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クリンゴン人(クリンゴン語: tlhIngan[1]、英: Klingon)はアメリカのSFテレビドラマと映画『スタートレック』シリーズに登場する、好戦的な性格の架空のヒューマノイド型異星人。スタートレックの全シリーズにおいてその存在が確認できる、バルカン人とならび登場回数最多の異星人である。母星はクロノス。
クリンゴン領は「クリンゴン帝国」と呼ばれ、惑星連邦、ロミュラン星間帝国、カーデシア連邦に隣接し、アルファ、ベータ宇宙域にまたがって広大なエリアを支配する星間国家である。帝国には三本の爪を象った紋章があり、随所で使われている。
クリンゴン帝国は23世紀まで(ENT、DIS、SNW、TOS)は地球人と敵対しているが、24世紀の時代(TNG、DS9、VOY、LD、PIC)では同盟関係となっている。
気性が荒く体の大きい戦闘民族として知られるスタートレック最古参異星人のひとつ。主人公の強敵として、または頼れる助っ人として劇中に最も多く登場している異星人のひとつである。荒々しい気性が目立つものの、何よりも自分の一族・一派・仲間の誇りと名誉を重んじる性格で、恥となる行為を嫌う。戦いにおいては銃よりも刀剣での戦闘を好む。意外にも信仰心が強く、誰もがクリンゴンの英雄カーレスを信仰している。
クリンゴンは主人公の艦長と敵対することも多いが味方となる場面も多い。嘘を嫌う質実剛健な性質から、他の敵対勢力のロミュランやカーデシア、ボーグなどが一時的に味方となった場合と異なり、完全に信用することができる種族である。
初登場は『宇宙大作戦 (TOS)』27話「クリンゴン帝国の侵略」。地球人のカーク船長とクリンゴン人のコール司令官がオルガニア星をめぐって争うエピソードである。この時点で「粗暴な戦闘民族」「高い知能を持っている」という性質を見ることができる。ただしこの時は「荒くれ者の集団」といった描かれ方で、「勇猛果敢で誇り高い戦士」という設定は続編シリーズの『新スタートレック (TNG)』以降に追加されたものである。
TNGとVOYではメインキャラクターとして、クリンゴン人のウォーフ保安主任、クリンゴン人と地球人のハーフのベラナ・トレス機関主任が登場する。ウォーフはTNG終了後、DS9のシーズン4以降のメインキャラクターとなり、スタートレックシリーズで最も登場話数の多いキャラクターである。彼によって、クリンゴンの文化はかなり掘り下げられて描かれている。
クリンゴン人の正式な名前は、「《父親の名前》の息子(女子であれば娘)、《本人の名前》」と名乗る。『新スタートレック (TNG)』のウォーフを例に取ると「モーグの息子、ウォーフ」となる。
クリンゴン人の身体は男女共一般的に大きく、堅牢な骨格と発達した筋肉に覆われている。女性は乳房の発達も地球人と比べ大きい。肌は浅黒く、男性は必ず髭を生やしている。人間でいうところの思春期をジャクタラといい精神が不安定になるとともに毛髪の伸びが早くなる。また頭蓋が非常に発達しており、額の波状隆起が特徴的(しばしば、「額にカブトガニを付けた様な…」と例えられる)。これは非常に硬く、戦闘時における脳へのダメージを軽減させるための役に立っている。クリンゴンの戦士同士のスキンシップとして、この頭部の隆起をぶつけ合うという行為がある。
戦闘種族としての身体特徴は体内の主要な臓器にも見られる。生命維持に必要な主要臓器は複数あり、戦闘中に負傷しても行動し続ける事ができる。ただし急所を刺されたりなどした場合、即死ないしそれに近い短時間で死亡することもある。また、意味のない生よりは死を尊ぶ倫理観を持つために、麻痺・重症患者の治療は行われず(患者自身が死を望むことも多い)、また、死体は単なる精神の抜け殻だとして見向きもしないために、解剖学が発達せず、詳しい生理は分かっていない。
