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大阪モノレールのモノレール電車 ウィキペディアから
大阪高速鉄道1000系電車(おおさかこうそくてつどう1000けいでんしゃ)は、大阪高速鉄道(現・大阪モノレール)が導入したモノレール車両である。
大阪高速鉄道1000系電車 | |
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1000系電車02編成・第1期製造車オリジナル色(万博記念公園駅付近で撮影・側面方向幕取付改造後) | |
基本情報 | |
運用者 | 大阪高速鉄道→大阪モノレール |
製造所 |
日立製作所笠戸事業所 川崎重工業 |
製造年 | 1987年 - 1998年 |
製造数 | 4両編成13本(52両) |
運用開始 | 1990年6月1日 |
投入先 | 大阪モノレール本線・彩都線 |
主要諸元 | |
編成 |
4両編成 (将来の6両編成化に対応) |
軌間 | 軌道桁幅 850 mm |
電気方式 | 直流 1,500 V(剛体複線式) |
最高運転速度 | 75 km/h |
設計最高速度 | 85 km/h |
起動加速度 | 3.0 km/h/s |
減速度(常用) | 4.0 km/h/s |
減速度(非常) | 4.5 km/h/s |
編成定員 | 494人(01 - 06編成) |
車両定員 |
先頭車 118人(座席40人) 中間車 129人(座席46人)(01 - 06編成) |
自重 | 26.2 - 28.1 t(01 - 06編成) |
編成重量 | 108.6 t (01 - 06編成) |
編成長 | 60,200 mm |
全長 |
先頭車 15,500 mm 中間車 14,600 mm |
車体長 |
先頭車 14,800 mm 中間車 13,900 mm |
全幅 | 2,980 mm |
車体幅 | 2,900 mm |
全高 | 5,200 mm |
車体高 | 3,740 mm |
床面高さ | 1,130 mm |
車体 | アルミニウム合金 |
台車 |
鋼板溶接構造2軸ボギー跨座形台車 HAF-17形 |
主電動機 | EFZO-SPKK60 直流複巻電動機 |
主電動機出力 | 80 kW |
駆動方式 | 2段減速直角カルダン駆動方式 |
歯車比 | 6.55 |
編成出力 | 1,280 kW |
制御方式 |
他励界磁チョッパ制御方式 (GTOサイリスタ素子使用) |
制御装置 | 日立製作所製 MMC-HTR10G形主制御器 |
制動装置 | 回生ブレーキ併用電気指令式空気ブレーキ・保安ブレーキ・駐車ブレーキ |
保安装置 | 車内信号式ATC |
備考 | 出典[1][2]。車両重量・車両定員は01 - 06編成落成時点のものである。 |
1987年に先行試作車として06編成が製造され、1990年の大阪モノレール線(本線)千里中央駅 - 南茨木駅間の開業に備えて01編成-05編成が製造された(同時に06編成が車籍編入)。続いて、1994年の千里中央駅 - 柴原駅の延伸準備とその翌年の増備のために31編成と32編成が製造された。さらに、1997年春の柴原駅 - 大阪空港駅の延伸準備及び同年夏の南茨木駅 - 門真市駅の延伸準備のために21編成から24編成が、1998年の彩都線万博記念公園駅 - 阪大病院前駅間の開業に備えて25編成が製造された。
4両固定編成であるが、将来の6両編成化に対応し、編成内の車両番号は300番台と400番台を飛ばして付番されている。
駆動方式は2段階減速直角カルダン駆動方式である。いずれの車両も日立製作所と川崎重工業で製造された。
後の2000系と同様に、内外装ともに製造年で相違点がある。
以下の特徴は2007年から始まった改造前の状態についての説明である。全編成とも改造を受けオリジナルの内外装を持つ編成は消滅した。
なお、2007年から2008年にかけて改造工事を受け、02編成、06編成、05編成、03編成、01編成、04編成の順に改造を行い、内装などが改装を受けている。詳細は後述する。
以下の特徴は2007年から始まった改造前の状態についての説明である。2編成とも改造を受けオリジナルの内外装を持つ編成は消滅した。
21 - 25編成よりも前に製造された編成である。なお、2007年に31編成が、2008年には32編成がロングシート化等の改造が行われ、オリジナルの内装を持つ編成は消滅した。詳細については後述する。
以下の特徴は2008年から始まった改造前の状態についての説明である。現在は全編成とも改造を受けオリジナルの内装を持つ編成は消滅している。
日立製作所製は山口県下松市の笠戸工場で製造された。川崎重工業製は神戸市兵庫区の兵庫工場(当時)で製造された。
