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2021年に発売された緑黄色社会のシングル曲 ウィキペディアから
「LITMUS」(リトマス)は、日本のポップ・ロック・バンドである緑黄色社会の楽曲。2021年8月25日にSony Music Labelsの社内レーベルEpic Records Japanより4枚目のシングルとして発売され、カップリング曲として「アーユーレディー」と「これからのこと、それからのこと」が収録された[1]。楽曲は、テレビ朝日系木曜ドラマ『緊急取調室』の主題歌として書き下ろされた楽曲で、主題歌のオファーを受けてから完パケまでの2週間で制作された。
シングル『LITMUS』は、オリコン週間シングルランキングで最高位16位を記録。Billboard Japan Hot 100では最高位44位を記録した。
2021年7月4日、同月8日に放送開始となるテレビ朝日系木曜ドラマ『緊急取調室』主題歌に「LITMUS」が決定したことを発表。同時に2021年8月25日にSony Music Labelsの社内レーベルEpic Records Japanからシングル『LITMUS』が4枚目のシングルとして発売されることも発表された[1][2]。
シングルは、初回生産限定盤と通常盤の2形態での発売で、初回限定盤には2021年に開催された「SINGALONG tour -last piece-」のライブ映像を収録したBlu-rayが付属[1][2]。
シングルのジャケットビジュアルは、「リトマスの紙」をコンセプトとして長屋を「普段見慣れない視点」から撮影した写真によるデザインとなっている[3]。
シングルの発売に先駆け、8月13日に「LITMUS」の先行配信が開始された[3]。
「LITMUS」は、テレビ朝日系木曜ドラマ『緊急取調室』主題歌で、同作のために書き下ろされた。作詞は小林壱誓、作曲は小林と穴見真吾の共作[1]。楽曲について「秘密が掘り起こされる前に、暴かれる前に明かすことができるならどれほど楽か。想えば想うほど固く塞がれていくことが意味するのは、他愛なのか自愛なのか。葛藤の末に導かれる答えは本心なのか偽心なのか。そのことを今一度問うことができたときに、初めて本懐を遂げることができる楽曲」と説明している[1][2]。
本作の歌詞とメロディは同時に出来ており、それを穴見とともに精査し提案を受けてから、歌詞を書き直すというかたちで作られた[4]。デモ音源を聴いた長屋は「2人の感じもあるけど、『今まで聴いたことがないな。でも、かけ離れすぎてないな』と思った。緑黄色社会の楽曲としてすぐに想像できたし、新鮮さと『らしさ』が両方あって」と振り返っている[4]。
制作はドラマの主題歌のオファーが来て始められたが、完パケまで2週間しかない中で行われており、小林は「スケジュールの中で『ここしかない』という日に曲を書いて、アレンジをして、それを体に入れてレコーディングをして。かなり急ピッチな作業だった」と振り返っている[4]。peppeは、「鍵盤のタッチの繊細さ」にこれまで以上に気をつけたとしており、「制作のスパンが短かったから、曲を聴いて心を揺さぶられた部分、抉られた部分をどうやって音にするかだけを考えた」と語っている[4]。
ドラマサイドからは「被疑者の目線で書いてほしい」というリクエストがあり、小林は「一般の人間として共通する部分」について考え、「人に話せない秘密や恥ずかしいことがあるということかなと思って、そこから自分が直近で抱えてきた秘密」を題材にして書いた[5]。楽曲について小林は「ドラマのテーマに沿って書いた曲ではあるけど、結果的にいい方向に進めたのかなと」「『緑黄色社会として、人間の深い部分まで表現したい』という気持ちもあって、かなり生々しい歌詞が書けたと思う」と語っている[4]。
穴見は「今まででいちばん、『引き算』を頑張った」としており、「曲が届く飛距離を伸ばすためには、情報量が少ない方がいいと思うんです。詰め込めば詰め込むほど重くなって飛ばないんじゃないかなって」と語っている[4]。曲中ではベースはあまり動いておらず、ギターもシンプルなオクターブのフレーズが多くなっており、穴見は「作曲の時点から意識していた」と語っている[4]。
「アーユーレディー」は、イオンエンターテイメント配給映画『都会のトム&ソーヤ』の主題歌として書き下ろされた楽曲[6]で、7月3日に配信限定シングルとして発売されていた[7]。本作で初CD化となる。