クリンゴンのセックスは男女両者が激しく興奮し、お互いの暴力衝動をぶつけ合うような、流血を伴う凄まじいものである。他種族の女性とこれを行った場合、相手が負傷することもある。『スタートレック:ヴォイジャー (VOY)』第14話「二人のトレス」の劇中の台詞によると、女性は非常に性欲が強い。
クリンゴンは最古参異星人であり、人気の敵役として登場回数の多い種族のひとつである。そのため時代の変化や特殊メイク技術の向上とともに外観が最も変化に富んでいる。
初登場となる『宇宙大作戦』の型。荒くれ男のイメージの乱れた頭髪や髭、衣服を着ているが、外見上は地球人とあまり変わらない。TOSは宇宙船や惑星のセットなどスタジオ撮影が多いこともあり、予算の都合上クリンゴンに限らず異星人の特殊メイクは最小限となっている。DS9第104話「伝説の時空へ」では、23世紀にタイムトラベルした24世紀のクルーがこの時代のクリンゴンに驚くシーンがある。
1979年の『劇場版スタートレック(TMP)』からのクリンゴンで、一般的に「クリンゴン」として認知度が高い型。隆起を持つ額と、荒れた髪の毛、鎧を身に着けている。22世紀が舞台のENTに登場するクリンゴンがTOS型ではなくTMP型である理由については、ENT91「クリンゴンの苦境」、92話「優生クリンゴン」によって説明がされている。
2017年開始の『スタートレック:ディスカバリー(DIS)』では、TMP型ともTOS型とも異なる外見となっている。全員がプロレスラーのような大柄で筋骨隆々とした身体となり、額は隆起があるものの小顔となった。後頭部が発達し後ろにせり出している。頭髪や髭もなく、肌の色は地球人離れしたものとなり、鼻の穴も4つになった。年代的にはTOSの10年前であるが、この外見の変化についての説明は特にない。
2022年開始の『スタートレック:ストレンジニューワールド(SNW)』では、TMP型に近い外見となっている。年代的にはDISと同時期であるが、この外見の変化についての説明についても現在の所、特にない。
クリンゴン人は好戦的な戦闘種族である。戦うこと自体に意味を見出しており、「何のために戦うか」ということに関心がない。クリンゴン人戦士の誰もが名誉の戦死で死ぬことを理想としており、良い戦いができそうな時に言う「今日は死ぬには良い日だ」や「スト・ヴォ・コーで会おう」という言い回しが存在する(逆に「今日は死ぬにはあまり良くない日だ」という言い回しも存在する)。そのため戦えない者は生きる資格が無いとされ、負傷などで戦えなくなった者は、儀礼的な名誉の戦死として自決することが良しとされ、その自殺の儀式専用の短剣、香料も存在する。敵を倒す事はもちろん、上官の能力がその地位にふさわしくなければ決闘を申し込み(一方的に殺害したり追放することもある)、殺して自分が取って代わる事も日常的に行われている。そのため、捕虜になったり病死する事は、クリンゴン人として不名誉な事であり、病死や捕虜になると「あの役立たずめが」「名誉の戦死も出来無い臆病者」「おめおめと生きながらえているクズ」「屍同然の恥晒し」等と蔑まれ、たとえそれが父親や先祖・身内であっても“一族の恥”として罵倒する。ゆえに捕虜になったクリンゴン人は帰国することもできず、収容所などに一生居続ける例もある(TNG第142話「バースライト(前編)」など。捕虜となった理由は考慮されない)。ただし、戦時下で捕虜収容所を脱走した上で敵と戦い続けた場合には不名誉という扱いにはならない(DS9第113話「敗れざる者(後編)」)。
しかし、最大の不名誉は裏切りである。名誉を重んじる戦士にとって裏切りはあってはならないことであり、これが発覚すれば本人だけでなく一族が“裏切者の一族”の汚名を受け、侮蔑の対象となる。
