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1970年制作の日本のアニメ映画作品 ウィキペディアから
『クレオパトラ』は、虫プロダクションが制作した日本のSFアニメ映画で、1970年に公開された。虫プロダクションと日本ヘラルド映画が提携した大人向けのアニメシリーズ「アニメラマ」第2作である。原案・構成・監督は手塚治虫が務めた。
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人類が宇宙進出を果たした21世紀を舞台に、地球に対して「クレオパトラ計画」を企むパサトリネ星の計画の真相を調べるため、3人の地球人の精神だけをクレオパトラが生きていた紀元前50年のエジプトにタイムスリップさせる、というSF映画である。この作品でのクレオパトラは醜い容貌であったのが整形手術をして美女に生まれ変わったという設定である。また、『サザエさん』『カムイ外伝』『ハレンチ学園』といった当時の漫画キャラクターが友情出演しているほか、当時の流行やパロディが取り入れられている[1]。
本作ではオクタビアンは男色家として設定されており、そのためにシーザーやアントニウスと違ってクレオパトラの美貌の虜にならなかったという設定になっている。クレオパトラにはなびかないオクタビアンは、筋骨たくましい奴隷に言い寄るが、このシーンを描くためにアニメーターはゲイバーに通い、自分に言い寄らせて、それを描画した。手塚治虫はエッセイの中で「本作全篇の圧巻の一つ」としている[2]。
21世紀のとある施設の所長は、地球の宇宙進出を阻むパサトリネ星に「クレオパトラ計画」という計画があることを知りマリアたち3人の部下にこの命名の謎を調査させる。マリアたちの精神は、クレオパトラが生きていた時代、エジプトがシーザーにより侵略された頃にタイムスリップする。
シーザーに不満を持つ女・アポロドリアは、クレオパトラに暗殺の方法と男を虜にさせる名器に仕立て上げて彼のもとに送り込む。しかしクレオパトラはシーザーと体を重ねるが暗殺は失敗に終わり、彼に見初められてエジプトの女王となる。クレオパトラはシーザーに好意を寄せ始めるがそれもつかの間、後日彼の故郷ローマ凱旋に付き添い彼の素顔を知って幻滅。クレオパトラはシーザー反体制派に彼を暗殺させた後、エジプトに戻り女王として暮らし続けることに。
1年後、ローマからアントニウスがクレオパトラを懐柔しにエジプトに来たため、彼女はアポロドリアから彼の暗殺を命じられる。しかしクレオパトラと男女の関係になったアントニウスは、彼女の魅力に溺れ愛するようになり、彼の愛に彼女の心も揺れ始める。アントニウスが腑抜けになったことがローマに伝わり、今度はオクタビアンが軍を率いてやって来て、2つの軍で戦を始めてしまう。オクタビアンとの戦に敗れたアントニウスは、瀕死の状態でクレオパトラのもとへ戻り、最後の口づけを交わして息を引き取る。クレオパトラはアポロドリアからまたしてもオクタビアンの暗殺を指示されるが、男をたぶらかして暗殺を繰り返す生活に心が疲れ王室から失踪する。
その後、マリアたち3人の精神は、元いた21世紀の自身たちの体に戻り所長に結果を報告するのだった。
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