『LOOSE 』(ルース)は、日本の音楽ユニット ・B'z が1995年11月22日にRooms RECORDS からリリースした8作目のオリジナル・アルバム 。
概要 B'z の スタジオ・アルバム, リリース ...
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前作『The 7th Blues 』から約1年8か月ぶりのオリジナル・アルバム。
通常盤のみの発売で、ブックレット (写真集)が付属しており、ブックレットとCDケースを入れる紙製の三方背スリーブケースも付属している。
「B'zは2人」という原点に立ち返って制作され、大きなターニングポイントとなった作品。アルバムジャケットもこれに則り、白い背景にメンバー2人が被写体になっているシンプルなものとなっている。
本作制作前に、制作スタッフ集団だった「B+U+M 」を解散し、メンバー(松本孝弘 ・稲葉浩志 )の2人が制作の中心となりサウンドを構築した。本作から稲葉もアレンジャー(編曲)としてサウンド作りから参加、池田大介 もアレンジャーとして初参加している。
また、ハワイでのプリプロも行われ、そこでは4曲が制作された。
本作からアルバムに入るシングル曲の収録数が変わり、「ねがい 」、「love me, I love you 」、「LOVE PHANTOM 」の3曲が収録されている[注 1] 。ただし、前年に発売された「MOTEL 」は未収録となった。
前作『The 7th Blues』に引き続き歌詞カードには曲ごとに松本が使用したギターが記載されている。
演奏時間が3分台の曲が多数収録されるようになったのも本作からである。また、5分を超える曲が存在しない初めての作品でもある[注 2] 。
B'zのアルバムで初めて累計売上300万枚を達成し、オリジナル・アルバムでは最高売上を記録した。また初動売上は133.6万枚、3度目の歴代最高初動売上を記録した。
第10回日本ゴールドディスク大賞 でグランプリ・アルバム賞を受賞した[3] 。
2018年に結成30周年記念として『DINOSAUR 』までのオリジナル・アルバムと共にアナログレコード 化された[4] 。
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CD 全作詞: 稲葉浩志(#14を除く)、全作曲: 松本孝弘。 # タイトル 作詞 作曲・編曲 編曲 時間 1. 「spirit loose」 稲葉浩志(#14を除く) 松本孝弘 松本孝弘 1:04 2. 「ザ・ルーズ」 稲葉浩志(#14を除く) 松本孝弘 松本孝弘・稲葉浩志・池田大介 3:32 3. 「ねがい ("BUZZ!!" STYLE)」 稲葉浩志(#14を除く) 松本孝弘 松本孝弘・稲葉浩志 5:01 4. 「夢見が丘」 稲葉浩志(#14を除く) 松本孝弘 松本孝弘・稲葉浩志 4:40 5. 「BAD COMMUNICATION (000-18)」 稲葉浩志(#14を除く) 松本孝弘 松本孝弘・稲葉浩志 4:57 6. 「消えない虹」 稲葉浩志(#14を除く) 松本孝弘 松本孝弘・稲葉浩志・池田大介 3:37 7. 「love me, I love you (with G Bass)」 稲葉浩志(#14を除く) 松本孝弘 松本孝弘・池田大介 3:20 8. 「LOVE PHANTOM 」 稲葉浩志(#14を除く) 松本孝弘 松本孝弘・池田大介 4:40 9. 「敵がいなけりゃ」 稲葉浩志(#14を除く) 松本孝弘 松本孝弘・明石昌夫 3:14 10. 「砂の花びら」 稲葉浩志(#14を除く) 松本孝弘 松本孝弘・稲葉浩志 3:41 11. 「キレイな愛じゃなくても」 稲葉浩志(#14を除く) 松本孝弘 松本孝弘・稲葉浩志・池田大介 4:04 12. 「BIG」 稲葉浩志(#14を除く) 松本孝弘 松本孝弘・稲葉浩志 2:53 13. 「drive to MY WORLD」 稲葉浩志(#14を除く) 松本孝弘 松本孝弘・稲葉浩志 4:09 14. 「spirit loose II」(Secret Track) 稲葉浩志(#14を除く) 松本孝弘 松本孝弘 0:59 合計時間:
49:51
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spirit loose
当初はレコーディング・ブース内の10箇所にラジカセ を設置して録音していたが、音が悪く断念したという話がある。
松本によるエレクトリック・ギター の伴奏と、稲葉のシャウトだけで構成されている。曲の終了と同時に「ザ・ルーズ」へと続く。
ブックレット に歌詞は記載されていないが実際には歌詞(全英詞)が存在し、ブックレットにも「作詞:稲葉浩志」と表記されている。