クリンゴン人戦士は戦闘や精神修練により、自己を鍛錬し、より高みを目指すことを本分とする。これは名誉の戦死を遂げたものだけが行けると言われている、スト・ヴォ・コー(Sto-Vo-Kor)に行くことを精神的拠り所とするためである。クリンゴン戦士は死した戦友を葬る際、その両目を見開かせ、自らの眼で覗き込み、天に向かって雄たけびを上げる儀式を行う。これは、「今、戦士が逝く」ことをカーレスに伝える意味を持つ。劇中ではガウロンを倒したウォーフがこの儀式を行っている。
死者の魂は「死者の船(船長はコーター qotar)」と呼ばれる大船に乗せられて激流を越え、勇者として死んだ者は「スト・ヴォ・コー (英: Sto-Vo-Kor、クリンゴン語: Suto'vo'qor)」へ、そうでない者はフェックラー (veqlargh) が支配する「グレトール (ghe'tor)」へ送られる。激流には怪物が住んでおり、死者の船から飛び降りて逃げようとした者はこの怪物に食われてしまう。なお、たとえ自身に不名誉がなくとも身内の不名誉によってグレトールへ送られることもあり、不名誉な死を遂げた者でも、その家族や友人が代わりに戦い、勝利を死者に捧げればスト・ヴォ・コーへ行けるようになる。どちらへ行くかの決定はベラナ・トレスの母が死後相当期間が経過してから娘の不名誉のためグレトールへ送られそうになるなど、死後即決ではない。クリンゴンでなくとも、クリンゴンの家族として名誉ある死を遂げた場合、スト・ヴォ・コーへ行くものとされる。劇中ではウォーフの妻ジャッジア・ダックスをスト・ヴォ・コーへ送るためにウォーフたちがドミニオンの造船所を破壊する任務に志願し、「スト・ヴォ・コーの門を照らす盛大な花火になる、それでジャッジアを受け入れてもらえる」と語った。またダハールマスター・コールはバード・オブ・プレイ・ニンタオの指揮官としてジェムハダー艦十隻を足止めする戦いに赴く際、「わしが死んだらお前の妻を探そう」とウォーフに言っている。死者の魂をスト・ヴォ・コーへ受け入れてもらうための詠唱も存在し、ウォーフはドミニオンの造船所破壊に成功した後、これを唱えた。 またグレトールにはフェックラーの支配下で50の悪魔が存在し、クリンゴン人はハネムーンの儀式において彼らと対面するとされている。フェックラーはTNG87話「悪魔の契約」において姿が描写された(ピカードが出したホログラムであるため、クリンゴンの神話におけるフェックラーの正しい姿であるかどうかは不明)。
クリンゴンの文化は名誉を重んじ(侍の武士道によく似ている)、虚言や臆病などを良しとしない。情熱的であり、口論、決闘は戦争中に味方同士でも発生する日常的な出来事であり、命を懸けた決闘を挑む際には裏拳で相手の顔面を殴るなど、攻撃的な特性を持つ。相手を殴り倒す、あるいは殴り倒される行為は離婚する時、自分が奪い取った指揮官の座を奪った相手に返すときにも行われる。同じクリンゴン戦士に対してはおおらかな一面もあり、戦争中酒場で敵味方のクリンゴンが出会った時には、戦いを忘れ共に飲み、騒ぐなどの姿も見せる。建国の祖・カーレスについて学ぶ事も重要で、カーレスにまつわる故事や伝説も沢山あるようで、ウォーフが息子のアレキサンダーによくカーレスの故事を引き出して教育しようとしていた。戦闘偏重の社会風潮には批判的な者もおり、判事であったウォーフの祖父は若者の誰もが戦士になりたがる風潮を苦々しく思う心情を口にしている。クリンゴン人はまた、死を悲しい出来事としてではなく、むしろ祝賀行事として見ている。
なお、TOSで登場したクリンゴン人の男性は、いずれも名前が「K-」で始まっていたが、この「伝統」はTNGのウォーフ以降なかったことにされている。
