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相撲の決まり手 ウィキペディアから
土俵際まで寄せられた、または土俵際で吊り出されそうになった力士が腰を落とし体を捻って、相手力士を土俵の外へ投げるもの[2]。語源は「捨てる」を意味する「打ち遣る」から。そのままでは寄り切られるところを、逆転する技である。そのため、ぎりぎりで何事かを逆転することを「うっちゃる」と表現する[3]。あるいは、その寸前まで優勢であった側の印象として「うっちゃられた」といわれることも多い。
土俵際ぎりぎりでその寸前まで攻め込まれている状況から出すものであり、しかも掛けた側も体が後ろに倒れながら出しているので、判定で揉めることがしばしばある。不十分な場合は、同体で取り直しになる場合もよく見られる。失敗して掛けた方の体が先に落ち、行司差し違えで負ける場合(この場合の決まり手は寄り倒しなどになる)も存在する。
うっちゃりを決めるためには相当の瞬発力と勝負強さ、そして強靱な足腰が必要である。
若浪、大麒麟、霧島など、吊りや四つ身を得意とする力士がこの技の使い手で知られており、また朝潮などアンコ型の力士が自分の太鼓腹に相手を乗せるようにして掛けることもある[4]。
また、横綱昇進前の双葉山は、まだ体ができ上がっておらず、うっちゃりで逆転勝ちする相撲が毎場所のように見られたことから「うっちゃり双葉」のあだ名がつけられていた。横綱昇進後は体もでき上がり、右四つの絶対的な型を完成させたことで、うっちゃりはほとんど見られなくなった。
昭和期末から平成にかけては、「三杉里マジック」など一部の例外を除きほとんど見ることが無くなった。その理由としては力士の大型化と共に、足腰の弱体化等の懸念がこれに関して言われることがある。「『うっちゃり』はなぜ消えたのか」というタイトルの相撲分析書まで出版された(眞石博之著、日本経済新聞社より2000年出版)。
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