ザ・ルーズ
ハワイで制作された楽曲。
アルバムタイトルの正式な読みは「ルース」だが、こちらには濁点が付いている。
歌詞は家庭教師 のアルバイト をしていた大学生時代の稲葉の経験をモチーフにしており、「授業はサボりたい」、「家賃なんて払いたくない」など愚痴っぽいフレーズが多数登場する。また、「ファミコン 」という単語、ブックレットに記載されていない台詞やラップ があるのも特徴。
ねがい ("BUZZ!!" STYLE)
夢見が丘
BAD COMMUNICATION (000-18)
消えない虹
ピアノ を中心に構成されたバラードで、B'zの楽曲では最もギターが使用されていない曲の一つ。
ハワイでのプリプロ終盤に制作された。
ファンからの人気が高く、ベスト・アルバム『B'z The Best "Treasure"』の収録曲を決めるファン投票では25位となり収録を逃したが、『B'z The Best "ULTRA Treasure"』では28位となり収録された[8] 。また、バラード・ベスト・アルバム『The Ballads 〜Love & B'z〜 』にも収録されている。
DVD『"BUZZ!!" THE MOVIE 』では、エンドロールにて全英詞のデモバージョンを聴くことができる。
love me, I love you (with G Bass)
17thシングルのアルバムバージョン。
「with G Bass」の「G 」は「G reat(グレート)」と、金髪 (G olden hair)だったサポートメンバー の明石昌夫 を意味する。
「アルバムでは雰囲気を変えたい」ということから、ベース が打ち込み から生音に差し替えられ、ギターの音が大きくなっているほか、コーラス が一部追加されている。
ライブではこのバージョンのコーラスが使用される。
LOVE PHANTOM
敵がいなけりゃ
砂の花びら
キレイな愛じゃなくても
BIG
アコースティック・ギターと打ち込みだけで作られた曲だが、アレンジはアメリカン・ロック調など数パターン存在していた。
歌詞は曲名の通り、自分の周りに起きた様々な出来事をきっかけに「明日を大きく生きる」と決意する男を歌っている。
MV も制作されており、赤いオープンカーを運転しながら歌う稲葉と、そのオープンカーに乗りながらギターを弾く松本の映像で構成されている。
アルバムツアー以降長らく演奏されていなかったが、2023年に行われたツアー『B'z LIVE-GYM Pleasure 2023 -STARS- 』で約27年ぶりに演奏された[14] [15] 。
drive to MY WORLD
ハワイで制作された楽曲。
ギターとオルガン が楽曲全体の色を特徴付けており、バンド 色の強い楽曲・編曲。
spirit loose II
シークレットトラック 。
エレクトリック・ギターとフットステップだけで作られたインストゥルメンタル 。
本曲は、パッケージなどに記載されておらず[注 5] シークレットトラック扱いされているが、日本レコード協会 へ正式な曲名を申請しなくてはいけないため曲名が付けられた。
台湾版、香港盤でもこの曲名が付けられている。なお、BGV.JP内で配信された『LOOSE』でも、14曲目は「spirit loose II」とされている[16] 。
ねがい (LIVE ver.)
LOVE PHANTOM (LIVE ver.)
台湾盤、香港盤にのみ収録されているボーナス・トラック。音源は過去の映像作品のもの。
シングル曲については各作品の項目を参照
夢見が丘
BIG
注釈
以前はアルバムの全体像を重視し、年に2枚程度出されるシングルのうちアルバムの発売前に出る先行シングルしかアルバムに入っていなかったが、本作は制作期間が同じだったことから収録となった。
現在、明石が最後にB'zの作品で編曲に関わったのは、契約終了後の2000年に手掛けた「UBU」(29thシングル『juice 』2nd Beat)である。
記載されている曲名は「spirit loose」から「drive to MY WORLD」までの13曲。
出典
『music freak magazine & Es Flash Back B'z XXV Memories II』エムアールエム 、2013年、120頁。
『Treasure : B'z Chronicle 1988〜1998 10th anniversary special issue』ROOMS RECORDS、1998年9月20日。
『music freak magazine & Es Flash Back B'z XXV Memories I』エムアールエム 、2013年。