「これからのこと、それからのこと」は、資生堂「シーブリーズ」のCMソングとして書き下ろされた楽曲で、作詞作曲は長屋晴子が手がけた[8]。『Skream!』は、楽曲について「青春時代のきらめきを切り取った爽快感あふれるポップ・ナンバー」と表現している[9]。2021年9月1日に公開されたBillboard Japan Download Songsでは、最高位97位を記録した[10]。
長屋は、「明るい曲を書くのは苦手だけど、『よし、書こう』と決めて作り始めて。結果、歌詞がひねくれてしまったという感じ」と語っている[4]。穴見によると、まったく違うタイアップの曲の制作を行っていた時期に、長屋がなかなか曲が書けずに「全然関係ない曲ができちゃった」という感じで送ってきたのが本作であったとのことで、穴見は「そのときの長屋の悔しさが伝わってきたし、『いいやん!』って思った」と回想している[4]。
サビの冒頭の「失うものなんてもうないし」というフレーズについて、長屋は「このフレーズにすべてを込められたんじゃないかというくらい(この考えを)大切にしていて、下に行ききったなら上に行くしかないじゃないですか。そういった底力みたいなものを高校生は持っていると思うので、みんなには何も恐れることなくいろんなことに飛び込んでほしいと思ってこの曲を作りました」と語っている[11]。また、歌詞について「ひと言で言えば『やけくそ感』」としており、「ピンチはチャンスじゃないけど、そういうときにこそ人間の魅力が発揮されるんじゃないかな」と語っている[4]。
シーブリーズのプロジェクト「#シーブリーズど青春にやりたい100のこと」の一環で開催された、応募者から選ばれた1人の高校生に向けた特別ライブ「『1人の高校生に捧げる、ど青春スペシャルLIVE』 by SEA BREEZE」で演奏された[11]。
8月19日にYouTube上で「LITMUS」のミュージック・ビデオが公開された[13]。監督は林響太朗[13]。ミュージック・ビデオは「Shout Baby」以来となるメンバー全員が出演した作品となっており、ソロパートではリトマス紙をイメージした赤と青の空間で演奏する姿が映し出されている[13]。なお、ミュージック・ビデオには、ライブでサポートドラマーを務めている比田井修も出演している[14]。
2021年の「MTV VMAJ 2021」で最優秀ロックビデオ賞(Best Rock Video)を受賞した[15][16]。
『ROCKIN'ON JAPAN』の小松香里は、楽曲について「影のある鍵盤を軸にしたメランコリックでドラマチックなサウンドと切迫感に満ちた長屋晴子のボーカルが強い」とし、シングルについて「歌もサウンドも歌詞もより巧みさと豊かさが増し、さらにリョクシャカをお茶の間に広げていくであろう強力なシングル」と評している[17]。
『Skream!』の吉羽さおりは、楽曲について「明確な答えのない感情の澱みのようなものと、純度の高い“想い”を、繊細なpeppeのピアノや長屋晴子の表情豊かなヴォーカルがじっかりと描く。それがシリアスでヘヴィなベクトルにならないのは、それぞれが曲を書く4人だからこその、各自の視点が反映されるからか。その息づかいが聴き手に委ねる余白となって曲のスケールを大きくする」とし、シングルについて「カップリングを含め、バンドの豊かな時間を思わせるシングル」と評している[18]。
# | タイトル | 作詞 | 作曲 | 編曲 | 時間 |
---|---|---|---|---|---|
1. | 「LITMUS」 | 小林壱誓 |
|
| |
2. | 「アーユーレディー」 | 小林壱誓 |
| ||
3. | 「これからのこと、それからのこと」 | 長屋晴子 | 長屋晴子 |
| |
4. | 「LITMUS (Instrumental)」 | ||||
5. | 「アーユーレディー (Instrumental)」 | ||||
6. | 「これからのこと、それからのこと (Instrumental)」 | ||||
合計時間: |
※出典[20]
「アーユーレディー」のチャート成績は、該当する項目を参照。
チャート (2021年) | 最高位 |
---|---|
Japan Download Songs (Billboard JAPAN)[10] | 97 |
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