編成名 | メーカー名 | 竣工 | シート形状 | 廃車 | 参考 |
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1000系 | |||||
01 | 日立製作所 | 1990年3月29日 | 全車ロング | 元・彩都号→元・どっちもたかつき号 | |
02 | 日立製作所 | 全車ロング | 2021年6月[3] | 元・箕面森町ピースガーデン号 | |
03 | 川崎重工業 | 全車ロング | 元・ビルケア号 | ||
04 | 川崎重工業 | 全車ロング | 元・JALツアーズ号→元・イオン号→元・チキンラーメンひよこちゃん号 | ||
05 | 日立製作所 | 全車ロング | 2023年12月6日[4] | 元・梅丹号 | |
06 | 日立製作所 | 全車ロング | 2021年8月[3] | 先行試作編成
元・新潟米号(旧・全農号)→元・EXPOCITY/ららぽーと号 | |
31 | 日立製作所 | 1994年1月6日 | 全車一部クロス→全車ロングに改造 | 2022年6月[5] | 元・万博公園号→元・大阪住宅センター号→元・セブン-イレブン号 |
32 | 川崎重工業 | 1995年8月11日 | 全車一部クロス→全車ロングに改造 | 2020年4月[6] | 元・おろちくんのモノレール→元・オール電化号→元・ざっくぅ号
(2018年運用離脱) |
21 | 日立製作所 | 1997年2月1日 | 中間車のみ一部クロス→全車ロングに改造 | 元・りそな号→元・大阪王将号→元・「都心へビュン。京急!」号→「KEIKYU for You」号 | |
22 | 日立製作所 | 1997年2月15日 | 中間車のみ一部クロス→全車ロングに改造 | ||
23 | 日立製作所 | 1997年6月11日 | 中間車のみ一部クロス→全車ロングに改造 | 元・チキンラーメン号→元・阪急電鉄号 | |
24 | 川崎重工業 | 1997年7月16日 | 中間車のみ一部クロス→全車ロングに改造 | 元・コカ・コーラ号 | |
25 | 川崎重工業 | 1998年7月18日 | 中間車のみ一部クロス→全車ロングに改造 | ニックン&セイチャン号 |
1000系電車全12編成中のうち3編成の、21・23・25編成はラッピング広告が施されている。2021年3月4日現在、以下の企業・団体のラッピング広告がある。なお、2000系電車には長らく広告ラッピング車両は存在しなかったが、2010年9月に初めて部分ラッピング車両が登場した。
以前の広告は車体すべてをラッピングするフルラッピングが多く、ハーフラッピングは04編成に以前存在した「JALツアーズ号」くらいだったが、最近登場したものはプラットホームに停車した時に見える範囲だけをラッピングする、ハーフラッピングが多くなっている。
広告は1年契約となっており、関連会社の大阪モノレールサービスの公式ホームページによれば、広告料は広告ラッピングの制作費・消費税などは別で、フルラッピングで年間1000万円、ハーフラッピングで年間600万円となっている。
公式ホームページの「走る広告塔!」では以前は「しんたまご号」と紹介されていたが、その頃は全農たまご株式会社提供の「しんたまご」の広告車と「新潟米」の広告車が2両ずつ交互に連結されており、「しんたまご号」は全体のうちの2両だけの呼称と考えられた。公式広報誌の「こんにちは!モノレールです」2005年新春号では、全体を「全農号」として紹介されていた。現在では「しんたまご」の広告車だけが「こしいぶき」のラッピングに変更されたために、公式ホームページでの愛称が「JA・全農にいがた号」に変更後、さらに「新潟米号」に変更されたため、ここでも「新潟米号」とする。なお、新潟米の広告車の部分は以前は「メグミルク」、さらにその前は「農協牛乳」のラッピングだった。
現在走行している04編成の広告車は、公式ホームページの「走る広告塔!」では旧デザインのひよこちゃんが描かれた広告車である23編成(現存せず)と同様に「チキンラーメン号」として紹介されているが、現広告車の登場時に主要駅に掲出されたポスターには「チキンラーメンひよこちゃん号登場」と紹介されていた。ここでも旧広告車と区別するため、現広告車を「チキンラーメンひよこちゃん号」とする。
現在走行している21編成の京急ラッピングは2020年3月23日にデザインが変更され、公式ホームページでの愛称が「「KEIKYU for You」号」に変更された。ここでも旧広告と区別するため、現広告を「「KEIKYU for You」号」とする。
