カントー
ベトナムの都市 ウィキペディアから
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カントー市(カントーし、ベトナム語:Thành phố Cần Thơ / 城庯芹苴 )はベトナム第5の都市で、南部メコンデルタ最大の都市であり、省と同格の中央直轄市である。年間を通して温暖な気候で、平均気温は約27度。運河に囲まれ、緑豊かな果樹園が豊富で、別名「川の都」と呼ばれている。食文化が豊富で、特にフルーツの種類が多く新鮮なものが安く手に入る。地元の人々の温かい人柄や個性豊かな文化も、訪れる人々を魅了している。主な民族はキン族、ホア族、クメール族。同地名はクメール語kìntho(魚の一種)由来説、Cầm Thi Giang(琴詩江)由来説、Rau cần rau thơm(芹とパクチー)由来等諸説あり。
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ホーチミン市の西約 160キロメートルに位置し,メコン川最大の支流であるハウザン(後江)の南西岸にある。熱帯モンスーン気候に属し、雨季(5月〜11月)と乾季(12月〜4月)を有する。年間平均湿度は83パーセント、年間平均降水量は 1,635 ミリメートル、年間平均気温は摂氏27度。
隣接するのは、アンザン省・ハウザン省・キエンザン省・ヴィンロン省・ドンタップ省。
ニンキェウ区とカイラン区の間に流れるカントー川は農村部と都市部を結ぶ水運の中心となっており、カントー川がハウザンに流れ込む周辺が市の中心となっている。カントー川の上流は田園やジャングルが広がり、水路が縦横に広がっている。
行政的な意味でのカントーは、2004年初頭に従前のカントー省からハウザン省が分離されて成立した省級の中央直轄市である。市内は5区4県に分かれる。
メコンデルタは「ベトナムの穀倉」と呼ばれ、米の全国生産量の50%以上を産出する。
120年前から発展を続けてきたカントーはメコンデルタでもっとも重要な経済・文化・科学及び技術の中心地である。空港・河港及び2カ所の工業団地があり、インフラストラクチャーが安定しているため、外国からの投資拡大が期待されている。
高等教育機関として総合大学であるカントー大学がある。農学部とデルタ米作研究所が有名。農学部の学舎は日本の政府開発援助 (ODA) で建設された。 カントー大学以外、他に4大学がある。日本語センターについては、5校と個人事業主数人で行っている。
カントーは農村地帯へのグリーン・ツアーで有名な観光地であり、ホーチミン市などから、1泊〜2泊程度のツアーが多く催行されている。また、個人で行く場合もホーチミン市からカントーまでは陸路(車やバス)で所要時間約3時間。道は舗装されており、長距離バスの本数も多い。
カイラン区やフォンディエン県のカントー川では早朝から大規模な水上マーケットが開かれており、これらの水上マーケットへはカントーにあるニンキエウ埠頭からのツアーに参加できる。ホテルやインフォメーションセンターでも、いくつかのツアーを案内している。農家の方々が地域の農作物や多様な果物や野菜を商人たちへ販売されている光景は、他の国では見られない地元の水上市場の姿で、文化遺産にも登録されている。観光客向けの朝食や果物を1つから販売する人々もいる。近年、交通網の整備、後継者不足等で、舟の数が減少している。
また、田園・ジャングルに囲まれた農村地帯の水路をめぐるボートツアーも多く催行されている。農村地帯では蓮池や果樹園を備えた庭園が旅行客の休憩所となっており、特産品のザボン・リュウガン・パラミツ・マンゴー・ランブータン・釈迦頭・ドラゴンフルーツ・ミカン・ドリアン・ジャックフルーツなどの果物類が楽しめる。ライスペーパー作りや、有名なフーティウ・ピザを食べたり、ワニ養殖場などが見学できる場所もある。『地球の歩き方』にも掲載されているミーカン・ツーリスト・ビレッジでは、犬や豚のレース、ワニ釣り体験、サスケ体験、花畑での写真撮影などが楽しめる。
カントー川沿い、大きなホー・チ・ミン像が建つニンキエウ公園付近には観光客向けの市場・レストラン・寺などが集中しており、小規模ながら夜市も毎日開かれている。曲線が美しい歩行者専用の橋、木々に囲まれた公園、人気のサオホム・レストランもあり、夕方から夜にかけて涼しくなった頃から多くの人々で賑わう。
ニンキエウ公園、カントー川がハウザンに合流する周辺では安価なナイトクルーズ船が毎晩出航しており、料理や酒とともに歌謡ショーなどが楽しめる。予約はホームページまたは電話で受け付けている。また岸から船で数十分行ったハウザン沿いの水路にはホタルの鑑賞スポットがある。
その他、数多くの果樹園、オンデー・ツーリスト・ビレッジ、カカオを生産している観光農園ムオイクオン、コンソン島、メコン・ラスティック、フランス映画『愛人』の舞台ともなったビントゥイの旧家、偉大な詩人でもあり市長でもあったブイ・フウ・ギア氏の記念公園、南部チュクラム禅修道院、カントー博物館など、実は水上マーケットではない見所が満載。
カントーには2021年1月現在、約170の宿泊施設があり、5つ星ホテルが3つ(アゼライ・カントー、ムオンタンホテル、ヴィンパールホテル)、その他、4つ星ホテルのビクトリアホテルなどのリゾートホテル、市内のブティックホテル、ゲストハウス、郊外のホームステイ、メコンデルタの水田や農地と一体化したエコリゾート等、宿泊施設のタイプも多くある。
年間、数多くの観光イベントを実施しており、旧暦正月のテトの時期にはフラワーストリートを1週間程開催し、カイラン水上マーケットの祭典、フォークケーキフェスティバル、日越経済文化交流フェスティバルなど街はとても賑やか。
1969年からカントー大学農学部への 技術協力と無償資金協力。JICA初め、東大、京大等多数の協力がある。
JETRO、みずほ総合研究所等多数の調査が行われている。
2018年11月3日、カントー市で日系企業向けの越日友好工業団地の竣工式が行われた[3]。既に日系企業2社が建設した生物肥料工場とハイテク建築資材工場の2工場が入っている[3]。
2019年3月15日、東京都品川区でベトナム・カントー市の「ジャパンデスク・カントー 東京事務所」の開所式が開催された[4]。
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