クリンゴン人の主な娯楽は鉄の輪を転がしその中心を短槍で狙うゲーム「キャダック」、戦闘訓練と精神修養を兼ねた「モクバラ」という闘技(ウォーフも嗜む)や「バトラフ」(戦闘スタイル参照)を用いた演武、狩猟、歌などが有名である。このほかダクタフを卓に突き立てて行う腕相撲なども知られている(敗北すれば手の甲を貫かれる。『TNG』第102話「クリンゴン帝国の危機」(後編)に登場)が、それらは酒宴とは切っても切り離せない性格を持つ。死者を弔う際にも酒と歌は欠かせない(『DS9』第157話「今一度あの雄姿を」においてはこの弔いの歌がエンディングに用いられている)。その一方、茶道(毒を飲む)や成人の儀式、成人から一定期間を経過したことを祝う儀式(同左)など儀礼的な“静”の文化も持つ。バトラフを用いた武術大会があるようで、ウォーフはそこで優勝している。
愛憎や歴史的英雄をストレートに歌い上げるオペラをはじめとする歌はクリンゴン文化の精髄ともいえる存在である。歌は「勝利の歌」、「カルハヤへの道」の儀式のひとつにおいて歌われる歌、ダハールマスター・コールに捧げられた名誉ある戦死を祝した歌など儀式にも欠かせない。 勝利の歌は「バースライト(後編)」において、「天に火が点り 戦いが始まった」と一部の訳がトクの口から語られ「バダー、トゥボー」から始まる一節がクリンゴンたちによって歌われた。 ウォーフはこのクリンゴンのオペラを愛好し、ノーグに所有する音楽ソフトの調整を依頼した。
クリンゴン料理は新鮮な素材をワイルドに調理した物が多く、新鮮さと繊細な風味に乏しい連邦艦のフードレプリケーター使用を好まない。狩りの獲物をそのまま食卓に投げ出し食することすらある。地球人には毒性があり食べられないものもあり、レプリケーターでは生き物や毒は生成できないこともあり、クリンゴン料理を振舞う店は珍しがられる。店主は料理とともにオペラも聞かせてくれる。
劇中で彼らが使用するクリンゴン語は架空言語として完成度が高く、熱心なスタートレックファンはクリンゴン語での会話が可能である。発音は戦闘種族らしくアクセントが荒々しく、挨拶の語は直訳すると「何が欲しい?」という意味になるなど表現も極端である。よく使われる語に「カプラ(成功を祈る)」などがある。
教養のあるクリンゴン人の将校などは英語も話す。部下に聞かれたくない話をする際に英語を使用する士官も存在する。
クリンゴンは帝国制を敷く封建的国家であるが、「帝国」の名に反し皇帝はいない。宰相を頂点とするクリンゴン最高評議会及び元老院が政治・軍事に及ぶ帝国の方針の全てを決める。先の虚言や臆病など、国家や評議会などの名誉を著しく傷つけた者には制裁が加えられる。しかし、有力な一族に対しては十分に機能しないことも多々ある。
一応諜報部も存在するが、ロミュランのタルシアーやカーデシアのオブシディアン・オーダーと比べると、民族性からか非常に小規模なもので、特に組織名も無い。
宰相は最高評議会の評議員から選任される、政治・軍事両面における帝国の最高指導者である。その権限は強大であり、対立する一族の領地の没収などを独断で決定できるほどである。任期についての規定はなく、終身在位制である。クリンゴンの民族性から、多くの場合暗殺・決闘の敗北などによる前任者の死亡によって交代する。またその際、内戦が発生することも少なくない。なお、日本語吹替えでは、「総裁」と訳されている。
評議員は有力な一族から選ばれる。士官学校入学を希望する者に対する承認を行うなどの権限を有する。
