腰越漁港
神奈川県鎌倉市にある漁港 ウィキペディアから
神奈川県鎌倉市にある漁港 ウィキペディアから
南を相模湾に面しており、西は神戸川(ごうどがわ)を挟んで腰越海水浴場、東は七里ヶ浜とそれぞれ接している。北側の陸地は、港のすぐ目の前を国道134号が通っている。また、港の離岸堤が、小動岬(こゆるぎみさき)を丸ごと覆うように設置されている(画像参照)。港からは江の島を一望することができる。
地元の漁家の船の他に、遊漁船(一般向けの釣り船)も多く、休日には一般の釣り客で賑わっている。防波堤・防砂堤に陣取って釣りをしている一般客も多い(なお、防波堤には、危険防止のため防波堤上での釣りを禁じる旨の警告表示がある)。
毎月第1・第3木曜日の午前10時からは、朝市が行われており、その日の朝に採れたシラスなどの水産品が販売されている。
本漁港では、以下のような漁法が行われている。
なお、2001年の主な魚種ごとの漁獲高は以下のとおりである。
本港は、シラスが特産品として知られている。シラスとは、カタクチイワシなどイワシ類の稚魚のことで、チリメンジャコなどに加工して食べられている。
シラス漁は、毎年3月11日から12月31日までの約10ヶ月間にわたり、時化(荒天)でない限り毎日行われている(1月1日から3月10日までは、アユの稚魚を保護するため禁漁と定められている)。季節ごとの漁獲量には、4・5月、7月、10月の3回のピークがあり、特に10月には1日に2〜3回出漁される。通常は、未明に出漁し、朝のうちに帰港した後、再び別の魚の漁に出る、という流れで行われる。1日あたり平均約40kgのシラスが採れるという。
朝採れたシラスは、「生シラス」として朝市において販売されたり、「タタミイワシ」に加工すべく天日干しにされたりすることとなる。天日干しには丸一日を要するため、1日に複数回出漁した場合においても、天日干しされるのは未明の1回分のみとなる。
シラスには、チリメンジャコなど何種類かの加工形態が知られているが、本港は釜揚げシラス(かまあげしらす)が特によく知られている。釜揚げシラスとは、生シラス(加工されていないシラス)を茹でて水切りしたもののことで、そのまま食べることができる。但し、長期保存には向かないので、すぐに食べるのでなければ、チリメンジャコなど天日干しされているものを選ぶべきであるといえる。
シラスやその加工品などは、本港の朝市や、腰越駅付近の水産品店において入手することができるほか、横浜中央市場などにも出荷されているという。また、本港付近の飲食店では、本港で採れたシラスを利用した様々な料理を食べることができる。
この地での漁が、いつ頃から行われているのかは はっきりしていないが、『吾妻鏡』文治5年(1189年)6月13日の項に「腰越浦」との記載が見える事から、このころには既に漁が行われていたようである。
江戸時代になると周辺の5つの浦と共に鎌倉六ヶ浦の一つとして扱われ、初鰹を江戸城へ献上するなど各種御用を務める見返りとして漁業権が保証されていた。しかし延宝8年(1680年)に鎌倉六ヶ浦が江戸新肴場の付浦にされると、腰越浦で獲れた漁獲物を新肴場の商人達が独占的な立場を利用して買い叩くようになった。さらに脇売(新肴場を介さない漁獲物の販売)も厳しく規制されたため浦の漁民は酷く困窮した。
1727年(享保12年)5月に、腰越村を含む周辺の5つの村から出された訴状には、腰越村では38艘の船舶を有していたとする記述がある。
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