Loading AI tools
ウィキペディアから
ライガー (Liger) は、父がライオンで母がトラの雑種動物である。
そのすべてが人工飼育下で生まれた個体である。現在の野生下で、ライオンとトラの生息地は主にアフリカとアジアに分断されている。例外としてインドのギール野生生物保護区が両種が共生する地域として存在するが、野生での交雑は現時点確認されていない。
無事に成獣となった個体について、その性格に温和、獰猛と正反対の評価に分かれる。これは人工的な交雑種ゆえに調査対象の絶対数が少ないことに由来する。
個体差はあるものの、顔形はライオンに近く身体には淡い縞があり、雄に少量の鬣(たてがみ)があるケースが多い。また、身体が大型化する傾向があり、元となる種が平均100 - 200kg程度、最大亜種でもシベリアトラの300kg前後が限界なのに対し、交雑種はそれと並ぶか、はるかに大型となる400kg以上に及んだ個体も確認されている。『ギネス世界記録 2014』には体長333cm、体高125cm、体重418.2kgの、「存命中の最大のネコ」と銘打った2013年当時のギネス世界記録個体が紹介された[1]。
本交雑種は先天的な疾患(特に心臓、腎臓、視覚関係)や、後天的にも骨の発育不全、各種の癌、骨腫などの病気を患うケースが多く、成獣となる6歳前後まで生存できる個体は少ない。
この傾向は大型となる個体には特に顕著に表れる。このような事態が相次ぐことからも倫理的に問題視され、21世紀現在では研究目的以外での飼育、作成はほぼ行われていない。また、台湾では作成自体を法律で禁止している。なお、無事に成獣となれた個体は、両種と同等の身体能力を持つものもいる。
本交雑種は19世紀ごろより欧州などで作成された記録がある。学術的な研究よりも動物園やサーカスなどでの見世物として利用されてきた側面が強い。また日本国内で活動する木下大サーカスではライガーを用いた猛獣ショーが行われていた。
なお、ライガーとは逆に父がトラで母がライオンの場合はタイゴン (Tigon) と呼ばれている。その特徴はライガーとは逆に、体色などにトラの影響が強く現れ、また小型化する傾向がある。この交雑種も前述の疾患が発生しやすいことが報告されている。なお、ヒョウとライオンの交雑種であるレオポンにも同様の疾患が見受けられる。
ライガー、タイゴンともにオスはまったく繁殖力を持たない。
メスにはまれに繁殖力のある個体が発生し、ライオンやトラとの間に子をもうける場合がある。しかし、さらに生まれた子はオス・メスともに生殖機能が無いために以後の繁殖はできない。
ライオンとトラ(タイガー)というある意味象徴的な両者が組み合わさっていることと、その語呂の良さから、しばしばライガーの名称を持つキャラクターが見受けられる。以下はその例。
Seamless Wikipedia browsing. On steroids.
Every time you click a link to Wikipedia, Wiktionary or Wikiquote in your browser's search results, it will show the modern Wikiwand interface.
Wikiwand extension is a five stars, simple, with minimum permission required to keep your browsing private, safe and transparent.