クリンゴン帝国は地球暦で9世紀頃、独裁者モローを倒した英雄カーレスによって建国される。14世紀頃には異星人種族ハーク(Hur'q, クリンゴン語でよそ者の意味)の侵略を受け、カーレスの剣が奪われる。2069年から2369年まで皇帝は空位となり、宰相が最高評議会を束ねて帝国を統治した。地球人と初めて接触したのは22世紀であり、2151年に地球人が初めて訪れる。23世紀には惑星連邦と激しい対立状態にある。DISでは2256年に連邦との戦争が勃発するが、2257年に母星クロノス地下に仕掛けたハイドロ爆弾の起爆装置を渡されたルレルが帝国を統一する。TOS「クリンゴン帝国の侵略」においては連邦との和平交渉が決裂し、両国は全面戦争の危機に突入する。が、神にも等しい超絶的な力を持つオルガニア人の介入により半強制的に和平条約を結ばされ、以後は冷戦状態で小競り合いが続く。だが2293年にプラクシスの大爆発により甚大な環境破壊を被り、国力の低下を懸念した時の宰相ゴルコン (ghorqon) によって連邦との和平が図られる。ゴルコンは反対派に暗殺されるが、最終的に和平協定は成立する(映画6作目『スタートレックVI 未知の世界』)。その後、両国は平和裡に共存する。2369年、初代皇帝カーレスへの信仰を守る僧侶たちによって、秘密裏にカーレスのクローンが作られる。彼は最終的に皇帝として認められるが、実権は最高評議会と宰相が持ち続けている。ドミニオン戦争においてはガウロン宰相の無謀な作戦によって大きな被害を受け、国力が低下する(ガウロン自身も戦死)。セクション31のルーサー・スローンによると「復興に十年を要する」状態となる。ドミニオン戦争終盤、マートク家のウォーフがガウロンの作戦に抗議して決闘で倒し、マートク将軍を宰相の地位につける。ウォーフは戦後、駐クロノス連邦大使に就任する。『ENT』では、2554年に惑星連邦へ加盟することになっている。
白兵戦・艦隊戦を問わず、危険を顧みない勇猛果敢な戦い方をする。白兵戦の際はディスラプター銃も持つが、バトラフやメクラフといった刀剣を用いた近接戦闘をより好む。「今日は死ぬにはいい日だ」はクリンゴンの戦士が自らを奮い立たせるためによく言う台詞である。
クリンゴン艦は猛禽類をモチーフにした姿をした戦艦である(故にST4では『猛鳥号』と訳されるが、あまり正確な翻訳では無い)。多くは中央船体の両脇に翼があり、その翼端にワープナセルがある。動力それ自体は、惑星連邦の対消滅動力、ロミュランの潮汐動力とも全く違うエネルギー転換動力であるという。主兵装はディスラプターと光子魚雷である。光子魚雷は惑星連邦の宇宙艦隊も使用しているが、元来は『ENT』の時代にクリンゴンで発明された。ロミュラン帝国との同盟関係があった時代に遮蔽装置の技術を供与され、同盟解消後も自前で生産、改良している。ロミュランのウォー・バードと同様に船体が緑色なのは遮蔽装置を使用する為に必要らしい。
クリンゴン艦隊には比較的小型のバード・オブ・プレイ(小型のブレル級、大型のクヴォート級)と、“クルーザー(巡洋艦)”と呼ばれる重装備の大型戦闘艦が存在するが、ほとんどの艦は遮蔽装置を装備している上に、バード・オブ・プレイの中には小型のクルーザー以上の大型艦も存在し、両者の区別は曖昧である。艦名の前には“I. K. S.”(インペリアル・クリンゴン・シップの略)を付けて呼ばれる。
23世紀にはD7級とクティンガ級のバトルクルーザーが登場し、クティンガ級はTNG時代まで現役で運用されている(宇宙艦隊のエクセルシオール級も同様)。TNG時代には、艦首に大型のディスラプターを装備したヴォルチャ級アタッククルーザー(攻撃巡洋艦)と、宇宙艦隊のギャラクシー級を上回るスケールのネグヴァー級ウォーシップ(戦艦)が新たに就役した。ネグヴァー級は『TNG』の最終回で未来のクリンゴン艦として初登場し、その後『DS9』にも登場している。
クリンゴン人は快適性を好まないため艦艇は連邦艦と比較して居住性は悪く、艦長や将軍クラスでも金属板むき出しのベッドを用い、一般兵士はそのあたりの通路や部屋の床にそのまま雑魚寝している。
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