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安比奈駅(あひなえき)は、埼玉県川越市増形にあった西武鉄道安比奈線の駅(貨物駅、廃駅)である。
入間川で採取した砂利の運搬を目的として開業した。1963年に入間川での川砂利の採取が禁止され、安比奈線は営業休止となり、当駅も休止となった[2]。
休止から40年以上が経過した2010年代には、架線柱は残っているものの、草木による荒廃が著しく、既にホームや線路など駅の痕跡はほとんど失われていた。1980年代以降、当駅周辺に車両基地を整備する計画が立てられ、旅客線化の構想も浮上していたが実現せず(「西武安比奈線」を参照)、2016年2月10日、西武鉄道は車両基地計画および安比奈線の廃止を決定[3][4]、2017年5月31日をもって名実ともに廃止された[1]。
沿線の住民は、(西武鉄道の土地である)レールが残っている場所も自宅の庭や耕作地として使っているが、会社側は事実上黙認していた。
入間川河岸から安比奈駅構内まで砂利を輸送していた軌道(軌間600 mm)である。戦前の状況は不詳。1947年(昭和22年)頃から西武鉄道の系列会社である復興社[6]が旧日本陸軍の鉄道聯隊で使用された車両や軌条を使用して砂利採取を開始した。使用された車両は判明している限りでは鉄道聯隊のE型タンク式蒸気機関車3両、ボギー無蓋車など[7]で河岸から運んだ川砂利を安比奈駅構内で西武鉄道の無蓋車に積み換えていた。後に蒸気機関車はディーゼル機関車(加藤製作所製)に置き換えられた。
年度 | 発送貨物(トン) | 到着貨物(トン) |
---|---|---|
1929 | 34,009 | 0 |
1930 | 48,390 | 0 |
1931 | 25,643 | 0 |
1932 | 28,896 | 0 |
1933 | 27,983 | 0 |
1934 | 29 | 0 |
1935 | 39,110 | 0 |
1936 | 39,475 | 0 |
1937 | 2,855 | 0 |
1949 | 28,631 | 390 |
1950 | 93,782 | 261 |
1951 | 155,716 | 125 |
1952 | 173,558 | 44 |
1953 | 226,644 | 50 |
1954 | 133,520 | 0 |
1955 | 88,730 | 3,835 |
1956 | 113,300 | 3,205 |
1957 | 72,950 | 0 |
1958 | 44,225 | 0 |
1959 | 54,265 | 0 |
1960 | 17,535 | 0 |
1961 | 33,130 | 0 |
1962 | 14,570 | 0 |
1963 | 13,735 | 0 |
1964 | 13,835 | 590 |
農地がいくつか点在しているものの、大半が未利用地・荒地で、民家はほとんどなかった。
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