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アメリカのノンフィクション、映画作品 ウィキペディアから
『いちご白書』(いちごはくしょ、原題:The Strawberry Statement)は、アメリカ合衆国の作家、ジェームズ・クネンによる1969年のノンフィクションおよび、同書を原作にした1970年のアメリカ映画。
著者が19歳の時に書かれ、コロンビア大学での1966年から1968年までの体験、特に1968年の抗議行動(1968 Columbia University protests)および学生抗議者による学部長事務所の占拠についての年代記となっている[1]。
『いちご白書』という題名は、コロンビア大学の学部長ハーバート・A・ディーンの発言に由来する。ディーンは大学の運営についての学生の意見を、学生たちがイチゴの味が好きだと言うのと同じくらい重要さを持たないものとして見下した[2][3]。ディーンは事実が間違った形で引用されたとしばしば述べている。学内ラジオ放送局WKCR-FMによる1988年のインタビューによれば、彼にとって大学のポリシーに対する学生の意見は重要であるものの、もし理にかなった説明がないものなら、彼にとっては「イチゴが好きな学生が多数派か否か以上の意味を持たない」、というのが彼の主張である。
いちご白書 | |
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The Strawberry Statement | |
監督 | スチュアート・ハグマン |
脚本 | イスラエル・ホロヴィッツ |
原作 | ジェームズ・クネン |
製作 |
アーウィン・ウィンクラー ロバート・チャートフ |
出演者 | ブルース・デイヴィソン |
音楽 | イアン・フリーベアン=スミス |
主題歌 |
バフィ・セント=メリー 「サークル・ゲーム」 |
撮影 | ラルフ・ウールジー |
編集 |
マージョリー・ファウラー フレドリック・スタインカンプ ロジャー・J・ロス |
製作会社 | MGM |
公開 |
1970年6月15日 1970年9月26日 |
上映時間 | 109分 |
製作国 | アメリカ合衆国 |
言語 | 英語 |
クネンの著書を元に、1960年代の学生闘争を描いたフィクション映画が製作された。1970年6月15日に公開。カンヌ国際映画祭審査員賞を受賞したが、アメリカでは興行的に振るわなかった。日本では『イージー・ライダー』『俺たちに明日はない』などと並ぶ、アメリカン・ニューシネマの人気作品となった。
主題歌はバフィ・セント=メリーの「サークル・ゲーム」(作詞・作曲:ジョニ・ミッチェル)。
ウエスタン大学[注 1]では、予備役将校訓練課程校舎建設に対する抗議が起こり、一部の学生や教員が校舎に籠城しての紛争を開始したことで、すべての講義が停止していた。大学近くの体育会寮で暮らすボート部員のサイモンは退屈に耐えかね、ある日好奇心から、占拠された校舎のひとつである学部長事務所に飛び込む。食料の調達係に任命されたサイモンは女子学生のリンダと知り合い、ともにデモや演説会に参加するうち、彼女との仲を深めていく。保守派のボート部員・ジョージはサイモンに反感を抱き、彼を殴りつけるなどするが、やがて紛争に同調し、サイモンよりも熱心になっていく。
ある日サイモンとリンダは郊外の公園で黒人ギャングに絡まれ、サイモンが大事にしていた8mmカメラを壊される。サイモンは学生運動が保護や同情の対象にしている人々から、自分たちが理解を得られていないことをさとるとともに、暴力の前にあらゆる意見が消えてしまうことを痛感し、仲間たちに不満を吐露する。
やがて大学側は、警察および州兵を動員しての実力行使を決定する。各校舎の学生たちは次々に排除され、講堂に追い詰められる。この際、ジョージが大学側の学生に激しい暴行を受けて重傷を負い入院したのをきっかけに、サイモンは、暴力の応酬が先鋭化するのを防ごうと、学部長に直接かけ合おうとするなど奔走するが、実を結ばないまま当局の突入を迎える。非暴力を示すために床に伏せて「平和を我等に」を歌う学生たちに、当局は催涙ガスを噴射し、警棒で殴りつけながら引きずり出していく。リンダが警棒で殴られ、血を流したのを見たサイモンは激怒し、警官隊へ飛びかかっていく(ラストシーン、飛び上がったサイモンのストップモーションが有名だが、直後警官隊に取り押さえられて伸びる手だけが見えるシーンで本編が終わる)。
公開同年に発売されたサウンドトラック盤(MGM 2SE-14ST)の収録曲は以下の通り。
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