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ペンギン目ペンギン科の鳥 ウィキペディアから
ヒゲペンギン(学名:Pygoscelis antarctica)は、ペンギン科アデリーペンギン属に分類される、ペンギンの一種。南極大陸周辺に生息しており、ペンギン類のうちでは中型で、個体数が最も多い。
ヒゲペンギン | |||||||||||||||||||||||||||
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ヒゲペンギン | |||||||||||||||||||||||||||
保全状況評価[1] | |||||||||||||||||||||||||||
LEAST CONCERN (IUCN Red List Ver.3.1 (2001)) | |||||||||||||||||||||||||||
分類 | |||||||||||||||||||||||||||
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学名 | |||||||||||||||||||||||||||
Pygoscelis antarctica Forster, 1781 | |||||||||||||||||||||||||||
英名 | |||||||||||||||||||||||||||
Chinstrap Penguin |
南極大陸の南極半島から、対岸の南アメリカ南端部にかけて多く見られる。つがいは約750万組と見積もられている。繁殖地は、南極周辺の島嶼[2]や南極半島にある。
非繁殖期は外洋で生活し、オキアミや小魚などを捕食する。
体長は約71cm-76cm[3]、体重4kg-7kgほど。羽毛は腹側が白く、背中側が黒い。足はピンク色をしている。
顔は白いが目は黒く、さらに目の後ろから喉を通る黒い帯模様があるのが特徴である。和名の「ヒゲペンギン」は喉を通る帯模様をあごひげに見立てたものである。また、英名の"Chinstrap"は帽子やヘルメットのあごひものことで、これもやはり喉を通る帯模様に由来している。なお、学名の種小名" antarctica "は南極を意味する。現在日本において南極のペンギンといえばコウテイペンギンかアデリーペンギンであるが、第二次世界大戦前に日本で南極のペンギンといえばヒゲペンギンを指していた。このため、「ナンキョクペンギン」の和名で紹介している書籍も、当時は存在した。
ほとんどの時間を沿岸海域の浅い海での採餌に費やす。餌はオキアミが大きな割合を占める。他のペンギンと同様に食べられるかぎり採餌する。オキアミから十分な栄養が得られる場合は1分程度の潜水しか行わず、3分以上潜ることはめったに無い。オキアミが十分に育たず、栄養が取れない場合は普段以上に長く深く潜ってハダカイワシを狙う。他のペンギンに比べて夜間視力に優れ、他のペンギンが深く潜らない夜間に日中よりも深く潜水することでオキアミの不足を補う。最深潜水記録は179mだが、必要であれば更に深く潜ることができる[3]。
天敵はヒョウアザラシ、オオトウゾクカモメ、ミズナギドリ。カモメやサヤハシチドリに卵を狙われることもある。特にヒョウアザラシは潜水中でも浮上した水際でも襲われる。給餌期には頻繁に海に出入りするためヒョウアザラシに襲われやすく、個体数に打撃を与える。他のペンギンよりも逃げるのが下手で、特に幼鳥は犠牲になりやすい。[3]
アデリーペンギンやジェンツーペンギンと同じく、夏に繁殖を始める。雪が溶けた岩場に小石を円形に積み上げて巣を作るのも同じだが、他のペンギンが避けるような斜面にも巣を作る。また、性格が攻撃的で、繁殖地が重なる他の種類のペンギンを押しのけることもある。
卵は1個-3個で、たいていの場合2個産卵する。他のペンギンはまずオスが抱卵するが、ヒゲペンギンの場合はメスが最初に抱卵する。5日から10日おきにオスとメスが交代しながら抱卵し、産卵から約35日後に灰色の綿毛におおわれたヒナが孵化する。
ヒナは約1ヶ月ほど巣にとどまり親鳥から給餌を受ける。大きくなったヒナはヒナ同士の集団「クレイシュ」に集まり、2ヶ月ほど親鳥から給餌を受けながら集団生活をする。充分に成長したヒナは成鳥の羽毛に換羽して海へ旅立つ。
キングジョージ島に生息するヒゲペンギン14羽を、仏リヨン神経科学研究センターや韓国極地研究所などが観察したところ、ヒナを狙うミナミオオトウゾクカモメへの警戒などから、親鳥は睡眠を1回平均4秒程度と細切れにとっている[4]。
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