三角町
かつて熊本県宇土郡にあった町 ウィキペディアから
かつて熊本県宇土郡にあった町 ウィキペディアから
三角町(みすみまち)は、熊本県の宇土半島の先端に位置していた町。宇土郡に属していた[1]。現在の宇城市三角町。
1887年(明治20年)8月には三角港(後の三角西港)が開港した。1889年(明治22年)11月には特別輸出港に指定され、1899年(明治32年)2月には貿易港に指定された。三角港は「明治三大築港」の一つとされている。
三角港には税関・郡役所などの公共施設が設置され、海運・商業活動が盛んになった。熊本県から東京・大阪へ送る米は三角港から積みだされ、問屋・廻漕店が繁盛した。三角港には遊郭もあり、また旅館も多かった。
観光の拠点でもあったが、1933年(昭和8年)10月1日、三角港の沖合で観光船が沈没して乗客ら90人が死亡する事故も発生した[2]。
昭和中期までは熊本県の主要港として栄えたが、1966年(昭和41年)天草五橋の開通による旅客輸送量の減少や、八代港の開港指定による貨物取扱い量の減少、1993年(平成5年)3月の熊本新港開港などにより、現在は往時の存在感はない。
宇土山系の南斜面には柑橘類の栽培に適した温暖な丘陵が広がっている[1][3]。文政年間(1818年 - 1830年)にはサトウキビの栽培が始まり、古くから黒砂糖の生産が盛んだった[1]。
1956年(昭和31年)の農山漁村建設総合対策によって本格的に柑橘類の栽培が推進され、「三角みかん」のブランドを確立して熊本県有数のみかん産地となった[1]。基幹産業は農業であり、みかんに加えて花卉類(蘭など)の栽培が盛んである。主に戸馳島で栽培されている蘭は主要農業の一つに育っている。
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