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わし座の恒星 ウィキペディアから
わし座κ星(わしざカッパせい、κ Aquilae、κ Aql)は、わし座の恒星である[9]。見かけの等級は4.96と、肉眼でみることができる明るさである[1]。年周視差に基づいて太陽系からの距離を計算すると、およそ1700光年である[2][注 1]。
わし座κ星 κ Aquilae | ||
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星座 | わし座 | |
見かけの等級 (mv) | 4.96[1] | |
位置 元期:J2000.0 | ||
赤経 (RA, α) | 19h 36m 53.4488871022s[2] | |
赤緯 (Dec, δ) | −07° 01′ 38.924816492″[2] | |
視線速度 (Rv) | -19.4 km/s[2] | |
固有運動 (μ) | 赤経: 0.974 ± 0.179 ミリ秒/年[2] 赤緯: -3.241 ± 0.120 ミリ秒/年[2] | |
年周視差 (π) | 1.9578 ± 0.1533ミリ秒[2] (誤差7.8%) | |
距離 | 1700 ± 100 光年[注 1] (510 ± 40 パーセク[注 1]) | |
絶対等級 (MV) | -3.9[3] | |
わし座κ星の位置(赤丸)
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物理的性質 | ||
半径 | 12 R☉[4] | |
質量 | 15.6+1.2 −2.0 M☉[5] | |
表面重力 (log g) | 3.70 ± 0.10 cgs[6] | |
自転速度 | 260.0+10.3 −21.9 km/s[5] | |
スペクトル分類 | B0.5 III[7] | |
光度 | 49,000 L☉[4] | |
有効温度 (Teff) | 27,800 ± 1,000 K[6] | |
色指数 (B-V) | -0.03[1] | |
色指数 (U-B) | -0.88[1] | |
金属量[Fe/H] | -0.16 ± 0.12[8] | |
年齢 | 7.7+1.0 −0.9×106 年[5] | |
他のカタログでの名称 | ||
わし座39番星, BD-07 5006, FK5 737, HD 184915, HIP 96483, HR 7446, SAO 143600[2] | ||
■Template (■ノート ■解説) ■Project |
わし座κ星は、高温の巨星で、スペクトル型はB0.5 IIIと分類されている[7]。表面の有効温度は、およそ28000 Kと見積もられる[6]。天の川の中にあって、ある程度距離が遠いので、星間減光もそれなりに大きく、本来の見かけの明るさより0.68等級は暗くなっているとみられる[9][3][注 2]。光度は太陽の4万9000倍程度で、半径は太陽のおよそ12倍と推定される[4]。早期B型の多くの恒星と同様に、わし座κ星も非常に速く自転しており、その速さは260km/s以上とみられる[9][6]。質量は太陽のおよそ15倍と見積もられ、そう遠くない未来に超新星となって一生を終えると考えられる[5][9]。
わし座κ星のスペクトルでは、1974年に水素のHα吸収線の両縁に輝線成分が検出された、という報告がなされたが、その後確認されていない[11][7]。高速で自転するB型星で輝線成分が検出されたことから、Be星の可能性も考慮されたが、わし座κ星には星周円盤はないとみられ、輝線成分があるとすれば、恒星風によるガス放出によるものではないかと考えられる[12]。
プトレマイオスの星表では、今は使われなくなった星座アンティノウス座が、わし座κ星のほか、わし座η星、わし座θ星、わし座δ星、わし座ι星、わし座λ星の、計6星で構成されていた[13]。
中国ではわし座κ星は、右翼の軍旗を表す右旗(拼音: )という星官を、わし座μ星、わし座σ星、わし座δ星、わし座ν星、わし座ι星、わし座42番星、わし座56番星などと共に形成する[14][15]。わし座κ星自身は、右旗八(拼音: )すなわち右旗の8番星といわれる[14][15]。
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