ヤカレラニ学名Yacarerani)は、ノトスクス亜目英語版に属する絶滅したワニ形上目[1]齧歯目門歯に類似した前上顎骨歯と歯骨歯を持ち、アラリペスクスと類似する[1]。また臼歯の側面に複数列の微小な突起が配列する点も特徴である[1]。ノトスクス亜目としては珍しく卵化石も発見されており、卵の直径は約3センチメートルであった[1]

概要 ヤカレラニ, 地質時代 ...
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復元図

発見と命名

化石は2002年にボリビア中央部のAmboró National Park (en) に分布するチューロニアン階からサントニアン階のCajones層で2002年に発見され[2]、本属は2009年に Journal of Vertebrate Paleontology に記載論文が掲載された[3]。記載者はベルナルディーノ・リバダビア自然科学博物館のフレナンド・E・ノバスらであった[1]。記載された標本は2個体分の骨であり、巣の一部と思われる卵も伴っていた。全長は約70センチメートルと小型であった。生存時には小規模の群れで生活し、穴を掘って卵を安置した可能性がある[4]

特徴と分類

ヤカレラニの歯列は他のノトスクス亜目の属と同様に異歯性を持ち、顎の部位によって歯の形状が異なっていた。下顎の2本の歯は先端から前側に突出しており、ウサギ門歯に類似する。より後側に位置する歯は鋭利であり、塊茎や小さな節足動物などの食物を磨り潰し刻むことに適応している[4]。下顎において、歯骨歯の列は前方に飛び出している数本の歯の後方で左右が合流している[1]。上顎の歯列も同様であり、歯列は前方歯の後方の口蓋部で一旦合流する。

以下のクラドグラムはNovas et al. (2009)に基づき、ヤカレラニの系統的位置を示す[3]

ノトスクス亜目英語版 

Uruguaysuchus

Araripesuchus

Simosuchus

Libycosuchus

Malawisuchus

Candidodon

Notosuchus

Comahuesuchus

Mariliasuchus

Yacarerani

Adamantinasuchus

Chimaerasuchus

Sphagesaurus

Baurusuchus

セベクス科

出典

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