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ガンダムシリーズの登場組織 ウィキペディアから
キマイラ隊 (Chimaira[1] / Chimera Corps[2]) は、アニメ『機動戦士ガンダム』から派生したメカニックデザイン企画『モビルスーツバリエーション (MSV)』に登場する架空の特殊部隊。ジオン公国突撃機動軍に所属し、各戦線から選抜されたエース・パイロットを中核とする部隊。制式名称は「特別編成大隊」であり[1]、当初は「エース部隊」と呼ばれるが、いつしか[3]旗艦「キマイラ」に由来する愛称である[4]「キマイラ隊」と呼ばれるようになる[3][注 1]。
漫画『機動戦士ガンダム MSV-R ジョニー・ライデンの帰還』では、隊が発足した一年戦争の終結から10年後の宇宙世紀0090年にモビルスーツ (MS) 隊隊長であるジョニー・ライデン少佐の行方を捜索するなど物語に大きく関わっており、一年戦争時の詳細な設定も追加されている。
MSVの設定を担当した小田雅弘によれば、ドイツ空軍のエース・パイロット、ヴァルター・ノヴォトニーが率いた初のジェット戦闘機部隊「コマンド・ノヴォトニー」[5]、あるいはドイツ空軍の第44戦闘団や日本海軍の第343航空隊といった現実にあったエース部隊をイメージソースにしたという[6]。また、ジオン公国軍を眺めていると、どうしても枢軸国側の少数精鋭志向が重なるとのことで、ギレン・ザビ側が進めるソーラ・レイと並行し、ガンダムを過大評価したキシリア側で編制され、歴戦の曲者職人揃いだがチームワークは悪くなく、政治的に無関心なベテランが揃い、来たるべき対MS戦に備えているというイメージだという。MSVの機体で遊べる受け皿にしたかったとのことで、ガルバルディなどの次世代機を投入する流れも考えていたが、『機動戦士Ζガンダム』の企画進行が早まったこともあり、部隊の終焉はあえて書かなかった[6]。
突撃機動軍情報統括長であるヒュー・マルキン・ケルビン大佐によって立案され、突撃機動軍司令キシリア・ザビ少将の影響下にあるあらゆる部隊からトップ・エースのみを招集し[1]、宇宙世紀0079年10月26日に発足する[4][注 2]。当初は「大隊」とは程遠い少数編成であるが、最盛期は大隊編成定数を超える[1]31名となり[8]、パイロット以外のエンジニアやメカニックも替えが効かない者ばかりを集めているため、常に定数を越えて人員を維持しており、そのため「特別編成大隊」と呼称される[1]。
地球連邦軍がMSの量産に成功したことを受け、工業力に劣る公国軍は「個の質の向上」を対応策とし、モビルアーマーやサイコミュ搭載機などの開発と並行して創設される[4][注 3]。一方で、元隊員であるジャコビアス・ノードが宇宙世紀0090年にFSSのインタビューで語った証言によれば、ヒューは同時期に発足したシャア・アズナブル大佐率いるニュータイプ部隊が造反した場合に対抗する「カウンター・ニュータイプ部隊」として本部隊を立案し、キシリアに『オールドタイプによるニュータイプ殲滅部隊の研究と開発、そしてその運用』というレポートを提示したという。そのため、公国軍における初期の強化人間ともいえるイングリッド0やユーマ・ライトニングも配属されたとされる[1]。
部隊は、中核となるエース・パイロットのMS隊、母艦と支援艦で構成された艦隊、中核隊の予備も兼ねた艦隊直衛MS隊、そして技術支援隊「ヒュドラ (Hydra)」の4つで構成される[9]。中核MS隊の乗機として、25機生産された先行量産型ゲルググのうち1機(シャア大佐へ)を除くすべてを受領し[注 4]、コレヒドール暗礁宙域で実働テスト[8]および慣熟訓練をおこなう[4]。並行して、各MSメーカーのトップ・エンジニアが出向しているヒュドラが、巨大プラント艦「ミナレット」の設計支援システムを用いてパイロットの要望に合わせた機体のカスタマイズをほどこし、30は下らないバリエーションを生み出したとされる[1]。パイロットはそれらの装備を駆使した戦術を研究し[1]、C型系を支援機、B型系を直掩機とする2機1小隊制の運用法もこの時期に確立したと伝えられる[4]。
宇宙世紀0090年の再始動時については機動戦士ガンダム MSV-R ジョニー・ライデンの帰還#あらすじを参照。
詳細はリンク先を参照。
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