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1948年にカリフォルニア州で開発され、中粒種を中心としたカリフォルニア州の米産業の基盤となった。カルローズはCaloroとCaladyを交配させたものにCaladyを戻し交配したものである。このCaloroは早生渡船から選抜された品種で、Caladyの種子親でもある[1]。現在カリフォルニア州で栽培されている約80%はカルローズである。アメリカ国内使用および大韓民国、台湾、香港、カナダ、スペインなどをはじめとする40カ国以上に輸出されている為、よく知られている。
日本では主食用の外国米のシェア8割を占め、外食産業がコメの流通量や為替相場などによって割安となるカルローズを使用する例が見られる。 吉野家では2017年から2022年までカルローズと国産米のブレンドを使用[2]したほか、幸楽苑ホールディングスではチャーハンに使用している[3]。
短粒種のコシヒカリやあきたこまちが硬いのに対して、カルローズは柔らかい[4]:17。おにぎりや寿司にも使用される[4]:17。単に炊いて食べるのにも向く[4]:17。スープ・サラダにも使われる[4]:17。ただしリゾットにはアルボリオ米の方が向いている[5]。
なお、市販されている米ではカルローズと書かれていても実際には短粒種もまじっている[5]。
アメリカにおけるイネの栽培は17世紀にさかのぼる[4]:3。カリフォルニアでも19世紀に主に中国からの移民が増えたことで米の需要が発生したが、暑すぎるためイネの栽培には長らく成功しなかった。1908年に土壌学者のW.W. Mackieが日本から輸入した中粒種の品種を使い、サクラメント・バレーのビッグズではじめてイネの栽培に成功した。商業的な生産が1912年にはじまった[4]:4。
ビッグズにはカリフォルニア米の試験場が作られ、ここでいくつもの新しい品種が開発された。Caloroという品種は1921年から栽培されるようになった短粒種(パール)で、1949年にはカリフォルニアで栽培されるイネの80%を占めていた[6]:11-13。この短粒種Caloroに長粒種のLady Wrightを交配させたのが1934年の中粒種のCaladyで、質はよかったが収穫量が少なかったために普及しなかった[6]:13。1948年にCaloroとCaladyを交配させることで開発されたのがカルローズである[6]:14。CalroseのCalはカリフォルニアで開発されたことを意味し、Roseは中粒種であることを意味する(ほかにもArkrose, Gulfrose, Northroseなど「Rose」のついた中粒種の品種がある。在米日本人に人気のある国宝ローズも中粒種である[7])。
現在カリフォルニアでは公的に認められたイネの品種が17種類ある[4]:7。カリフォルニアの米の95%が短粒種・中粒種のジャポニカ米であり[4]:13、アメリカ合衆国全体で長粒種が74%を占めているのと大きく異なる[8]:1-2。
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