2007年5月5日に発生したジェットコースター「風神雷神II」の脱輪事故の影響で、エキスポランドが広告主の32編成「おろちくんのモノレール」は事故以降、遺族・被害者感情を考慮して、予備車扱いとなっていた。その後エキスポランド側は2007年6月限りで広告契約を打ち切ったため、広告ラッピングは外されてオリジナル塗色に戻ったうえで、いったん運用に復帰していたが、その後すぐに関西電力の広告ラッピング車となっている。なお、32編成はクロスシート編成であったが、その時は車内の改造は行われなかった。
2000年代に入り、本線を中心にラッシュ時の混雑が激しくなり、その対策として2007年からクロスシート車のロングシート改造が開始された。2007年には最初の改造として、クロスシート車最古の31編成が改造された。改造後の内装は次のとおり2000系の17編成とほぼ同様となっている。
相違点は、運転台の後ろの前面展望用の2人がけ高床シートの色が薄紫色1色であることである。従来は全て灰色だったゴムは、ドアを閉じた時にドア同士が接触する部分のみ黒色のものに交換されている。窓ガラスを固定する灰色のゴムや1両目と2両目間の広い貫通幌などはオリジナルのままとなっている。31編成はクロスシート車で唯一、側面方向幕がなかったが、今回の改造で取り付けられた。
また、新たな試みとして、各車両につき対角線上の2か所のドア上に「案内情報画面」が設置されている。案内情報画面は2つの小型液晶ディスプレイからなり、左側は日本語・英語・中国語・韓国語で次駅の案内などを表示し、右側は「モノレールニュース」と題する広報ビデオをエンドレスで放映していたが、現在はそれに加えて「GAMBA EX」と題するJリーグガンバ大阪の応援番組と交互で放映している。改造当初は4:3比率の画面であったが、2008年になって16:9サイズのワイド液晶に交換された。また、31編成の改造のあと、01編成から06編成までの改造を優先させたために、クロスシート車の次の改造は1年以上後となった。
2008年8月に32編成の改造が完成した。31編成の改造との相違点は、次のとおりである。
2008年11月には25編成の改造が完成した。25編成は中間車のみクロスシートであったが、今回の改造ではもともとロングシートであった制御車のシートも交換されている。シート形状やシート端部の形状は31・32編成に準じているが、ドア間の定員は制御車が12人掛け、中間車が10人掛けになっている。LEDの案内表示機の存置と「案内情報画面」が設置されなかった点や照明カバーの存置は32編成と同様である。ゴムは32編成と同様の部分のみ交換されている。2009年1月には24編成の改造が完成した。改造の内容は25編成と同じである。2009年5月には21編成の改造が完成した。この改造では25編成の改造に準じているが、天井部分にも更新が加えられ、再び蛍光灯のカバーが撤去されている。また、改造にあわせて広告ラッピングが外されている。2009年7月に完成した22編成の改造は21編成と同様である。2009年9月には23編成の改造が完成し、クロスシート車は消滅した。
なお、これらの車両は車内改造とは別に、2014年頃に第31編成以外の編成の前照灯が白色LEDに更新されている。
1000系最初の編成である01 - 06編成は車椅子スペースや側面方向幕・車外スピーカーがなかったため、全車両とも改造を受けた。2007年に最初の改造として02編成、次いで06編成、05編成、03編成が改造された。2008年に入ってから01編成、04編成が改造された。31編成同様、2000系に準じた車内に改造され、運転席後ろには前面展望用の2人がけ高床シートが設置された(改造前はロングシートだった)。外部には側面方向幕や車外スピーカーも取り付けられている。また、蛍光灯も連続して取り付けられており、蛍光灯カバーはない。31編成の改造との相違点は、次のとおりである。
運転席の椅子は各編成とも改造前と変わらない緑色である。また、2017年から方向幕をフルカラーLEDに、LED式車内案内表示機を液晶ディスプレイに更新した編成も登場している。
大阪モノレール中期経営計画[8]において、1000系・2000系のうち13編成に対し、新型車両3000系に準じた改造を行うと発表され、2017年度に21編成・22編成・23編成が、2020年度に24編成・25編成が以下の内容で改造が行われた。
2018年6月の大阪府北部地震で被災し長期間運用離脱していた32編成は2020年4月に大阪モノレールの車両で初の廃車となり、同年8月に廃車陸送された[9][6][10]。
2018年以降、 3000系が9編成導入される予定であり、初期車8編成は置き換えられ廃車される予定で[8]、2021年6月4日には02編成が[11]、8月5日には06編成が廃車となった[12]。
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