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エア・ベルリン

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エア・ベルリン
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エア・ベルリン(Air Berlin)は、かつてドイツを拠点として活動していた航空会社である。

概要 IATA AB, ICAO BER ...
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ボーイング737-800

ベルリンデュッセルドルフミュンヘンニュルンベルクケルンなどを中心に、ヨーロッパ各都市に就航するほか、北米、カリブ海諸国、アフリカにも就航し、近年では格安航空会社 (LCC) に分類されていた[1]航空券の座席予約システム(CRS)は、アマデウスITグループが運営するアマデウスを利用していた[2]

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歴史

要約
視点

創業

第二次世界大戦後の冷戦下におけるドイツにおいては、ルフトハンザドイツ航空などの西ドイツの航空会社は西ベルリンには乗り入れることが出来なかった。

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1978年から使用されたエア・ベルリン USAのロゴ
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ボーイング 707-300
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塗装変更を行ったボーイング 737-300

パンアメリカン航空パイロットだったキム・ラングレンドイツ語版がここに目をつけて、1978年アメリカオレゴン州において「Air Berlin Inc.」として創業。ボーイング707などで「アメリカの航空会社」として、西ベルリンと西ドイツ各地や西ヨーロッパ地中海地域のリゾート地などとの路線を運航していた。

本社移動

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1986年から2008年まで使用されていたロゴ
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エアバス A320-200

東西ドイツ統一後の1991年、ドイツに「Air Berlin GmbH & Co. Luftverkehrs KG」を設立し、ドイツに資本を移す。1993年にはボーイング社から26機の新規機材を調達することに成功した。1997年、IATA加盟。2004年、オーストリアの格安航空会社ニキ航空の株式24%を取得。「low fares alliance」として提携関係にある。

拡大

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LTUインターナショナルのエアバス A330-200
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エア・ベルリンのロゴがされた旧LTU所属のエアバス A330-200

2006年には、ミュンヘンの格安航空会社・DBA(旧 Deutsche BA)を完全子会社化し、別ブランドで就航を続けていたが、翌年これを解消している。また、2007年にはデュッセルドルフ空港を拠点とするLTUインターナショナルを買収。こうした拡大路線により、ヨーロッパで6番目の規模を持つ航空会社グループを形成した[3]。また、ペガサス航空と提携して、トルコチャーター便の運航をしていた事があった[4]

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ワンワールド塗装のボーイング 737-800

2012年3月20日から航空連合ワンワールドに加盟[3]。記念式典は2012年6月3日ベルリン・ブランデンブルク国際空港開港と同時に行う予定で、式典にあわせてワンワールド特別塗装機もお披露目される予定だったが、当初の開港予定より遅れたため同時に行うことはできなかった。なお、ブランデンブルク国際空港の開港はその後も延期され、2020年にようやく開業した[5]

ワンワールドの他、エティハド航空と提携しており、日本への乗り入れは2012年12月よりエティハド航空とのコードシェア便(成田、中部)で実施していた[6]。そのため公式パンフレットや機内モニターなどでは日本への就航地として東京(成田)と名古屋(中部)が記載されている。2014年10月には、ジェットエアウェイズセーシェル航空などと共に“エティハド航空パートナーズ”を発足させた[7]

破綻へ

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ベルリン・テーゲル空港に到着したエア・ベルリン6210便(「BER4EVR」)が放水アーチで迎えられる場面

2008年以降、エア・ベルリンは苦しい経営が続き、エティハド航空がマイレージサービス『トップボーナス』を運営する子会社の株式を取得したり[8]、パイロットを受け入れるなどしたほか[9]、機材納入時期の見直しやボーイング787の発注キャンセル等を行ってきた[10]

2017年2月からは機材と乗員の一部をライバル・ルフトハンザグループオーストリア航空ユーロウイングスウェット・リースしている[11]。さらに傘下のニキ航空株の一部をエティハド航空に売却の上で、ニキ航空をベースにドイツの旅行会社・トゥイグループとレジャー航空会社を設立する計画もあったが[12]、これについては頓挫した[13]

経営の立て直しを続けてきたにもかかわらず、2016年度は7億8190万ユーロの赤字を計上[14]2017年8月15日、エティハド航空からの支援が打ち切られたことで破産手続き申請を行った[15]。ドイツ政府とルフトハンザ・グループの支援により、運航は継続されていた[16] が、同年9月12日には、エア・ベルリン側のパイロット約200人が病欠し、約100便の運航を停止せざるを得ないなど会社の経営と評価にダメージを与える出来事もあった[17]。会社の再建に向けた動きは行き詰まり、同年10月27日を最後に全便の運航を停止、ワンワールドからも退会することとなった[18]

同日の2017年10月27日に運航された、ミュンヘンベルリン・テーゲル行き エア・ベルリン6210便がエア・ベルリンの最終便となった。なお、航空管制に於いて通常の法則に則った場合、当該便のコールサインは「BER6210」と「会社名+便名」を用いることになるが、この最終便のコールサインは「forever(永遠に)」を捩った「BER4EVR」という特別なコールサインが用いられた。その後、エア・ベルリンの従業員の大部分について、ルフトハンザ・ドイツ航空が受け入れることを表明し、事実上ルフトハンザに吸収される形となった。保有機材のうちの81機はルフトハンザ・グループ、25機はイギリスのイージージェットが引き継ぐ見通しで議論が続いている[19]

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就航都市

要約
視点

アフリカ

エジプト

モロッコ

チュニジア

アメリカ

バルバドス

キューバ

キュラソー島

ドミニカ共和国

メキシコ

アメリカ合衆国

アジア

イスラエル

トルコ

アラブ首長国連邦

ヨーロッパ

オーストリア

ブルガリア

クロアチア

チェコ

デンマーク

フィンランド

フランス

ドイツ

ギリシャ

ガーンジー

ハンガリー

アイスランド

イタリア

ジャージー

マルタ

モンテネグロ

ポーランド

ポルトガル

ルーマニア

セルビア

スペイン

スウェーデン

スイス

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特徴

エア・ベルリンは、格安航空会社に分類されていたが運賃は格安航空会社の中ではやや高めに設定されていて、機内サービスの提供なども行っていたため大手航空会社と格安航空会社の中間に位置づけることも出来る。代表的なところとして、以下のようなサービスが挙げられる。

  • 座席指定制
  • 機内誌の提供
  • 機内での新聞のサービス
  • 機内ドリンク、機内食の提供
  • 機内エンターテイメント(テレビ、スカイマップ等)の提供
  • ハブ空港での乗り継ぎ保証
  • マイレージサービス

また、多くの格安航空会社が利用する中小空港(Secondary Airport)ではなく、大空港に就航する路線もあった。

機材

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エア・ベルリン エアバスA320
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エア・ベルリン(旧 LTU国際航空) エアバスA330-300

エア・ベルリンの運航機材(2017年9月現在)[24]

さらに見る 機種, 機数 ...

過去の保有機材

関連項目

出典・脚注

外部リンク

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