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キルナ
スウェーデンの都市 ウィキペディアから
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キルナ(スウェーデン語: Kiruna [ˈkǐːrʉna]、北部サーミ語: Giron [ˈkiron]、フィンランド語: Kiiruna [ˈkiːrunɑ]))はスウェーデンで最も北に位置する都市(正確には、市〈kommun〉)であり、ノールボッテン県 (Norrbotten län) に属する。人口は約2万3000人[1](市街約1万7000人)。市章には鉄とライチョウが描かれており、これは鉱業(キルナ鉄山)が街にとって主要な産業であることと、キルナという名称がサーミ語のキロン(Giron、ライチョウ)に由来していることによる。元はルオッサヴァーラといった。
キールナとも表記する[2]。
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概要
1891年に鉄道がここまで伸び、できて間もない鉱山会社ルオッサヴァーラ=キルナヴァーラ(LKAB)が広大な土地を手に入れてから、鉱山事業が盛んになった。スウェーデンの市になったのは1948年であり、当時は世界で最も面積の広い市であった。1970年代に行政区の改革が行われた後には、キルナの20,000 km2はオーストラリア・クイーンズランド州のマウントアイザの42,904 km2に続いて2番目に広い市となっている。ラップランド地方に属しており、昔からサーミ人がトナカイの放牧をしながら生活していたエリアであり、今でも郊外にはサーミ人が暮らしている。北緯68度の北極圏に位置するため、夏は夜でも太陽が沈まない白夜となる他、冬はオーロラを観ることができる。
後述する鉱山の鉱区上に位置しているため、6,000人が住む市街地を3km東方へ移動させる計画が進んでいる[3]。
気候
要約
視点
ケッペンの気候区分では、亜寒帯湿潤気候に区分される。シベリアのように極端な低温ではないものの、冬は長く寒冷で、雪も比較的頻繁に降る。夏は短く、最高気温が20℃以上になる期間も夏のごくわずかの期間だけである。
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産業
スウェーデンの国営企業LKABのキルナ鉱山[8]は良質なスウェーデン鋼となる鉄鉱石を1日約7万トン産出している[1]。創業当時は露天掘りで行われていたが、現在は1000m以上も地下を掘り進んでおり、作業は全てコンピューター制御の機械により行われている。将来は地下2000m程度まで掘り進む計画で、現在の市街を支える地盤や地下水道管などがずれる可能性があるため、20年~25年かけて街を移転させる予定である[1]。
鉄鉱石はオーフォート鉄道で輸送され、夏の間は鉄道の端のボスニア湾に面したルレオから、そして湾が凍結する間は鉄道の反対側で大西洋の不凍港であるノルウェーのナルヴィクから輸出される。
このことから日本の地理教育では時折覚え方として「鉄はキルナ」(切ると刃こぼれするので)という語呂合わせが取り上げられることがある。
観光
毎年1月に「雪祭り」が開催され、雪や氷で造る雪像・氷像のコンテストが行われている[9]。
キルナから東に16km離れたユッカスイェルヴィという地区には、アイスホテルがあり、毎年3万人程度が宿泊する[1]。部屋には世界各国のアーティストによってデザインされたスイートやアイスルーム、スノールームがあり、氷のベッドでトナカイの皮の上に敷いた寝袋に入って眠る。このホテルは毎年11月に建てられるが、4月になると気温の上昇で溶けてしまう[9]。また、冬にはオーロラを見に訪れる人も数多くいるほか、犬ぞりを楽しむこともできる。
- キルナ鉱山
- 郊外で撮影されたオーロラ
- キルナ市街とオーロラ
- 雪祭りの雪像を造る芸術家たち(2010年)
- 雪祭りの雪像(2020年)
姉妹都市
脚注
外部リンク
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