros.)
『ライヴ・アット・モントルー』 - Miles & Quincy Live at Montreux (1991年、Warner Bros.)
『ライヴ・アラウンド・ザ・ワールド』 - Live Around the World (1996年、Warner Bros.)
マーカス・ミラー
『ザ・キング・イズ・ゴーン』 - The Sun Don't Lie (1993年、Dreyfus)
『テイルズ』 - Tales (1995年、Dreyfus)
『ライヴ・アンド・モア』 - Live & More (1997年、GRP)
『M²〜パワー・アンド・グレイス』 - M² (2001年、Telarc)
Dreyfus Night in Paris (2003年、Dreyfus Jazz) ※1994年ライブ録音。with ミシェル・ペトルチアーニ 、ビレリ・ラグレーン 、レニー・ホワイト
Panther/Live (2004年、Jazz Door)
マルグリュー・ミラー
Wingspan (1987年、Landmark)
『ハンド・イン・ハンド』 - Hand in Hand (1992年、Novus)
マイク・スターン
『ジーズ・タイムス 』 - These Times (2004年、ESC)
『オール・オーヴァー・ザ・プレイス』 - All Over the Place (2012年、Heads Up International)
ジェフ・テイン・ワッツ
Citizen Tain (1999年、Columbia)
Detained at The Blue Note (2004年、Half Note)
その他
デイヴィッド・マシューズ :『スーパー・ファンキー・サックス』 - Super Funky Sax (1984年、Electric Bird) ※スーパー・ファンキー・サックス名義
アート・ブレイキー ・アンド・ザ・ジャズ・メッセンジャーズ : Feeling Good (1986年、Delos Productions)
ウディ・ショウ : 『ソリッド』 - Solid (1986年、Muse)
シダー・ウォルトン : Cedar Walton Plays (1986年、Delos)
ジャック・ウォラス : Master of Suspense (1987年、Blue Note)
シンディ・ブラックマン : 『アーケイン』 - Arcane (1987年、Muse)
ウォレス・ルーニー : 『インテュイション』 - Intuition (1988年、Muse)
ラリー・ウィリス : My Funny Valentine (1988年、Jazz City)
デューク・エリントン・オーケストラ : 『ミュージック・イズ・マイ・ミストレス』 - Music Is My Mistress (1989年、Musicmasters)
ジェリ・アレン : 『ザ・ナーチュラー』 - The Nurturer (1991年、Blue Note)
チャーネット・モフェット : Evidence (1993年、Telarc)
ロドニー・ケンドリック : The Secrets of Rodney Kendrick (1993年、Verve)
ジャヴォン・ジャクソン : When The Time Is Right (1994年、Blue Note)
アル・ジャロウ : 『テンダネス』 - Tenderness (1994年、Reprise)
矢野顕子 : 『ELEPHANT HOTEL 』 - Elephant Hotel (1994年、Epic) ※「てぃんさぐぬ花」に客演
フィリップ・セス : Masques (1995年、Verve Forecast)
グールー : 『ザ・ニュー・リアリティ〜ジャズマタズII』 - Guru's Jazzmatazz, Vol. 2: The New Reality (1995年、Chrysalis)
テレンス・ブランチャード : 『ロマンティック・ディファイアンス』 - Romantic Defiance (1995年、Columbia)
ウェイマン・ティスデール : Power Forward (1995年、Motown)
レニー・ホワイト : 『プレゼント・テンス』 - Present Tense (1995年、Hip Bop)
クリスチャン・マクブライド : 『ナンバー2エクスプレス』 - Number Two Express (1996年、Verve)
ステファン・スコット : 『ザ・ビューティフル・シング』 - The Beautiful Thing (1997年、Verve)
トニー・リーダス & アーバン・リレイションズ : 『ピープル・ゲット・レディ』 - People Get Ready (1998年、Sweet Basil)
ハービー・ハンコック : 『ガーシュウィン・ワールド 』 - Gershwin's World (1998年、Verve)
ジョン・スコフィールド : 『ワークス・フォー・ミー 』 - Works for Me (2000年、Verve)
ロイ・ヘインズ : Birds of a Feather - A Tribute to Charlie Parker (2001年、Dreyfus Jazz) ※グラミー賞ノミネート
リチャード・ボナ : 『ムニア - ザ・テイル』 - Munia: The Tale (2003年、Verve) ※「Painting a Whish」に参加
ミシェル・ンデゲオチェロ : 『ザ・スピリット・ミュージック・ジャミア』 - The Spirit Music Jamia: Dance of the Infidel (2005年、Universal Music)
デニス・チェンバース : Planet Earth (2005年、BHM Productions)
パッチェス・スチュワート : Blow (2005年、Koch)
クリフトン・アンダーソン : Decade (2008年、Doxy)
スティーヴ・トゥーレ : Rainbow People (2008年、HighNote)
Qティップ : Kamaal the Abstract (2009年、Battery)